みんな修行?
あのあと時間を見計らったように、ヨハン爺さんが戻って来た。
この爺さんコッソリ覗いてたんじゃあないだろうな? お姫様達は今からゲーハー城で晩餐に出席するとか。爺さんにはヴァルトリアに戻ってから聞きたい事があると伝え、その場を後にした。
明日の朝には戻って来るようだ。
取り敢えず借りてた屋台を返しに行きその足でゲーハー城へ向かい周りが晩餐会の仕度にバタバタしてる中、ルナ姫様を見つけ綿菓子を渡した。
食べきれない綿菓子はっと、料理の支度中の料理長にでも渡しとこう。忙しいなかすみません。俺は料理長に言付けして綿菓子を渡し、あるモノも時間掛かっても構わないから暇な時作って欲しいと依頼もした。
「ねーねーアスラはディナーに出席しないの?」
「私はディナーには呼ばれてないので今からヴァルトリアに戻ります」
「えーもう帰っちゃうのー?」
「はい、ですがまた近い内にルナ姫様に会いに来ますよ」
「うん、分かったールナ楽しみにして待ってるからアスラもぜっーーたい、来てね」
「はい絶対来ます。ではまた!」
ルナ姫様にだけ挨拶すれば後のメンバーはイイか、イイよな?さて帰ろう。
お城を後にし王都を出た俺は人気がない場所まで移動し瞬間移動を使いヴァルトリアの王都の外、人気がない場所へ移動しヴァルトリアの王都へ帰って来た。
“やすらぎ亭”まで戻って来てマスターに夕飯を頼み待ってると、ルチハが料理を運んでくれた。
「はい、お兄ちゃん お待たせ」ニコ
「お〜。いつ見ても うまそ〜!」
「お兄ちゃん早く食べて」ニコ
「ん?急かさなくても食べるって、いただきまーす」パク ムシャムシャ
「うほ〜コレコレうま〜い!マスターの料理は最高にうま〜い!」
「にいちゃん、美味いか?」ニヤニヤ
「あ〜マスターの料理は、やっぱ最高にうまいなぁ〜」
「それ俺が作った料理と違うぞ」ニヤリ
「えっ!?マスター以外に、こんな美味い料理を誰が作ったんだ?」え?え?
「ここに居る嬢ちゃんだよ」ニヤニヤ
「えーーーっ!ルチハが作ったのか?!」
「うん」モジモジ
「ルチハ凄いな〜マスターの料理かと思ったよ、ウン美味いぞ!」ホントうまい
「ありがとう、お兄ちゃん」テレ
「だが、まだまだだ、俺の料理に追いつき追い越すには、もっと修行してもらわないとな」
「はい、師匠!」
「ルチハ、もっと修行して、もっと美味いもん食わせてくれよ」
「はい、お兄ちゃん!」ニコ
そうかルチハも自分の進む道を見つけたんだな料理人に成りたかったのか、俺もやりたい事のために、修行の旅に出かけるか。
全くの勘違いである!
「マスター後でちょっと話があるんだ」
「おう、食堂が終わってから聞こう」
食事も終わり借りてる部屋で時間を潰しながら食堂の終わる頃に一階へ下りマスターと話を始める。
「で、話って何だ?」
「暫く1人で旅に出掛けようと思うんだ」
「えっ、旅に?1人でか?」
「あぁ 旅と言っても、ちょっと欲しいモノがあるから探索見たいなものさ、見つかれば直ぐに帰って来るよ多分な」
「嬢ちゃん2人には言ったのか?」
「いやまだ言ってない」
「俺は嫁さんの事があるから嬢ちゃん達が残ってくれるのは、ありがたいが……」
「マスターも家族が大切で守りたい気持ちがあるように、俺にも守りたいものがあるんだ、その為の旅だと理解して欲しい」
「おぅ そう言う事なら行って来い!嬢ちゃん達は俺が責任持って面倒見るからな」
「マスターありがとう」ペコ
「で、いつ頃出発するんだ?」
「調べたい事もあるから、2〜3日後かな?マスター悪いが携帯食作れるだけ頼めるか?」
「おぅ任せとけ!とびっきり美味い携帯食作るからな、おっ!そうだ嬢ちゃんにも手伝わすぞ、期待して待ってろ」ニヤリ
「あぁ マスターとルチハの携帯食か、食べるのが楽しみたな」
本当に楽しみ。
その夜俺は2〜3日後に旅に出る事をルチハとシャルに伝えた。
「え、お兄ちゃん1人で旅に出掛けるの?」
「あー 欲しいモノもあるし、ちょっと旅をしながら身体を鍛えたいんだ」
「アシュラにぃちゃん、きいてー シャルもね毎日ニーナちゃんと修行してカラダきたえてるんだよ〜」
「ええ?」ニーナちゃんと修行?
