対策と対処
セシリアを治療してやり色々と情報を聞き出す事が出来た。
元々素直な性格なんだろうけど治療をしてやった事でより従順な態度になったので聞き取りも楽でいいよね。
現在感染している者達は全体の半数近くいるようだ。…全体の人数を聞くのが少し怖かったので、それは省いたよ。
俺への誤解が解けるなら治してやるんだけど、あの女帝の態度次第かな。
まぁ元々誤解と言うより故事付けに近い輩的な言い掛かりだからね。
「セシリア、この国に入った瞬間凄い臭いがしたんだけど、アレはなんだ?」
「あれは薬を調合している臭いだと思いますよ最初私も凄い臭いでビックリしたんですけど、多分アスラさんが嗅いだ臭いは魔物の肝を煮詰めた臭いだと思いますよ?今では慣れましたけど。でも私まで全然薬が回って来なくて…」
「魔物の肝?何の魔物なんだ?」
「アラクネですよ」
「アラクネって上半身が女で下半身が蜘蛛の?」
「そうですよ。アラクネは、この森には結構いますからね、肝には不自由しないのですけどね」
あの強烈な臭いの正体はアラクネの肝を煮詰めたモノなのか…毎日嗅いでたら鼻も麻痺するんだな。
「なぁセシリア、なんて言うのかな今回見たいに性行為をして、仮に梅毒とか別の性病に掛かった場合の対策とか男性の検査以外にしてなかったのか?」
「う〜ん、百年前にも同じような事が起こって、その直後は色々やってたと思うんだけどその後何も起こらなかったから男の検査だけに、なったのと違うかな?だって百年前だし…それに薬に使う薬草も この森には余り生息していないから」
「なるほどね」
なんて杜撰と言うか事が起きてからの対処と言うか、何処かで聞いた事がある話だよね。
「その百年前はどう対処したんだ?」
「聞いた話ですと百年前も今と同じような状況よ、でも今と違うのは当時の女帝様が、これ以上被害が広がるのを食い止める為に最終決断で病を患った者を全員泣く泣く処刑したと聞いたわ」
「え!マジかよ…」
ひくわ〜マジひくわ〜
「全ての罪は自分にあると、おっしゃられて女帝様自らが全員殺し、その罰として最後は自戒されたとも聞いたわ」
「うへ」
凄い女帝さんだな…全ての民から受ける恨みを一身に背負うとか立派だと思うけど、俺から言わしたら逃げだな、他にやりようが無かったのか?
「当時どれだけのアマゾネスを始末したかは知らないけど今回も薬が間に合わない者は百年前の様に始末されるのか?」
「それは無いと思いますよ?被害を食い止める為に病気になった者は数箇所に隔離されて、健康な者数名を薬に使う薬草を求め他国に調達するよう向かわせたみたいだし」
「この森を抜けるのに、最短でどれ位掛かるんだ?」
「ココからだと約1カ月程ですね」
「えー!森を抜けるのに1カ月も掛かるのか…往復2カ月、薬草が見つからない場合は、もっと掛かりそうだな」
「そうですね、でも大丈夫でしょ?」
「え?何か根拠でもあるのか?」
「アスラさんが居るじゃないですか」ニコ
あらま〜そう言う落ちね…まぁいつもの流れで、そうなりそうだけどね。
そうなるんだったら、女帝さんに土下座でもしてもらおうかな。
しっかし、漫画で読んだ事がある何だったかな?アレは?ワクチン.ワクチン……抗生剤の名前…えーと、えーと、「あ!」ペニシリンだ!そんなモノがこの世界にあれば性病だけじゃなく他の病気とかも減るんだろうけどね、作り方も漫画で読んだだけだから全然覚えてないし、俺には全く必要ないからな。
もうこの話はいいや、別の話をしよう。
「それと俺が森で捕まる際 出会したアマゾネスなんけど何で、あんな変テコな仮面をしてるんだ?」
「変テコは酷いわ!私達は狩りをする時は各々が仮面を着けるのが慣わしなのよ!仮面をバカにしたら、その場で決闘になるから気をつけてね」
「マジかよ、事前にセシリアに聞いといて良かった。俺も一応仮面は持ってるけどな」
「え!どんなの見せて? あ!でもアスラさんってバックに荷物入ってないんでしょ?家に置いてきたのね」
「いや、あるぜ ホラ」
バックから狐面を取り出しセシリアに見せる。
「あ!」
何も入ってないバックから仮面が出てきたわ、捕らえた子の見落としかな?
