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バカンス of the エンド
「愚かな人間共め」
どうする。力で敵わないのは百も承知だ。一体どうすれば。
その時杉尾の第六感が覚醒を遂げた。
「....そうだ。暴力じゃない、言葉で語るんだ」
あの時の師匠の言葉の意味がやっとわかった気がする。
「もう止めよう‼︎ こんな争いは不毛だ‼︎」
「不毛ですね」
「不毛ね」
「....不毛なのイヴ?」
「不毛なのかもアダム」
「じゃあやめよっか」
「そうだね」
アダムとイヴは空高く舞い、そして弾けた。光の粒が一面に広がって。
そうだ、話が通じない人なんていない。話せば誰だってわかるはずなんだ。この気持ちに気付けた、それだけで胸が温かくなる。
「....ありがとう、バカンス」
「アダムとイヴをそそのかした正体? それは僕、ミディアムですよ」
「うるせぇハゲ」
ミディアムは空の彼方に消えていった。
ーーーーーー終ーーーーーー
結局シシガミ様は西木についてなんて言ってたって?
「西木は低血圧だ」
これだけ。




