質問し質問され〜の
王都へ向う途中昼休憩を挟み各自雑談をしはじめる。
昼飯と出された少し固い黒パンと、かなりしょっぱい干し肉をいただいた。
少し我慢すれば問題なく食える。
盗賊達は昼飯抜き!この後ジークさん達と雑談をしてヨハン爺さんとの関係を聞いた。
なんでもメンバー全員が駆け出し冒険者の頃ヨハンさんと知り合って、そこで色々お世話になっているとのことらしい。
今回は初の護衛依頼という事でついてきてもらったと。
「坊主は、この地でなにか目的でもあるのか?話たくなければ構わんが……」
「さっきも言ったけど、それ位なら話せますよ。一応冒険をしながら のんびり各地で色々見聞きし世界を旅することですね、決して争い事を起こしたり、人を騙して商売とかじゃなく自分の力で世界を旅したく」
「その格好で!いやこれは失礼……アスラさんが嘘をついてるとかじゃなく、アスラさんのような各地へ旅をしたいという冒険者は、ごまんと居るので……しかし全く旅に適した格好じゃないと思いまして」
「そうじょの、その格好で一人旅はのう……武器・防具も無い旅支度も無い……」
ハハ……痛い指摘ありがとうございます。
苦笑いしかできない。
「………」
ん〜この坊主 色々矛盾点は有るが余り詮索しない方が良いかの……
「うむ、解った。坊主の言う事信じよう」
「しかし王都でアスラさんの服装は目立ちそうですね」
「坊主には助けられた恩もある!ワシの予備のローブをやるわい、それを着とけ」
ぉ!それは地味に助かる余り派手に目立ちたくないからな。
「ありがとうございます大事に着ます」
早速頂いたローブを着用フード付きで尚イイ!
「ところで坊主は魔法は使えるのか?話を聞く限り盗賊戦でもワシの治療にも魔法は使ってないと聞くが……」
「いえ魔法は使った事はないですね、機会があれば魔法を覚えたいですね」
「魔法書は、ご存知ですか?」
ん!?魔法って魔法書で会得出来るのか?
「いえ知りません」
「それなら専門の商会で魔法書は扱っていますよ。ただ これが簡単な魔法書でも結構高額なんですよ……ヨハンさん彼に魔法の手ほどきなど無理ですか?」
「……無理じゃワシは魔法に対しての適性のある弟子以外に手ほどきはせん!」
「だ、そうです。ここは自力で頑張って下さい」
いや〜地味に凹むな、俺に適性がないみたいじゃん!まぁ魔法が使えなくて困ってる訳でもないし、せっかく異世界きたんだから魔法くらい使ってみたいじゃん程度だから。
「金銭的余裕のある時まで我慢します。所でアルンさんは魔法使えるんですか?」
「私ですか?私は余り才能がないようなので日常的に使える魔法くらいですね。例えば飲み水を出すとか、火種を出すとかですね」
アルンさん一応魔法使えるんだ。
「攻撃魔法の方は?」
「一応初歩のファイアボール位ですね。ヨハンさんからしたら私のファイアボールはただの火種程度と言われそうですがハハ」
「賢者ヨハンさんの魔法は、さぞ凄そうですね」
「賢者を付けんでいい!」
怒られました!
「そりゃ凄いですよー!ヨハンさんが王都に張った結界魔法陣は、未だ敵国にも破られた事がないくらいですから!」
王都に結界張ってあるんだフムフム
「あんなもんワシより優れた者が現れるまでの時間しのぎじゃ」
凄いな、この爺さん 伊達に賢者してないね
「アスラさん確認の為聞きますが身分証は、お持ちですか?」
「すみません持ってないです……」
俺って無一文で身分証も無いって かなり怪しい奴だと思われてるんだろな〜神様用意してよ。
「でしたら入国審査で仮証を発行してもらいましょう。預け金銅貨一枚程度で済むとおもいます。身分証がおありかと思ったので入国税の話の時省いてしまいました」
身分証って事は定番の各種ギルドで発行するギルドカードの事だよな?聞いてみよう。
「身分証の発行は何処でしてもらえます?」
「手早く欲しいなら冒険者ギルドじゃ!坊主にも、これから先 ギルドカードがあれば都合がいいじゃろ」
やはり冒険者ギルドあるんだ
「わかりました。王都につき次第冒険者ギルドに向かいます」
「それでしたらジークさんに案内してもらうと良いですよ、ジークさん達も護衛任務依頼達成報告にギルドまで行くと思うので」
「あーなるほど」
そんなこんなで質問し質問され〜ので色々情報収集しつつ日も傾きだしたことで、初の野営の突入!野営の見張り番は冒険者メンバー四人が交代しながら やってくれるとのこと。
夜食は昼食のメニューにスープが追加!(これがなんと味が薄い!)さらに盗賊達はスープのみ!なんでも1日2日抜いても死にはしないとか!この世界に犯罪者の人権はないようだ!
明日の昼までには王都に到着するみたいです。
では、おやすみ〜zzz