表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/24

蟹の声

「......ん、ここは....」


「気がついたか、杉尾」


目が醒めると砂浜で眠っていた。夢だったかと思いたいが目の前のハゲが現実だと伝える。ミディアムは背を向け座っていた。


「あの後、二人は満足したのかどこかへ行ってしまってな。とりあえずお前をここまで連れてきた」


「そうか、....すまなかった。色々と」


ちらりとミディアムの頭を見る。彼の頭の光はこれでもかとばかりに光り、主張する。気づけば朝日が昇っていた。そういえば俺もハゲにされたんだった。ふと頭を触ると


「......ある⁉︎」


俺の頭には確かに髪があった。


「ん?」


だがそれがカツラだということにすぐに気づいた。


「ミディアム、これは?」


「....予備のカツラだ。お前に、やるよ」


「そんな、そんなことできねぇよ‼︎」


「俺は、いいんだ。」


ミディアムの肩はプルプルと震えていた。俺は言葉が出なかった。


「うわ‼︎ なんだ⁉︎」


俺の足に痛みが走る。それがカニだと気づくのに時間はかからなかった。


「なんだ、カニか」


ホッとしているとどこからか声が聞こえてくる。その声の主はカニだった。


「か、カニが喋ってる‼︎」


「そんなことあるわけ「私だよ」ギェェェェェェェェェ‼︎‼︎」


ミディアムは泡を吹いて驚く。お前が泡を吹く役目ではない。


「ねぇ、聞こえてる?」


「誰だよ」









「私だよ、蟹野かにの 宇摩美うまみ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