試作品を試食
ゲーハー国に滞在1カ月目にしてバールドの髪が遂に元の長さまで戻ったようだ、俺の能力もLvUpしてるのかな?王様の髪の毛も短髪ながら生え揃ってるし、多分そうなのだろう。
と言う事で今日は休みを頂き久々に休日なのだ!
この休日を利用して試作品として例のお菓子作りをしようと思う。
まぁフェスに向けて機材の出来をチェックしたいのもあったんでね。
機材といっても実際器しか無理だったのが現実なんだ、やっぱこの世界じゃまだ細い部分、部品とか作る技術が発達してないみたい。
まぁこのタライの様な器だけでも作ってもらえたから良かった、こんなの俺じゃ無理!
正直アクリル板の様な仕切りも欲しかったんだけど……まぁ今は、この簡易な仕切りで良いか飛び散ったら後で料理長に怒られそうだからな。
当日にぶっつけ本番!あ、ダメでしたぁーじゃシャレにならないからな。
調整出来る所あったら今のうちだから早めに確認しないとな。
つ〜事で今 王宮の料理長に許可を得て厨房にいます。
ここの料理長も結構協力的で良い人なんだ、お願いする時にコーシーを淹れ振舞って上げたのが効果あったみたい、それで協力的になったのかな?元々いい人なのかな?
まぁ〜心を読めば済む事なんだけど毎回人の心ばかり読んでたら、こっちが人間不振になりそうだし余程の事が無い限り心を読むのは控えよう。
取り敢えず料理長にお願いした物も含めてのチェックでもあるんでね、だから関係者以外は立ち入り禁止なのだ!
そう関係者以外は立ち入り禁止!!!
「……」
「何故に君がいるの?」
「ねーねーアスラ遊んでー」
「ルナ姫様、今日はダ〜メ!」
「えーーーーー!だってアスラ今日お休みなんでしょ?ねーねーアスラってばールナと遊んでー遊んでー!」遊んでくれるまで絶対離さないんだから〜!
誰だ!こんなワガママに育てたのは!少しはユーリア姫を見習いなさい!
「大体ここは、姫様が来ていい場所ではないのですよ?怪我でもしたら俺が叱られます」
「えーー!怪我したらアスラが治してくれるんでしょ?」
グッ!手強いな、このガキんちょ
「朝の習い事は終わったんですか?」
「抜け出してきちゃったー」
「ハァー それはダメでしょ、早く帰って習い事をして下さい」ったく。
「えーーここに居るーー!」
ほら〜隅っこで休憩している料理人達もルナ姫様来てから凄く緊張しちゃってるじゃん、早く帰らせないと彼等の為にも!
「ダメですよ、ちゃんと習い事もしっかり勉強して、ワガママも言ったらダメ、姫様なんだから言葉使いもちゃんとしないと立派な淑女になれませんよ?」
「えーールナちゃんとしてるよーー!」
ん〜どうしたものか…………「!」
「ルナ姫様」
「なーにアスラ?」
「習い事をしっかり勉強してきたらご褒美に美味しいお菓子を差し上げましょう」
「え?美味しいお菓子?」
「そうです、今日は休みを利用してお菓子作りをしようと思ったので、その試作品第一号を姫様にプレゼントします!」
「わーー!」
キャハ やったー
子供だね、お菓子で釣れたよ。ニシシ試食するから試作品第一号じゃないんだけどね、まぁ相手は子供だからバレないでしょう。
「では、お戻り下さい」
「はい、アスラー!プレゼント約束だよー」タタ
「はい必ずお届けします」
「ふぅー」
やっと立ち去ったか、これで心置き無くお菓子作りに集中出来る。
今から作るモノは、高校の学祭で作った事のある出し物だ。
今じゃあどこの高校でもコレを出し物にしてるんじゃないかな?