「でも素敵な仮面じゃないコレ」
うわー かわいい仮面〜
「そうか?」
「へ〜狐さんの、仮面なんだ〜」
誰が作ったのかな〜?アスラさんかな?でもオシャレ〜。
「ねーアスラさん、その素敵な仮面は誰が作ったの?」
「ああ、これか?これは俺の知人の女性に作ってもらった、いや強引に押し付けられたのかな」
「へ〜その人センスあるわね〜私も作って貰いたいな〜」
「センスねぇ…」
素敵な仮面だって!王都に戻ったらマリーさんに教えてやろう、アマゾネスが狐面を褒めてたって。
「セシリア、あの女帝さんは、なんて名前なんだ?」
「姫様ですか?姫様のお名前はエロイーナ様ですよ」
「へ〜エロイーナって言うのか」
なんてエロイ名前なんだ!
「アスラさん、他に聞きたい事はありますか?」
「う〜ん、そうだなぁ…仮に子種を貰い妊娠するとして産まれて来る子供が男の子の場合って、どうなるんだ?」
「昔は、産まれた直後に殺していたようでしたね、今は半年程授乳させた後奴隷として売られていると聞いていますよ」
「マジかよ…それで皆んな納得してるのか?」
なんとなく想像してたけど聞くんじゃなかった…
「昔からの仕来りで、そう教育され育っているので抵抗は無いですよ?アスラさんは変な事聞きますね?」
「そ、そうか?」
仕来りねぇ…幼少の頃から洗脳させられてるんじゃないの?この国と言うかアマゾネスのルールなんだろな、殺されるより生きて奴隷の方がマシなのか?まぁ俺がとやかく言う筋合いでも無いし。
「それと、女帝さんが この森は”神聖な森”とか言ってたけど、どう神聖なんだ?唯の森にしか思えないけど?」
「それはですね、森を抜けたアノ高い山に偉大なる覇竜様が居られるからですよ。なので、この辺りは昔から神聖な森と聞かされています」
「偉大なる覇竜様ね〜」
唯の漫画好きな駄竜様なんだけどな。
「そう言えば、部屋に入って来た時に”姫様の命”とか言ってたけど、もしかして女帝に命令されてセシリアは、俺に梅毒を感染しに来たのか?」
「うぅぅ ご、ごめんなさい!アスラさんが全然無関係な人とは知らず、病気を蔓延させた男達の仲間だと思ったから…」
「女帝さんは、俺がアノ男達の仲間と故事付けて、目には目を的なやり方で仕返しをしたと…」
「恐らくそうだと思います…ホントごめんなさい」
あんにゃろー絶対ギャフンと言わしてやる!
「いやセシリアが謝る事じゃないよ、逆にセシリアも被害者なんだから」
「アスラさんは、優しい人なのね」
「そ、そうか?普通だとおもうけどな。それよりも、病気も治ったしココに居る必要も無いんだから帰ってもいいぜ」
直接優しい人とか言われるとハズいって
「姫様の命で、朝までココにって言われているので、朝まで居ますね。アスラさんが希望なら子種を種付けしてくれてもいいんですよ?」
「いやいや、それは男として凄く嬉しい相談なんだけど、仮に俺の子を宿したとして、その子が男の子だった場合、俺は一生後悔するから…」
「分かりました。では諦めます、ですが朝まで一緒に居させて下さいね」
「あ、あー 分かった、朝までココに居ていいぜ、疲れているなら先に休んでくれてもいいしな」
「はい!ありがとうございます」
さて明日の朝、セシリアが絶対に病気が治ったと報告に行く筈だから、その後 女帝さんがどう出るか……そして俺はどう行動するかだよな…あの女帝さんの事だから素直に謝るかな…いや素直に謝罪してもらわないと俺の片耳が可哀想だ!
この世界に来て一番に痛い思いをしたからな、アレはマジ痛かった!
ん〜やっぱりギャフンと言わせたい!
次話から投稿が不定期に成ります。




