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ネクロマンサー。死者を蘇生する、論理感もクソもない魔法だ。
蘇生するにはそれ相応の対価が必要。そう例えば、人間を1人蘇生するというならば、蘇生する奴と同じ血液型の、2人の生きた人間が必要だ。若くて精力のある生贄が2人。
死者の方にも準備が必要になる。
1度、首が切断されたままの、頭と体と生贄で死者蘇生を行ったが、辺り一面が血で染まり、ただ単に2つの命を無駄にしただけだった。否、少しの収穫はあった。死者蘇生の呪文を唱え終えた後に蘇生する側の体がぴくりとだけ動いた。それだけ。
「繋がっていないと駄目なのか」そりゃそうだ。首が無いまま生きていける人間なんて存在しない。存在するというならば1度はお目にかかっておきたいものだ。
それ以降はここに運ばれてくる死者は皆が皆一応は人間の形をする様になった。
さてと、主役と脇役の準備が出来たら今度はこちらの番だ。
まず必要なのが回復魔法使。再三言っているが、ネクロマンサーは死者を蘇生する事しか出来ない。生き返ったとして適当に繋がれただけの体では痛みのストレスで死ぬだろう。
ネクロマンサー側にも勿論準備は必要だ。死者やその他の準備が万端でもこちらの体調が悪ければ血の海なったり、ネクロマンサーのイメージ通りの生きた屍が出来上がる。放っておけば直ぐに腐り崩れるから問題はないが。
体調を第1に、周囲の準備を整えていく。
次に、蘇生したい人間と同じ血液型の血で、蘇生する奴と生贄を囲う為の適当な円を作る。
後は円の外で、円を崩さない様に集中し呪文を唱えるだけ。
疲れた
もう動きたくない。何もしたくない。何も考えたくない。この大きくてふかふかなベッドから出たくない
人間は走れば走るほど疲れる。魔法も同じだ。
死者蘇生は疲労により、1日に1度しか使用できない。論理感が崩壊している魔法程疲れやすいのだろうか、はたまた運動も特訓もしていないからただ単に体力が無いだけか。死者蘇生しかした事ないから知らないけど。
何回もやっているからか少しは慣れているが、やっぱり心身共に疲れた。呪文を止めれば辺り一面血の海だし、生贄の声は煩いし。今日は1時間程呪文を唱え続けたで喉はカラカラだし。。。
水でも飲もう。いや、ベッドから動きたくない。でも、喉の乾きで死にそうだ。
「はあ…」
死者蘇生に使う大きくて頑丈な杖を支えに、大きくてふかふかなベッドから這い上がった。
カッカッカッ
嫌な音だ。
カツカツカツ
「あら、ネクロマンサー様、何処にいらっしゃるのですか」
クソババアだ。クソなババアがヒールの音を鳴らしながら近づいて来た。
髪は青みがかっており下で一つにまとめ、前髪は上げていて、四角い眼鏡を掛けている。無駄な胸をこれでもかと強調する為にか、一回り小さな服を着ている。気持ちが悪い。
私はドSですよ〜感がプンプン滲み出てて更に気持ちが悪い。
自分よりもふたまわりも年上のこの女は嫌いな人ランキングTOP10入りだ。おめでとう。
昔、ネクロマンサー様♡と擦り寄われた時には気持ち悪すぎて吐き出してしまった。その後の可哀想なものでも見るような目でうっとりと見つめられ、居ても立っても居られず直ぐに立ち去ったんだか。思い出したくもない。
こいつはよく死者蘇生を頼んでくる。何でも拷問をやり過ぎたとかなんとか。腹立たしい。
「喉が乾いただけです。おやすみなさい」
「あらそうなのですね。お手伝いしましょうか?」
「いえ、大丈夫です。貴女の手を煩わせる程の事ではありませんので。それでは」
さっさと会話切り上げ、逃げるようにその場を立ち去った。
どこもかしこも明るくて暖かい。こんなに大きな城なのに。半分ほどは俺のおかげかな。
そんな事を考えていれば誰もいない小さな台所に到着した。食器棚からコップを取り出し、水道水を汲み飲む。
「はあ…」
漏れ出すはため息ばかり。
カッカッカッ
全てを飲み干し、逃げ出せない様にと切られた右足代わりの杖に支えてもらいながら、同じルートを辿り、部屋へと戻る。
閲覧てんきゅーです。続きは何も考えておりません。
あらすじ、サブタイに深い意味は無いです。
同性愛と男リョナが好きな人間ですのでもしかしたらその要素が出てくるかも。
1年以内には続きを上げたいな