当時は機材をレンタルする予算がなかったから、キャップ付きのアルミ缶、ハンドミキサー、カセットコンロで作って盛り上がったなぁ〜学祭なんか準備と最後の打ち上げが最高に楽しいんだ。
打ち上げの時に一気に作るもんだから、カセットコンロ暴発して、そこら中ベタベタになってみんなで大爆笑だったな、その後教師に思いっきり説教されたけど今思えばいい思い出だ……
って感傷に浸ってる場合じゃない、まずは前に飲んだ缶コーヒーの空き缶を綺麗に洗って、小さい穴を幾つか開ける。プスプス
空き缶捨てなくて正解だったな、まぁ異世界の物をそこらに放置してたら後々大変だからな。
コレをタライの中心にセット!うんイイ感じに空き缶が入るサイズの設置台だ、コレをセットして材料の粗目を空き缶に入れキャップをし、上手くパイロキネシスで缶を温めて中の粗目を溶かす。
この時に注意するのは粗目を焦さないよう火加減注意だ!透視で中の様子を見ながら念動で中心にセットした缶をブレないよう回転さす。クルクル
高速回転してきたら穴から細い糸状のモノが出て来くる、コレを割り箸がなかったので、細い棒状の木を作ってもらった物に丁寧に巻き取るクルクルと巻き取って完成!
「はい!綿菓子一丁上がり〜!」
久しぶりに作ったからブッサイクな形の物に仕上がったな、まぁ何回か作りながら練習だ。
ん〜結構慣れてきたぞ
「アスラさん、それが作りたかった例のお菓子かい?」
「あ、料理長!」
おっと集中し過ぎて気が付かなかった。
周りを見れば料理人が興味津々で群がってるじゃないのアラ恥ずかしい。
「あー コレが俺の作りたかった綿菓子さ!」
「へ〜綿菓子と言うのかー初めて見るな」
「丁度ここに居るメンバー分あるから、みんなで試食してみるか?但し砂糖菓子だから甘いだけだけど」
「コレ食べてもいいのか?」
「あ〜イイぜ!」
「「「「「「やったー」」」」」」
「あらら皆んなはしゃいじゃって」
「そりゃあお菓子とはいえ新しい料理だからな、皆んな料理人ってことだ、じゃあ俺も頂くかな」
「ほ〜これは、不思議な食感と言うか……ただ甘いだけじゃなく、表現し難いがコレはいい」
あらら、綿菓子について色々な意見が飛び交ってるぞ流石料理人。
「いや〜アスラさん良い物を頂いた、表現し難いとは言ったが何か気持ちが温かくなるお菓子だな、この綿菓子と言う物は、いろんな色もあって見るだけでも楽しいしな」
「料理長から一推し頂いて俺も嬉しいぜ。料理長に頼んだ粗目の色付けも良かったんだ、結構苦労しただろこれ?」
「あー相手は砂糖だからな苦労したが、それだけの価値があるな綿菓子には!」
なんか、皆さんの料理意欲に火が付いたみたい……やる気が出たところで美味い料理が出来たら尚ラッキー!
「あーーーー!ルナに内緒で、みんなで食べてるーーーー!」
「あ、ルナ姫様」
あらら、料理人達のやる気の炎が一気に鎮火しちゃった!
「ルナ姫様、習い事は?」
「うん、急いで お勉強終わらせて来たの」
「そうですか、じゃあコレご褒美の綿菓子です。一番大きいの用意しました、溶けやすいので注意して食べて下さいね」
早く食べて感想を聞かせるのだ〜
「うわーーーコレ、フワフワして綿みたいーうわぁ〜甘くておいしい〜」キャキャ
やっぱガキんちょ!綿菓子にメチャ喜んでるよ。姫様でこれだけ喜んでもらえるなら、フェスが楽しみだな〜色んなお客さん、特に子供に受けたらイイんだけど。
「うわーーー!私に内緒で、みんなして美味しそうな物食べてる!ズルいぞアスラ!私の分は?」
「バールド……おまえは、お子ちゃまか!」
この兄妹を甘やかして育てたのは誰だー!




