10日目 迷子の爺や!エンちゃん人化!
「あれ?そういえば爺やどこに行ったんだろ?・・・おーいルカさんや!爺やが迷子だぞ!」
「・・・な、なんじゃ!?ピィヤが舞妓!?誰が笛を吹いて踊っておるんじゃ!?・・・ドラゴン流の歓迎か何かか!?」
「よくそんなワザとらしく聞き間違えれるよね。どこのよしおだよ。恥ずかしくないの?」
「な、なにがじゃ!?踊っておるのではないのか!?・・・すまぬ、最高速度で滑り降りてたから聞こえなかったのじゃ。もう一度言ってくれんか。」
「だから爺やが迷子なんだって!」
「なに!?爺やが迷子じゃと!なんで爺やが迷子になるんじゃ!爺やじゃぞ!!」
「俺もそう思うけどさ〜。実際いないわけじゃん?それに爺やが挨拶に参加しないはずないからさ。盛り上がってて気づかなかったけど、結構前からいないんじゃないか?」
「確かに・・・じゃが爺やが何も言わず居なくなる事なのだと・・・」
「他人の屋根の上で、難しい顔をして何をしとるのだ貴様ら・・・大人しく待っておれとは言ったが・・・現代人は、屋根で待つのが主流なのか?」
「こ、こ、これは違うのじゃ!!!そこのバカが滑り台のように遊び出したのじゃ!!それを見ていたドラゴン達が、私にも勧めてくれたから試してみただけなのじゃ!!!」
「感想は?」
「楽しかったのじゃぁ!!!・・・あっ、、、」
「エンちゃん、ご覧の通り、、、こいつも同罪です!!」
「・・・それより先ほど妙に深刻な顔をしておったが、何かあったのか?」
「華麗なスルー!」
「爺やがおらんのじゃ。来た事もない異世界で、勝手にいなくなるとは思えん。しかし爺やは、あぁ見えてかなり強いのじゃ。ゆえに、誰かに拐われたとも思えんのじゃ。」
「露骨な無視!」
「うるさいんじゃさっきから!お前そんなキャラじゃなかっただろう!」
「だって神様→変態天使→ドラゴン→滑り台だよ!?おまけに寝不足ときた!そりゃあテンションもおかしくなるって!」
「気持ちは分からんでもないが、少し落ち着くのじゃ!それと二度と変態天使などと口にするなと言ったはずじゃ!
・・・その並びに滑り台があるのもどうなんじゃ!!」
「ルカ嬢も落ち着け。二人とも少し休む必要がありそうだな。・・・爺やならトイレに行きたいと言っておったから先に我が城へと案内させた。言伝を預かっていた我が伝え忘れていただけだ。安心しろ。」
「なら良いのじゃが・・・それにしても爺やが、直接何も言わずに行くとは・・・」
「ずっと我慢してたんじゃない?爺やも歳だしね。」
「そんな事はないと思うのじゃが・・・」
「まっ、城に行ったら分かるんじゃない?仮に罠だとしても俺もいるし、どうにかなるって!」
「罠など仕掛けたりせぬ。誇り高きエンペラードラゴンを舐めるな・・・と言っても疑ってなどおらんようだがな。貴様は無駄な一言が多いようだ。」
「可能性はゼロじゃないし一応、言っておかないと安心できないかなーって!そんな事より早く城に行こうよ!」
「・・・そうじゃな。爺やに聞けば良い話じゃ。エン殿、申し訳ないが城への案内を頼む」
「あぁ、任せておけ。ふむ・・・疑われてもつまらぬ。再び我が背中へ乗ることを許す。・・・その昔、ドラゴンが人を背中に乗せる事は最上級の信頼の証であった。それを知らぬお主らへの信頼の証となるかは分からんがな。」
「疑っている訳ではないのじゃ。その申し受け、感謝するのじゃ、、、ふぅ。二度目とは言えドラゴンの背に跨るのは緊張するのじゃ。」
「・・・なんか二人とも堅っ苦しい喋り方だよな〜、疲れない?」
「お主と話している方がよっぽど疲れる。」
「分かるのじゃ。」
「そんなとこで意気投合するなよ!もういいからさっさと行こうぜ!」