「お兄ちゃんシャルね、お兄ちゃん見たいに強くなって、それで困ってる人達がいたら助けたいんだって」
「そーそー、いつもバシーンて、きたえてるの!」エッヘン
「ニーナちゃんは?」
「ニーナちゃんもシャルと一緒、お兄ちゃん見たいに色んな人を癒すって毎日魔力を練る練習をしてるの」
「へ〜」
ルチハ、シャル、ニーナちゃんもそれぞれ自分の目指すものが決まったんだな、なんかジ〜ンとして来た。子供は居ないけど、これが親の気持ちなのか…?
「話は戻るけどルチハ、シャル、俺が帰るまで待っててくれるか?女将さんの事もあるしな。後マスターと一緒に美味しい携帯食たのむな」
「うん、お兄ちゃんが旅の間困らないように、美味しい携帯食作るね」任せて!
「アシュラにぃちゃん、たびにでるまでいっしょにねてー」
「あー いいぞシャルは甘えん坊だなハハ」
「やったー!」
「お兄ちゃん私も一緒に寝ていい?」ポッ
「あー いいぞ」
ルチハもシャルと一緒でまだまだ子供だなぁ
翌日朝食を食べた後ブラブラ歩きながら、お城へ向かった。
お城に着き侍女さんの案内で宰相さんに会い約束していた地図を貰い見ていると、ヨハン爺さんが俺の元へ訪れて来た。
「小僧待たせたか?」
「いいや地図見てたからな、それより爺さんが居るって事は、お姫様二人も無事に王宮に帰って来たという事だな」
「ふむ、少々お疲れのようなので今は王、王妃様に挨拶に行き自室で休まれておる」
「無事なら心配ないな」
「で、わしに聞きたい事とは何じゃ?」
「それなんだが、この世界に錆びない、錆び難い金属ってあるか?」
「また難しい質問じゃな?小僧のいた世界では当然あるようじゃな」
「その言い方って無いのか?俺の元いた世界では当然あるが…」
そうステンレスとかチタンなどな
「はっきり言うて無い!わしの知る限りの話ではな、錆び無い武器でも欲しいのか?」
「いや武器とか防具とかじゃないんたがちょっと水気が有る物を切ったり削ったりしたいんだ」
「ふむ…武器とか大まかな物で使うので無いなら…竜の鱗とか…後はキラーモールと言う魔獣の爪ならば加工して、そのような物に使えそうじゃが…」
「む〜竜は無理だな、キラーモールって魔獣強いのか?」
「そこそこな…じゃがの〜」
「まだ何かあるのか?そのキラーモールって魔獣に?」
「うむ生息場所何じゃがの〜うむむ」
「爺さん何を悩んでるんだ?生息場所に問題があるのか?」
「そのキラーモールと言う魔獣は『土竜』とも呼ばれておる魔獣でな」
「土竜?」
土竜って…あれかモグラ!
「地中に生息しておるでな」
「まぁなんとかなるだろ、それでそのキラーモールは、どの辺りの場所へ行けばいいんだ?」
地図を広げてと
「この場所、マナの森じゃ」
「へ〜マナの森ね〜ここの魔獣とか強いのか?」
王都から結構遠いなぁ〜ほぼ他国の領域じゃないのか?
「はっきり言って強い!マナと言うくらいじゃからの、魔素が極端に濃い森なのじゃ。普通の者では魔素の濃さで魔力酔いを起こし気絶する者までおる危険な森じゃ」
「じゃ俺には問題無いな、魔力無いから魔力酔いしなさそうだし」
「そうじゃといいんじゃがの〜決して油断はするなよ、行くなら準備は怠らず無理なら引き返すのもありじゃ」
「そうだな無理なら引き返すさ!爺さんありがとな」
「小僧お主が何を考えて行動しておるのか、わしには分からぬが姫様だけには心配かけさせるでないぞ!」
「ああ、勿論だ!」
さて爺さんも言ってたし帰って旅の準備をしっかりと、やりますか!




