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最近の王都〜噂の真相?

 村へ帰る道中ランドさんが御者を務めくれる事になった。


 久しぶりの再会で積もる話もあるだろうとの気の利いた計らいだ。

 中々良い弟じゃないの、まぁ話す事もさほどないけど久しぶりだから色々聞いてみよう。


「アルンさん最近の王都は、どんな様子なんです?」

「色々話題がありますね」

「ほ〜それは良い事 悪い事?」

「両方ですね」

 あらま〜悪い事もあるんだ


「良い方は、第二王女ユーリア様のご病気が完治して、社交会デビューで話題独占で凄かったらしいですね」ジィ〜

「ほ〜」

 お姫様社交会デビューしたんだ良かった。


「そう言えば〜王都の学園に通われてるらしいわね〜噂では、かなりお綺麗な方らしいわ〜私も()()()()()()ものね〜」ジィ〜

「ほ〜」

 おぉ 学園まで通うようになったのかホント良かった。


「他には第一王女エリーゼ様が隣国の王子と正式に御婚約されて……」

「ほ〜」

 そう言えば第一王女様って会ってないや エリーゼって名前なんだ、会ってないから忘れそう


「これは、あくまで噂なんですけど御婚約後、何か雲行きが怪しいですね。私的には、この話題が悪い方ですかね」

「ほ〜」

 人の恋話とか全然興味ないからなぁ〜どうでもイイや


「アレもあるだろ、賢者(ヨハン)様が王宮へ戻ったんだとよ」

「そうでしたね、恐らくユーリア様のご病気が完治したからでしょうね」

「ほ〜」

 あ〜 この話題もどうでもイイや


「他にはね〜街の噂で伝説の賢者様が現れたらしいわ〜」ジィ〜

「へ〜遂に現れたのか〜伝説だのに変な話」

 しかし王都って噂話が好きだね〜


「その噂がね〜心臓が止まった老人を蘇生したり、一生完治しない足をした宿屋の主人を治したり、お城のお姫様の御病気を治したりしたのよね〜」


「へ?」


「へ、じゃねーよ!お前だろ!あん!」

「はぁ?俺 伝説の賢者じゃねーし。ってか、その伝説の賢者様って何者か全然知らねーし」


「まぁ 王宮での事は、公に公表されていないので、あくまで噂ですけどね。アスラさんがユーリア様のご病気を治されたのでしたら王宮がアスラさんを簡単に手放さない筈ですしね」


「ただね〜マスターの足が治ったから噂も広まるわ〜」

「で、どうなんだ?噂の真相は?」

「あー別に隠す事でもないし、お姫様治したの俺だ」

 隠しても直ぐにバレるしな


「「「なにー!?」」」


「王宮の奴ら俺の事人間扱いしなかったから、姫様治してからサッサと逃げたしな」

「なっ!」

「ア、アスラさん!あなたは一体何者なんですかー?」

「はぁ?俺はただの一般市民ですよ」

「あのねーアスラさん、ぶっちゃけて言いますけど、行く先々の村や町で怪我や病気を治して 謝礼も受け取らず立ち去っているのも、あなたですよねー!」


「お礼は言われましたよ」


「あのね〜アスラ君、金品の事よ、治療してもらって感謝の言葉は、当たり前よ〜」

「立ち寄った所で困ってる人居たら助けるのが当たり前じゃないの?商業都市では、ちゃんと料金貰ってたぞ」

「それはアスラさんがギルド通してマッサージ代として営業してたからでしょ」


「兎に角アスラ君、そういう事するから〜伝説の賢者様が現れたって噂が広まるのよ〜」


「はぁそうなのか?ってか、伝説の賢者様ってお伽話で架空の人物じゃないの?みんなロマンチストと言うか夢みすぎだって」


「アスラさん、一部では お伽話とされていますが伝説の賢者様は、五百年前に実在した人物なんですよ」

「そうよ〜今の時代が割と平穏なのと五百年前って言うのもあって お伽話みたいになってるだけよ〜」

「五百年前って言うのわなー暗黒時代と言われ魔王魔族が蔓延ってた時代なんだよ、それと闘ったのが伝説の勇者、賢者、(ドラゴン)だ!」


「ほ〜」

 勇者まで現れたら、架空の人物じゃないな……お約束でいったら2人共 異世界人って流れだよな、(ドラゴン)従えてたのかな?でもスゲー。俺も(ドラゴン)見たい。


「あん?人の話聞いてるか?」

「あぁ 聞いてる聞いてる」

「だから〜君が賢者と違うって言うなら〜余り目立つ行動を控えなさいって言ってるのよ〜分かった?」


「え?なんでだ?」

「アスラさん、この世の中は善人ばかりじゃないんです、勿論悪人も そして貴方を狙う国まで現れるかもしれません」

「あ〜ん、そうだぜアスラお前 トム達の目の前で転移魔法しただろ?」


「あー」

 やったな〜あの後ズッコケたな〜魔法じゃないけど


「あんなもん人前でするもんじゃねーぜ」

「はぁ?」

「アスラ君、この世界で個人で転移魔法なんて扱える人、聞いた事ないのよ〜探せば居るかもしれないけど〜」

「あん、そうだぜ転移魔法なんて普通魔方陣を使って使用するモノだからな、しかも国家クラスのな、まぁダンジョンなんかでは、当たり前にあるが」


「それは知らなかった」

 お〜ダンジョンあるのか行きてー


「だから〜アスラ君を本気で狙う者が現れた時 真っ先に狙われるのは君じゃなくて〜君の身近に居る力の弱い者よ〜脅しの道具としてね、分かった〜?」


「ぁ……」

 全く考えてなかった……俺を利用する為にルチハ、シャル達が真っ先に狙われる……


「アスラさん、この際貴方が何処から来て何者なのか問いません、考えて行動して欲しいと言う事ですよ」

「…ああ 分かった…」

 少しは考えて行動してたんだけどな……俺の考えが少し甘かったのか……


「で、どうなんだ お前ホントに伝説の賢者なのか?」

「それは断言出来る違うぞ!」

「まぁ今後アスラ君は自重する事ね〜信用置ける者の前以外滅多に力を使わない事ね〜」

「そうですね、別にアスラさんが悪い事をして問い詰めてる訳ではないので、その辺を考えて行動して頂けると良いですね」


 その後も馬車でのメンバー替えてボブさんとポアンさんに問い詰められるし散々な結果だ。まぁ全て俺の行いが招いた結果なんだが、なんか納得出来ないんだよな〜異世界から来た事も話ても良かったんだが面倒事になりそうなので、それは今回自重した。


 いずれ話す機会もあるだろうし。


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