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マナの森2〜謎の珍客

 魔獣と言ってもモグラはモグラだな、元いた世界のモグラみたいにカラダに何か触れてないとパニック起こして弱まる習性まで似てる。死ぬまで待ってても良かったんだけど、いつ他のモンスターに狙われるかわからないしな。


 今日は、これで終了してこのモグラを解体してみるか…一応食べれるみたいだし…よし!帰ろうワープ!…? ワープ!…あれ?

「嘘!」

 このポイントだと瞬間移動出来ないのか…やっぱりアレかな、魔素が濃くなればなるほどワープ出来ないのか?濃い魔素って障壁みたいなモノでも発生さしてるのか?

「聞いてねーよ、そんなこと!」

 まぁモグラ塚探して結構奥まで入っちゃったからな、仕方ないな担いで瞬間移動出来るポイントまで移動するか。


 瞬間移動出来るポイントまで移動し他のモンスターが出て来る前にワープし、森の入口まで飛んだ。

「到着!」

 こいつを解体して夕飯の準備をしよう、携帯食はまだまだ残っているけど、非常食として置いとかないと未開の森だし何があるか分からないからね、でもマスターとルチハの携帯食美味いんだこれがジュル。



 マスターにも旅先で調理出来るように塩やら胡椒やら大量に貰ったからな、料理ヘタでも焼いて塩胡椒で食べれるでしょ。

 でも相変わらず俺って料理だけ上達しないんだわ、才能全く無し!



 解体しながら ()と思ったんだけど、ここへ来て一週間程経つけど俺ってやっぱり魔素の影響が無いな…最初は少し息苦しい感じはしたけど慣れたら問題ないや、でもワープが出来ない場所があるのは問題だな、いざという時に逃げれないからな…

 これからドンドン ステータスが上がれば問題無くワープも出来る様になるかな…?

 試してみる価値はありそうだな。

 それとアレだな王都へ帰ってから瞬間移動を使いヨハン爺さんの結界を擦り抜けれるか試して見たいしな、これも課題の一つにしよう。っと解体解体。


 こいつ手から爪取れねーわ、どうしたもんかね…取り敢えず手の部分を血抜きしてクリオキネシスで凍らせてバックの中に入れとこう加工は帰ってからどこかに依頼したらいいしな。

 さてと粗方解体も終了したけど…いつ見てもグロイな…アースキネシスで穴を掘って要らない物は埋めとこう。

 あの時今ほどアースキネシスが上手く使えたら、もしかしてモグラ捕まえれたかな?

「まぁいいや、メシメシ」


 火起こしした炭にモグラの肉を炙りながら焼いて塩胡椒を少々パラパラ

「ん〜匂いは良いね」

 取り敢えず一口パク ムシャムシャ…「ん〜不味くはないけど…」

 調理がヘタなのか、このモグラの素材が悪いのか…”ガサガサ”

「誰だ!」


 クゥ〜ン

「え、ワンコ?子犬…」

 クゥ〜ン

「お前怪我してるじゃないか!ちょっと待ってろ、逃げるなよ」

 ヒョイと抱きかかえ怪我して弱っているのか抵抗しようとしない(ヒーリング)見る見るうちに傷は癒えていく。


 ・この時アスラは自分では気付いていないが『アニマルトーキング』が発動していたのである。

 異世界へ転移する前、幼い頃からこの能力は常に発動していたが幼少と言う事もあり、アスラ自身 動物は普通に懐くものだと思っていたので本人すら知らない能力であった。


「お前ガリガリだな」

 親と逸れてモンスターに襲われたのか?大丈夫か?


 ペロペロ「うひゃー舐めるなってくすぐったいハハ」

「よーしよしメシをやろう、モグラの肉だぞ食うか?」ホイ

「アンアン」ガツガツ

「よっぽど腹減ってたんだな」ホレ

「アンアン」ガツガツ

「俺もさっさと食ってしまお」ムシャムシャ


 腹一杯になったのか尻尾振りまくり!

