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アスラの決意

  暗い暗い闇の中 今日も顔の見えない怪物達に身体の一部を削がれて行く() 痛い辛い悲しい……一層の事殺して!


 ダメ!!シャルを妹を置いて死ねない、せめてシャルだけでも助けないと……誰か誰か誰か助けてええええ!もう逆らわないから許してええ痛い痛い痛い


「ごめんなさいぃぃぶたないでええええ」


  目を開ければ眩しい光……ここはどこ?

 何か優しく温かいぬくもりに包まれて……私死んじゃったのかな?

「目が覚めたのか?」

「ぁ ぉ おにいちゃん」ポロ ポロ

「もう泣かなくても大丈夫だ俺がいる」

  (サイコセラピー!)

「うあぁぁん おにいぢゃあああんん……」

「心配しなくていい、ゆっくりおやすみ」

「おにいちゃ…スー…スー…スー…」








「おねーちゃん、おねーちゃん」

 ユサユサ

「うぅん」

「おねーちゃん、起きて朝だよ」

「ハッ朝?」


「おはようルチハ。やっと起きたか」

「あ、お兄ちゃん!」カー!

「顔赤いぞ?寝坊した位で照れるなって、さぁ着替えて朝飯行くぞ」

「うん」

  怖い夢をみたけど、あの温かいぬくもりは本物だったんだ。

 シャルもいる。夢じゃないよね現実だよね。


「アシュラにぃよーいでけたー」ガシ

「お、シャルは用意早いなールチハ、クズクズしてたら置いてくぞ」

 足に絡みつくなってハハ

「あ、お兄ちゃんシャル待って!」



 一階食堂兼広間で朝食を摂りながら話しを切り出すアスラ。


「食事しながらでイイから聞いてくれ。今日から二人にも一緒に仕事してもらうからな」

「仕事?私達に出来るの?」

「あー簡単な仕事さ、俺の横でニコニコしてるだけでイイ!」

「え、それがお仕事なの?」

「あーそうさ」

 俺にとってのな、モフモフは心の癒しなのだ!

「まぁ自分達で気付いたことは手伝ってくれていい」

 ケモミミ、尾っぽ!触りたい……けど触ったらセクハラだよね?





 ♢ ♢ ♢


  露店広場


「さーてと営業開始かな」


「にいちゃん腰と背中頼めるかな」

 早速お客さんが来たよ。

「あいよ、任せてくれ」


  アスラお兄ちゃんの仕事って、人の身体をケアする事なんだぁ すご〜い。

 昨夜お話してて「凄い魔法だね」って言ったら 俺のは魔法じゃないよって……魔法じゃないなら何だろう?

 でも「この力は内緒な」って、どう言う事だろ?

 んーん、私達姉妹を救ってくれたアスラお兄ちゃんの役に立つようがんばろう。


「いらっしゃいませ。こちらにお並びください。」

「あ、シャルもー !いらしゃいましぇえ」


  フフこの二人も少しは元気になったかな?


 俺も今夜から行動を開始するか。






 ♢ ♢ ♢


 1日の作業を終え宿へ帰り夕飯も摂ったアスラ達は自室に戻り再び姉妹の治療を開始する。


「今日はどうだった、疲れたか?」

「ん〜ん大丈夫、みんなの笑顔見れて楽しかったよ」

「シャルも、たのしかったー!」ニパ!

「疲れたら誤魔化さずに言うんだぞ」

「「うん」」


「治療の続きしようか 指出して」

「「はい」」

「よし始めるぞ、ヒーリング!」

 まぁ念じるだけでもいいんだけど、こっちの方が2人共安心感が湧くかもしれないし。

 ヒーリングを掛け続けてる間は姉妹との雑談タイムを楽しんだ。


「ルチハは13歳なのか」

「うん」

「シャルは、ななつー」

「シャルは7歳なんだ」

 2人共栄養不足で成長が少し遅れたんだな……

 太らない程度に、食事を多めに食べさせよう。


「よーし今日はこれで終了な指はどうだ?」

「「わー指が生えたー」」キャキャ


「ちょっと2人共イイか?」

「なーに、アスラお兄ちゃん?」

「今から俺はベッドで横になるから、この魔道具(スマホ)が一時間したら音が鳴る。音が鳴ったら、揺すりながら声を掛けて起こして欲しいんだ、わかった?」


「うん分かった、音が鳴ったら起こしたら良いんだね」

「そうだよ、絶対な頼んだぜ」


 そう言ってアスラお兄ちゃんは死んだ様に眠りに入った。

 死んだ様になんて縁起でも無いこと言ってごめんなさい、でも少し心配……


「アスラお兄ちゃん疲れてるのかな?」

「アシュラにぃは、げんきだよ?」

「そうだね……シャルはアスラお兄ちゃん好き?」

「うん、だーいしゅき!おねーちゃんは?」

「うん、お姉ちゃんもアスラお兄ちゃん大好きだよ」クス


 アスラお兄ちゃんを起こすまでの間、妹のシャルと お話しながら魔道具が鳴るのを待っていたら……


 "ピピピッピピピッピピピッ"


「あ、音が鳴った!シャル、お兄ちゃん起こすよ」

「うんわかったー」

「お兄ちゃん起きてー」ユサユサ

「アシュラにぃおきてー」ユサユサ


「う、うう、……ふぅー戻って来れたか」

「戻って来れた?アスラお兄ちゃん大丈夫?」


「あーごめんな大丈夫だ。何も心配しなくてイイぞ」

 フフ 目処は一週間かな、絶対成功してみせるぜ。

 その為に2人が眠ってから2人の古着にサイコメトリーを使い得た情報だ。

 しかも危険を承知で幽体離脱やってるんだからな……絶対成し遂げる。


「お兄ちゃん顔色悪いよ?」

「ちょっと疲れたかな、2人共寝ようか」

 疲れが顔に出てたか……少し能力使い過ぎたか?


「シャル、アシュラにぃといっしょにねるー」

「わ、わ、わたしも一緒に寝るー」

「ハハ2人共甘えん坊だな、良し3人で寝よう」

「「わーい」」


 フフ困った妹達だな、まぁ一緒に寝る方が何か合った時、すぐに対処できるしな。




 アスラが何の為にサイコメトリーで情報を得、危険を覚悟してまで幽体離脱を使用しているのか……。

・サイコメトリー〜モノに残された残像思念を読み取る能力。


・アストラル・コントロール〜幽体離脱をし、幽体を自在に操る能力。長時間幽体離脱し続けると魂が肉体に戻れなくなる危険性もあるので使用には注意。

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