飛び級
飛び級って、アレだよな?いきなりGから上の級に上がるシステムの事だよな多分?
「飛び級とは?」
「はい、ご存知の通りG.Fランクでは討伐系の依頼は受けれません。ですが 飛び級での成績次第ではEランク以上に上がる事もあるのです。戦闘的な実力のある者の救済措置と、お受け取り下さい」
「その試験と言うのは戦闘的な実技ですよね?」
「はい!もちろんです。お受けになりますか?」
ん〜この際だから受けるか、下の級で依頼制限かかるのも面倒だしな……
「ハイ!受けます!」
「それでは少々お待ち下さい。上の者に報告に行って参ります」
そう言って受付嬢ミーケさんは、階段を上って行った。
「アスラ!登録は終わったのか?」
「あぁジーク登録は終わった、飛び級を受ける事にしたんだ。で、ジーク達はCランクに上がったのか?」
上がってるよな皆んなニコニコだから
「あーメンバー全員Cランク昇格だ!」
「それは、おめでとう」
「ありがとな!しかし 飛び級試験かぁ……実技の相手役が気になるとこだな……」
あーやっぱり実技って対戦方式なんだ……
飛び級試験の報告を受けたギルドマスター
その一室でギルドマスターと冒険者らしい男との、遣り取りがあった。
「ああん?なんでオレが駆け出しの相手をしなくちゃいけないんだ!オッさん!」
「お前ギルマスつかまえてオッさん言うな!」
「オッさんは、オッさんだろう!で、なんでオレがガキの相手なんだ?」
偶々いたからだろ……
「ん?それはな今日ヨハン爺が来てな、今日登録に来る坊主が、飛び級試験を受けると言ったら面白いものが見れるかもしれんと言ってな」
「ああん?あの賢者様が?」
「お前 ヨハン爺に賢者様なんて言うなよ!」
「あー言わねえよ、前に「賢者様」って言ったら、思いっきり頭どつかれたからな!」
「で、どうする?試験官として対戦してみるか?」
「あん、そりゃ当然相手するぜ!なんせ あの賢者様が「面白いもの」って言うくらいだからなニヤリ」
どんな面白いものか、こりゃ楽しみだぜフフフ
「アスラさん、お待たせしました。試験の準備出来ましたので裏の訓練場まで、移動お願いします」
「ミーケさん、ちょっといいかい?」
「なんでしょうジークさん?」
「今回誰が試験官 担当するんだ?」
「皆さんも、ご存知のファルコンさんです」
「な、なななななにーファルコンさんだってー!」
ファルコン?だれそれ?知らんし。
てか、急にギルド内ザワザワしだしたな有名人か?
「そのファルコンって、そんなに凄い人?」
「あーアスラは知らなくても当然だよな、そのファルコンって人は「疾風のファルコン」っていうAランク冒険者!皆んなの憧れスゲー強い冒険者なんだぜ!」
なにそれ厨二病的な二つ名!
「こりゃ俺らも観戦しないとな!アスラ頑張れよ!」
「はぁ…わかった」
しかし駆け出し相手にA級保持者とか実力出す前にボコボコにされそう怖!
♢ ♢ ♢
ギルド訓練場
「すみません、お待たせしました。今回試験を受けるアスラといいます。宜しくお願いします」
目の前には赤髪イケメン!しかも長身のかなり鍛え上げた体!流石A級という雰囲気を醸し出した男が立っている。こっちを睨むなって!
「あーオレはファルコンだ、ローブを着てるという事は、魔術師か?」
「あーこれはヨハンさんと言う人に頂いたんですよ」
ほう やはり この小僧が……
「もう準備は出来てるからいつでもいいぜ。そこの訓練で使う武器 、好きなの使っていいぜ」
訓練用の武器を見ると鉄製、木製の武器が色々置いてある。もちろん鉄製の剣などは刃が潰してある。
「ファルコンさんは何をお使いですか?」
「あんオレか?オレは、これよ。駆け出し相手に鉄製なんか使う訳ないだろ」ニヤリ
「木剣ですか……」
「あん心配しなくても本気出さないし、魔法も使わない、小僧は本気出していいぜ!なんなら魔法も構わんぞ!この訓練場には結界も張ってあるからな!」
ハハ……魔法ね
しかし結界張ってあるのか!贅沢な施設!
「わかりました、じゃ俺はこれで」
「おいおい、これってオレに素手で挑もうとしてるのか?」
「まぁ 何とかなるでしょう」
「ああんオレも舐められたもんだな、後で吠え面かくなよ。じゃ始めるぞ!」
さてとA級相手に俺の実力がどこまで通じるか、最悪の場合は能力使うか。まずは様子見で距離を取ってと。
「いよいよ始まるぞ、どっちが勝つかな?」
「バーカ何言ってんだファルコンさんに決まってるだろ相手は駆け出しのガキだぜ!」
「なぁジーク、ギャラリー増えてないか?」
「ああ なんせアスラの相手はファルコンさんだからな。で、ガガールとルイスは、どう見る?」
「そうだなアスラも盗賊戦で結構強かったが相手がAランクじゃな 。ルイスは、どう思う?」
「ガガールと同じ意見だ。流石にアスラでもAランク相手じゃな」
「「アスラがんばれー!」」
この小僧の構え?全く隙がない……見た事もない構えをしている。
「向かって来ないなら こっちから行くぞ、オリャ!」ザシュ
うおっと!スゲー剣筋!やっぱ盗賊とはちがうわ!
「おらおら!逃げてないで反撃してみろよオリャ!オリャ!」
ブンッ! ヒュンッ!
流石A級スゲーわ!剣筋速すぎだろ躱すのが精一杯!……だけど何とか目も慣れて来たぞ!
「なーにブツブツ言ってんだぁ!オリャオリャオリャ!」
この小僧全て躱しやがる!それなら これは、どうだ!「オリャ!」ドスッ!
ファルコンの一閃がアスラに当たる!
「痛、今のは、効きましたね、まさかフェイント使って来るとはハハ」
「こちとら魔獣を相手にしてるからな、正攻法が駄目なら色々攻め方もあるさオラオラ!」
こいつ、さっきの攻撃相当効いたはず……今度は木剣の軌道を読んで手の平、甲と木剣の腹に当てて凌ぎやがる。おもしれー!
「それなら これはどうだ!ゆっくりお寝んねしやがれ!オリャ!」ザシュ!
「フンッ!」バキリッ!
「なっ!?」
なにー!こいつ、カーシの木で作った木剣を素手で折やがった!?
カーシの木とは、この世界で非常に堅い部類の木であり、木材として様々な加工品などに用いられる木である。
「じゃ反撃開始と行きますかー!」
意気揚々と反撃を開始するアスラであった!!