表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/24

真実

「なんで....なんで羽酢と餡が⁉︎」


「ふむ、こちらの世界ではそう名乗っていたのか。羽酢と餡などという名ではない。アダムとイヴだ」


そんな、じゃあ今まで友達だと思っていた二人がこの異変の元凶なのか。


「だって俺は何年も前から二人のことは知ってる‼︎

異変が起きたのなんてついこの前なんじゃないのかよ‼︎」


「その様子だとマインドコントロールを受けているな。おそらくお前の仲間達も」


「マ、マインドコントロール....?」


「この島に来てからのことを振り返ってみるといい」


「この島に来てから....?」



ーーーーーーーーーーーーーーーー


「杉尾‼︎ 今の悲鳴は‼︎‼︎」


こいつは俺の友、羽合餡だ。


「慌てるな、俺に任せておけ」


面倒になったと思いつつも俺は体を浮かし、宿泊施設に念を送る。





「体を....浮かし⁉︎」


ーーーーーーーーーーーーーーー


「.....誰だ?」


その時肩を不意に叩かれる。


「よぉ、杉尾」


「お前は論結ミディアム‼︎」


このロン毛とも言えない微妙な髪の長さを持っているミディアムはこの前転校してきた留学生で日本と外人のハーフらしい。


「俺に任せておきな。3分で肩をつけてやる。お前は髪でも結ってな」


悔しいがこいつの強さは小学生3人と同等という恐ろしい強さを持っている。この場では俺よりも強いのは明白だった。




「小学生....三人分⁉︎」


ーーーーーーーーーーーーーーーー



俺の足に痛みが走る。それがカニだと気づくのに時間はかからなかった。


「なんだ、カニか」


ホッとしているとどこからか声が聞こえてくる。その声の主はカニだった。


「か、カニが喋ってる‼︎」


「そんなことあるわけ「私だよ」ギェェェェェェェェェ‼︎‼︎」


ミディアムは泡を吹いて驚く。お前が泡を吹く役目ではない。


「ねぇ、聞こえてる?」


「誰だよ」


「私だよ、蟹野 宇摩美」





「なんで....蟹になってる⁉︎」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「もう、もういい。やめてくれ」


「分かったか? 明らかにおかしいことが起きているはずなのにお前は普通に受け入れている。それが証拠だ」


じゃあ、今までのあいつらとの思い出は嘘だったってのか....。


フワッ


地にひれ伏すと何かが落ちてきた。


「これ、これは....」


涙が止めどなく溢れてくる。その正体は















ミディアムがくれた












ーカツラー








「う、うぅ....」







手の上に落ちたカツラはあまりに暖かくてー。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