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異変の元凶
「....着いたぞ」
「なんだ、ここ」
張り詰めた空気。感覚が自然と研ぎ澄まされる。すごく幻想的な、ファンタジーの世界にいるといったほうが分かりやすいかもしれない。
「まずは子を助けてくれてありがとう。おかげで子は無事だ」
「それよりあんたは」
「申し遅れた、私はイノシシ神様。皆呼びづらいといってシシ神様と呼んでおる」
「危なそうな名前をしてんな」
ゴホン、と咳払いをするシシ神様。
「ところで世界に異変が起きていることは知っておるな?」
「てかなんで喋れんの?」
「神だからだ」
「は?」
「....神だからだ」
「ごめん」
「謝るな、私は正真正銘神だ。この世界を作ったもの、それが私だ」
もう何があろうと驚かない
「それで神が俺に何の用だ」
「私はこの異変の元凶を知っておる」
「知ってるなら早よ言え」
「元凶は二人いる」
「....アダムとイヴだ」
もう訳がわからない