 俺の周りをクルクル走り出したし元気になって良かった。

「アンアン」ブンブン

「お前親は?群れと逸れたのか?」

「クゥ〜ン」

 あれ?耳と尻尾垂れちゃった…

「お前、もしかして俺の喋ってる事解るのか?」

 まさかな…

「アンアン」ブンブン

「え、マジか!」

 俺テレパス使ってないけど…言葉通じたのか?いやまさか〜試してみよ。


「親とか群れは魔獣に襲われたのか?」

「アンアン」

 ん〜尻尾は降ってないけど通じたのか?

「お前はひとりぼっちか?」

「アンアン」

 ん〜こっちがさっぱり分からん

「もう怪我も治ったし腹も一杯だろ、自分の住処に帰っていいぞ」

「クゥ〜ン」

 あらま、やっぱり通じてるっぽい。さてどうしたもんかね…こんな子犬じゃ すぐにモンスターに襲われてあの世逝きだよな…仕方ないな独り立ちするまで面倒みるか。


「因みに お前は犬か?」

「クゥ〜ン」

 え、犬じゃないのか?まさか…

「狼じゃないよな?」

「アンアン」ブンブン

 うそー!どう見ても犬じゃん!クソこんな時ポアンさん居たらすぐに分かるのに!ポアンさんって人狼の筈だから狼の言葉も絶対分かるはず、ホントにこいつ狼か?怪しい…


 ハァー仕方ない名前でも付けるか…チンチンあるから雄だよな。

「今からお前に名前を付ける。気に入ったら鳴いてくれ、気に入らないなら鳴くなよ」

「アンアン」ブンブン


「ポチ」「ジョン」「太郎」「ギンガ」「ワンコ」「フェル」「コボルト」「ケルベロス」「モカ」「チョコ」「コタロウ」「ムサシ」「絶ロ」「レオン」「キバ」「牙ロ」

 ム〜全く反応ない全然気に入らないのか?

 ん〜狼だから…「ウルフ!」

 今一瞬ピクっとしたね〜じゃ違う言い方で…


「ヴォルフ!」

「アンアン」ブンブン

「よし今からお前はヴォルフな!」

「アンアン」ブンブン

 狼にヴォルフって、なんていい加減な名前!

 まぁ本人が、本狼?が気に入ったならいいか。



 明日から俺とヴォルフのレベ上げだな、強くなって早く独り立ちしろよ。













 ボクの名前はヴォルフ!今日ご主人様に付けて貰ったんだ。

 群のみんなと大きな熊を狩りしてたのに、みんな殺られちゃってグス…ボクだけが生き残ってグス…怪我した所はイタイしお腹も減ってもうダメかなって思ってたら、何かいい匂いがしてきて 匂いの元へ向かって歩いて行ったら人間がいたんだ。


 でもその人間から優しくて温かい匂いみたいなモノがしたんだ。

 そしたら急に抱きかかえられて傷を治してくれて、おまけに食べ物までくれたんだ。

 でも不思議なのは、そんな事じゃないんだ、ボクら白狼は人間の言葉なんか分からないのにご主人様の言っている言葉は、分かるんだ。

 群れのボスは人間は恐ろしい生き物だから絶対近づいちゃダメって言われてたのにご主人様は、とても優しいんだ、群れのボスはウソを言ってたのかな?

 ご主人様はボクが独り立ちするまで一緒にいてくれるって言ってたけどボクは強くなって今度はご主人様を守るんだ。



 もっともっと強くなって今度はご主人さまスースー



「ん?ヴォルフ寝ちゃてる、よっぽど疲れてたんだな」

 さーて俺も寝ますか〜おやすみ!


*アースキネシス*キネシス系の一種〜大地操作能力、土、砂、岩、鉱石などを操作することができます。


*クリオキネシス*キネシス系の一種〜氷結能力、物質を凍らせて氷を操る能力。


*アニマルトーキング*テレパスの動物版、別名「ドクター・ドリトル」動物と意思の疎通が出来る能力。自身の能力が強ければ霊獣、神獣と言われるもの全ての獣と会話が出来る。

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