「「お主(お前)を待っているのだ(じゃ)!」」
「ふ〜、仲良くなってくれて嬉しいよ!・・・よいしょっ!さぁ行こうか!」
「ルカ嬢も苦労するな。」
「やっと分かってくれる相手が見つかって良かったのじゃ。」
「何かさ、自分で言うのもおかしいけど、俺ってそんな扱いされるキャラだっけ?」
「ふんっ、いつも好き放題されとるんじゃからな!エン殿が味方についてくれるこの世界でくらい、普段の私の気分を味合わせてやるのじゃ!」
「それ、、自分で言ってて悲しくない?」
「うるさいのじゃ!!!さぁエン殿、宜しく頼むのじゃ!」
「分かった。・・・出来れば二人とも静かに頼む。」
「え、エン殿ぉぉーー!!!???」
「おぉー、すげぇ!!ここがエンちゃんの城か〜。山何個分くらいあるんだろうな、、、だけど、この大きさでも生活しにくくない?エンちゃんの大きさだと、トイレだけでも山一つくらいは必要なんじゃないの?」
「下世話な話を・・・しかし、興味を持つのは分からんでもない。実に人らしい。我々ドラゴンは小型化の魔法を使う事ができる。ゆえに問題ない。」
「では,何故こんなにも広大な城を作ったのじゃ?必要ないのではないか?」
「ここに訪れる子ども達のためだ。小型化の魔法を使うには、ある程度の年齢に達する必要がある。中には、大きくなっても苦手とするものもおるしな。それに、この姿のまま眠りたい時もある。」
「なるほどな〜、小型化のエンちゃんとか超見たいんだけど!」
「見せてやっても良いが、お主らを案内するとなれば小型化より人化の方が良かろう。そっちはまたの機会にな。」
「人化も出来んの!?早く言ってよ!!というか早くなってよー!!・・・けど年齢通りのおばあちゃんとかだったら何か嫌だな・・・やっぱり人化はやめとこうよ!」
「わざとらしく囁いても聞こえておるからな・・・人の感覚とは違うと言ったであろう。我はそのような年齢ではない。見せてやろう。『ヒューマノイズ』」
「うぉっ、眩しっ・・・おぉぉぉ本当に人間みたいじゃん!しかも超美人!ルカがキュートな美人だとすると、エンちゃんは王道の美人って感じだな!二人並ぶと破壊力凄いな!くぅぅ、カメラ持って来てたらよかったー!」
「な、なにをいきなり、いっ、言っておるのじゃ!急に褒めるでない!」
「ふむ、これで我が老人ではないと分かったはずだ。カメラならば城にある。昔、人の友がくれたものだ。まだ動くかは分からんが欲しければ持って行くと良い。」
「えっ、まじで!?なんか大事にしてるヤツっぽいけどいいの??」
「良い。・・・ふふっ、確かに思い出の品ではあったが、もう必要なくなったのでな。」
「そうなの?いいなら遠慮なく貰っちゃうけど!ノリで異世界巡り始めちゃったからさ〜カメラ持ってきてたらよかったー!ってずっと思ってたんだ。助かるよ!」
「エ、エン殿は恥ずかしくないのか!?私達の写真を撮ろうとしておるのだぞ!」
「恥ずかしい事などあるか?写真くらい好きなだけ撮らせてやれば良いではないか。コンプレックスを感じるような顔ではなかろう、ルカ嬢よ。」
「そういう事ではないのじゃ!・・・エン殿は、こちら側のお方だと思っておったのに、、」
「て事で二人ともオッケーって事でオッケー??エンちゃん!カメラ取りに行こうよ!」
「その前に爺やは良いのか?」
「あっ、爺や!完全に忘れてたよ!じゃあ爺やと合流してからカメラ取りに行こう!」
「どんだけ図々しいのじゃお前は!はぁ・・・先が思いやられるのじゃ。」
「ククッ、人というものは相変わらず面白い。その小ささゆえか。動きも会話もちょこまかとして・・・おい、お主。その部屋ではない。あっ、こら勝手に・・・少しは落ち着いたらどうだ!!!」




