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初依頼〜それぞれの想い(重い?

 ♢ ♢ ♢

 翌日


 ピピピッ

「お、朝か……」

 今日は何をしようか?冒険者ギルドで初依頼でも受けるかな。


 パジャマ代りのジャージから昨日購入した服に着替え一階の食堂へと向かい、今回は静かに大人しく食事を済ますアスラ。


「ごちそうさま、おいしかった」

「お兄ちゃん、でかけるの?」

「あー今から冒険者ギルドな、行ってくる!」

「お兄ちゃん、行ってらっしゃーい」


 マスターに昨夜食べたステーキの肉は何って聞いたら『ギュウギュウ』って獣の肉って言われた!恐らく牛のことだろう!ニンジン、ジャガイモ、カボチャは、そのままの名前でした。


 冒険者ギルドへ向かうアスラ。そこで待ち受ける運命を未だアスラは知らない。







  ◇ ◇ ◇


 冒険者ギルドへ到着し扉を開け中へ入るアスラ


「えっ?」

 何これ凄い視線が……


「あん、おせーじゃねーかアスラ!待ってたぞ!」


「はぁ?」

 何言ってんのコイツ?


 アスラを待ち受けていたのはファルコンだった!


「あん?何突っ立ってんだ今から討伐の依頼だ行くぞ!」

「はぁ?何言ってんの、あんた?」

「よう、アスラおはよう」

「「「「アスラおはよう!」」」」

「ジーク達おはよう、で何この騒ぎ?」

「すまんアスラ!」


 事の経緯(いきさつ)は、昨日アスラがギルドを後にしてからである。


「アスラ遅いな」「あん奴なら、もう帰ったぜ」から始まり、ジーク達がアスラとの出会いからヨハン爺さん人命救出までの経緯を語りギルド内から酒場に移り盛り上がっという始末である。



 ジーク達に余り目立ちたく無いって伝えるの忘れてた


「で、何で一緒に依頼(討伐)を?」

「いやーすまんファルコンさんの押しに負けて……」

「あん?何ごちゃごちゃ話してんだアスラもサッサと依頼受けてこい!」


「ハァ全くこの人は……ミーケさんファルコンと同じ依頼を受けたいんだが」

 ケモミミ触りたい


「ファルコンさんと同じ依頼ですね、本来ならCランク以上の依頼ですがCランク以上が9名おられるので依頼は問題ないです」

「ハァ?Cランク以上の討伐依頼って……」

「はい!オークの討伐依頼ですね、アスラさんの実力なら問題ないかと」


「ハァ……」

 何言ってんの、いきなりオーク討伐なんてムリムリムリ!

「アスラすまん俺達も参加するから、頼む」

「ハァ……わかった」



 調査隊の話では最近王都近郊付近に野良のオークが出没しているらしく集落が出来る前に討伐(殲滅)せよとの依頼である。

 一行は、ギルドからの貸出の荷馬車二台へ乗り込み現地へて向かっていた。



「アスラ!オレのパーティー「疾風の剣」のメンバー紹介するぜ!」


「あ、あぁ」

 疾風の剣って、パーティーネームか、これまた厨二病的なネーミング!


「今、御者してる奴が壁役(タンク)のボブ!」

「アスラ君よろしくな、ボブだ。ファルとの対戦観たぞ」

「あ!どうも、よろしく」

 あれ、この人誰かに似てる?


「そして、こいつらが「ちょっと〜!こいつらは、ないでしょ〜自分で自己紹介出来るわよ!」……」


「私は、マリーこのパーティーの後衛担当よ〜魔法でバンバン攻撃しちゃうんだから〜初歩の回復なら出来るからケガしたら言ってね〜」

「あたいは、人狼のポアン中衛担当ヤバくなったら変身する」

「2人共よろしくお願いします」

 ポアンさんって人狼かよ!人狼って一見普通に人間に見えるんだね。耳とか尾っぽは、変身後かな?


「君聞いたわよ〜ファルのバカをボコったんでしょ〜?」

「あん?誰がバカだ!オレはボコられてない!」

「ファルが口から血をながしたと、あたいは聞いた」

「そ〜よ〜しかも尻餅ついたのもね〜」クス

「あん、あれは足を滑らしたんだ!」

「私達も観たかったな〜ファルがボコられるのを〜」

 ケラケラ

「あん、もうその話はいいだろ」


 ファルコン凄い言われようA(ランク)の威厳全く無し!


「アスラ君少しいいかい?」

「何でしょうボブさん?」

「君だろ兄貴の料理を褒めてくれたのは?」

 ん?兄貴の料理?

「!ボブさんって、マスターの弟さん?」

「ああ」

 どおりで誰かに似てると……成る程マスターに似てるわ


「昨夜兄貴のとこへ行った時、えらい機嫌が良くてな、その後色々話をしたんだ。ファルからも君が兄貴の宿へ泊まっていると聞いていたからな、もしやと思い」

「マスターの料理って余りにも、美味しかったからつい興奮してハハ」

「俺からも礼を言う、兄貴の料理を褒めてくれて感謝する」


「……あん ボブお前まだあの事引きずってるのか?」

「そ〜よ、あれはボブの責任じゃなくて、みんなの責任よ〜」

「誰も死ななくて良かったって、マスター言ってた」

「あん、お前が奴に責任感じ過ぎたら逆に奴を苦しめるだけだぞ!」

「しかし俺は……」


 ちょ!なにこれ? 空気重いって!

「あのー部外者だけどいいかな?」

「アスラ君ごめんね〜変な話をし出して〜。で、どうしたの〜?」

「昨日マスターとケガの事少し会話したんだが『弟を守りきれたことが、俺の誇りだ』ってマスター言ってたから、気にしたらマスターの誇り汚す事になるぜ」

 ぁ!マスターの奥さんから聞いた話だった。まぁイイか!


「兄貴がそんな事を……」

「ぶっハハハ」

「クスクス」

「アスラに、美味しいとこ取られた。あたい悔しい」

「そー言う事だ!気楽に行こうぜボブ!」

 コイツ、一言で皆の気持ち晴れさしやがったぜ!

「ああ!アスラ君ありがとうな」


 皆さん色々抱えすぎ 想いが重すぎだっつーの!

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