13.強化合宿終了!
【あらすじ】
アーフルは昔の思い出に浸っていたら、リミが現れて一緒に話した後にキリヤもきてたが、実は魔物で十二剣のムートンがキリヤに化ていたのだった。
そしてアーフルとムートンの戦いが始まり、リミは胸を貫かれ、アーフルは激怒し、ムートンは吹き飛んで、戦いは終わってアーフルはリミを背負って旅館に帰っていこうとしていた。
「ここはどこ?」
森の中でリミが目を覚まして状況がわかってない様子だったが、すぐにリミはアーフルの背中にいるのに気づいて、恥ずかしがりながらアーフルに背中から降ろすように言っていた。
そしてリミは胸の傷がなくなっていることに気づいていた。
「私、貫かれたよね? それに魔物はどこにいったの?」
リミは困惑してアーフルに質問をしていた。
アーフルは魔物を倒して、リミの傷はエリナたちが止血をしていると、塞がっていったと聞いたのだと言う。
するとリミはエリナたちにがいたことに驚き、エリナが血がついた服を持って薄着だったことに気づき、リミが止血のお礼を言っていた。
「お礼なんて、当たり前のことですわ!」
エリナは照れ臭そうに言っていた。
アーフルはというとリミに対して無事だったことに嬉しくて笑顔で喋りかけていたが、リミは疲れていたのか倒れこんだのでアーフルが肩を貸していた。
そしてアーフルたちは旅館が見えるところまで来るとヴェントが立っていた。
「アーフル、どこに行ってた?」
ヴェントが神妙な面持ちでアーフルに喋りかけていた。
アーフルはすぐに弁明と魔物の説明をしたら、ヴェントはすぐに服を脱いで背中を見せてみろと言ってきた。
アーフルは困惑していたが、ヴァントに急かされて仕方なく、リミをエリナに預けて背中を見せていた。
するとヴェントがアーフルの背中に手を当てて目を瞑りながら、ヴェントが誰にも聞こえないほど声で言葉を発した。
「……封印が、解かれ始めている……」
それからヴェントはアーフルの封印の応急処置をしていた。
その他にもヴェントは気になることがあり、それはアーフルの力がリミの方にもつながっているような感覚があることだ。
そしてヴェントはリミに近づいて、背中を見せてくれないと言うと。
「なに言ってるですか先生!」
リミは恥ずかしいさを隠すようにヴェントを殴ったが、受け止められていた。
ヴェントはすぐに弁明をして、後ろを向くだけでいいと言って、リミは座って背中を向けていた。
そしてヴェントはリミの背中に手を当てていた。
「これはなんなんだ……」
ヴェントはリミの中に暗闇を見つけて、さらに奥深くまで見ようとしたら、拒絶されてしまい手が離れて火傷していた。
アーフルは疑問に思ってヴェントに質問をしたが、頭を撫でられて軽く流されていた。
アーフルは不貞腐れた顔でリミたちと旅館に入ると、キリヤとリナリアとソウとカランとクルスが待っていた。
それからアーフルとリミはキリヤたちとエリナも一緒に、十二剣やキリヤが化けられていた話をしていた。
そして強化合宿二十日の長い一日が終わった。
強化合宿二十一目の朝が始まり、アーフルたちはいつも通りに練習を開始していた。
「今日はお前の天授を使っての練習だ」
シゲハルはアーフルに向かって新たなる特訓をすると言った。
アーフルは天授は使えないので勇者の力を使って剣を生成していた。
するとリミたちが練習している方で叫び声が聞こえきていた。
アーフルはリミたちの方に行くと、リミが苦痛に泣きながら、手から黒い模様が腕に上がっていっていた。
「どうなってんだ!?」
アーフルは剣をしまってリミの様子をみようとした瞬間、リミの黒い模様は静まっていった。
リミは目を覚ましたがまだ辛い様子だったので、アーフルが肩を貸して旅館の医療室まで行っていた。
そして医療室に着くと誰もいなかったので、アーフルはリミをベットで寝かせて探しにいくと、教師サフランがいたので医療室にきてもらった。
「何があったの?」
サフランがそう言ったので、アーフルはリミの黒い模様について言っていた。
サフランはすぐに治療を始めてリミは落ち着いた表情になったが、そこまで異常はなく不思議に思っていた。
