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盗賊退治

 颯爽と盗賊の方へ駆け出す明日来(あすら)!!


「テメェ何者だ!」「なんだぁコイツは?」


 突如いきなり現れた明日来(あすら)に困惑する盗賊。


「いやぁ〜ただの通りすがりですよハハ」

 通りすがりは無いか!まぁイイや。


 見た目からして怪しい明日来(あすら)に、いきなり斬りかかる盗賊!


「うぉっと、あぶない!」

 ヒデーな!いきなり斬ってくるか?


 神様のおかげで身体能力が2倍に向上している明日来(あすら)には剣の剣筋も余裕で躱せるようだ。

 さらに別の要因もある、明日来(あすら)能力(ちょうのうりょく)にいち早く気づいた両親は、いつしかその能力の為に厄介事に巻き込まれないかと心配し幼少の頃から本格格闘系の道場へ通わせていたようだ。

 実は素手でも結構強いのである。


 あの道場のオッさん達に比べたら全然怖くないや、あのオッさん達って手加減してくれないし、顔が厳ついし、どっかのヤー○ん風だもんなぁ〜ハハ


「この野郎ニヤニヤしやがって!」


 剣を余裕で躱された盗賊は怒り、明日来(あすら)めがけ再び攻撃を再開する。

 ニヤリと笑った明日来(あすら)は応戦中の冒険者達に叫ぶ。


「そこのー冒険者のかたー!加勢しますねー!」


 叫ぶ明日来(あすら)に少し戸惑いながらも冒険者のリーダーらしき男が答える!


「加勢は、有難いが無茶だけはするなよ!」


 そう返すのも明日来(あすら)が武器らしき物をいっさい装備していない素手だからである。


「よっしゃー反撃開始しますか!」

 俺の力がどこまで通用するかな?


 そう呟いたと同時に盗賊達集団に移動した明日来(あすら)は次の瞬間盗賊達に蹴りや正拳などを突きたてた!っと同時に盗賊達はガクガク震えながら崩れてゆく。


「なっ!テメェなにをしたー!?」


 怒りに興奮する盗賊。


「そんなのいちいち説明するわけないっつーの!」


 明日来(あすら)が何をしたかと言うと拳や脚先にスタンガン並みの電気を纏って 、それに触れた盗賊は感電し気絶してしまったと言うわけだ。


 よし!電撃効いたよ。まさかパイロキネシスで人体発火はさすがに怖いからなぁ〜このまま人間スタンガンになって一掃しますか!


「おりゃ、こりょ、ほいっと!」「バチン(ふぎゃ)バチバチ(ぁぎゃぁ)パチッ(んぎゃ)!」

 ドサッ!ドサ!バタン!


 アッと言う間に盗賊達を沈めて行く明日来(あすら)を見て唖然とする冒険者達。


「フゥ〜ようやく片付いたな。おーい、そこの冒険者のかたぁー大丈夫ですかー?」


 明日来(あすら)に声を掛けられようやく我にかえる冒険者達。


「あー大丈夫だ!加勢ありがとう……と言うか君強いね、しかも素手で全て一撃で倒してしまうとは……」

 この少年は……いったい何者なんだ?


 盗賊と応戦中の彼らかすれば明日来(あすら)の攻撃は全て素手で倒しているものに見えていた。


「ハハ、運が良かっただけですよ、ところで怪我の方は大丈夫ですか?」

「ああ少しの切り傷と擦り傷くらいだからウチの回復役の爺さんに治してもらうさ」

「それは良かった ところで馬車の中の方は大丈夫ですか?」


「あー今確認す「ヨハンさん大丈夫ですかーッ!」る!?」


 冒険者と対応中の最中(さなか)馬車の中で、一際大声で騒ぐ男性の声が聞こえた!

 それに慌てた冒険者達は馬車のある方へ駆け出した。


「アルンさん!ヨハン爺は?」

「急に心臓を押さえて苦しみだし動かなくなって……」

「なんて事だ!爺さんは元々心臓を患って……好意とはいえ回復役の護衛任務に就かすんじゃなかったクソッ!」


 回復役のヨハンと言う爺さんは元々心臓が悪く急な状況で心不全でもおこしたのか?


「その人まだ助かるかも知れませんよ?」

 今ならまだ間に合うかも。


 そう呟く明日来(あすら)に全員一斉に振り返る。


「エッ?君は回復魔法が使えるのか?いやしかし既に爺さんは……息をしていない……」

「急な事で申し訳ない!私は行商人のアルンと言う者です。この馬車の護衛任務を依頼した者として、ヨハンさんを駄目元でお願いします」


 このアルンという人が良さそうな、おじさんが護衛任務の依頼人らしい。


「わかりました!取り敢えず そのお爺さんをあの木陰へ寝かせて下さい。それと残った方は盗賊達を拘束して下さい。いつ目を覚ますか分からないので!」


 明日来(あすら)の言葉で冒険者達はサッと動きだす。


 木陰で寝かされたヨハンさんの上着を脱がし心臓の辺りに手をあてる。それを心配そうに見守る雇い主のアルンさんと冒険者パーティーのリーダーらしき人。


 いきなり能力を使って治療するのも考えものだな……俺の能力は魔法じゃないし、さっきの様子からして一度心臓が止まった者を回復魔法などで処置できないようだしな……取り敢えず誤魔化しながら治療するか。


 取り敢えず心臓マッサージを行いながら軽く電気ショックを与える、それを何度か繰り返した時ヨハンさんが息を吹き返した!


 心配そうに覗いていた面々から歓声が「ワー」っと上がった!


 ここで気を抜いてはいけない。仮にも一時的に心臓が止まっていたから脳に障害でも起こしていたら折角の治療も台無しだ。

 さりげなく頭を摩り治療、再び心臓自体も治療。


「これでもう大丈夫です」


 再び周囲から歓声が沸いた!

ヴォルトキネシス・キネシス系の一つ、雷・電気を純粋にエネルギーとして操る能力

ヒーリング・怪我、病気を癒やす能力

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