するとヴェントが現れてサフランから事情を聞いて、アーフルとリミを任せてくれと言って、サフランは医療室をあとにした。
「もう一度、試すか……」
ヴェントは昨日やったことをしてみたが、また弾かれてしまっていた。
アーフルは疑問に思ってた昨日のことを含めて質問をしたら、ヴェントは話したいことがあると言って喋り出した。
「リミの黒いのに心当たりはあるんですか?」
ヴェントはアーフルに対して質問をしていた。
アーフルは剣を出したらなったと言って、ヴェントはそれが理由かもしれないと言った。
さらにヴェントはこんなことを言っていた。
「その力はもう使うな」
ヴェントはそう言って、アーフルは了承していた。
それからアーフルは静かに疑問に思っていたことを質問をしていた。
「……俺の力になにかあるんですか?」
「……俺の口からは、言えない……」
ヴェントは神妙な面持ちで答えていた。
アーフルはさらに質問をしたが、ヴェントはまた受け流してリミの看病をするように言いアーフルの頭を撫でて出て行った。
「なんだよ……」
アーフルは頭を掻きながら困惑していた。
それからアーフルはある言葉が頭をよぎっていた。
それはムートンの「君はその力を呪うことになるだろう!」だが、これがそのことなのかと思っていると、リミが目を覚ましてアーフルに質問をしていた。
「アーフル、どうしたの?」
リミは状況がわかってない様子だったが、アーフルが説明をしてリミは驚いた後に納得している様子だった。
そしてリミはまだ完全には回復していないのでそのまま寝込でいた。
アーフルはリミのことを見つつ色々な事を思いながら時間が過ぎて行った。
「リミ、大丈夫!」
キリヤが勢いよく医療室の扉を開けて入ってきた。
それからソウたちも入ってきて異常はなかっとアーフルは言って、リミがアーフルたちの会話に気づいたのか元気に目を覚ましていた。
そして強化合宿二十一目が終わった。
強化合宿二十二日、リミも回復してアーフルはいつも通りに練習を開始していた。
「アーフル、昨日の続きをやるぞ」
シゲハルがそう言っていたが、アーフルは今は使えないと言うと、シゲハルはしょうがなくいつも通りの練習をすると言って天力を使えないと重い剣を渡していた。
「軽い!?」
アーフルは驚いていた。
アーフルはいつも通りの剣なのか聞くと、シゲハルも驚いていたが同じ剣だと言っていた。
シゲハルはこの合宿中に成長したのだろうと思って、天力を込めると斬れる剣を渡して、アーフルは勇者の力を出した時のようなことは考えずに、力を込めるような感覚で剣に力を入れて岩を斬ったら。
「斬れた!」
アーフルは喜んでいたが、なぜ天力を出せるようになったのか分からない様子だった。
シゲハルはその剣でいつも通りの練習を始めると言って、アーフルは練習を再開した。
そして強化合宿二十二日目が終わり、強化合宿が終わる三十日目が始まった。
生徒全員は帰りの支度を済ませて、旅館の外に集まっていた。
ヴェントとサフランが立っていて、生徒全員にねぎらいの言葉を送った後にヴェントが言葉を発した。
「一ヶ月後にある、新人騎士大会について説明する」
新人騎士大会とは各都市の新人騎士三人、補欠がいれば四人が集まって三人一組で闘って、優勝すれば卒業した後に鋭天試験がすぐに受けられると言う。
そしてアーフルたちの住んでいる都エレメンタリオの代表を発表するのだと言う。
一組からはアーフル、キリヤ、リミ、補欠のエリナ
二組からはソウ、リナリア、カラン、補欠のクルス
エレメンタリオからはこの八人が選ばれた。
アーフルたちはそういった話を王から聞いた事を思い出して納得している様子だった。
それから選ばれなかった生徒たちは、アーフルたちに激励を送っていて、アーフルたちは少し照れ臭そうだった。
そして生徒全員とヴェントとサフランは旅館の人たちに感謝の言葉を伝えて、馬車に乗って学校へと帰っていたが、一ヶ月の強化合宿に生徒たちは疲れていたのか、安心した表情で馬車の心地よい揺れの中で眠っているのだった。
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