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ぎこちない笑顔

「こちらがお風呂場です。男女で分けられておりますが、内装はどちらも同じように造られています」

 それからも『夜天光』のギルドハウスの案内は続いていた。

 現在は地下1階の風呂場の前、ここのギルドハウスは地上3階に地下2階という構造で、モナルカは3階から1階へと順番に下へと、地下は地下2階から地下1階へと順番に上へと案内されていた。

 『夜天光』は、このギルドハウス以外にもギルドメンバーの寮など、色々な施設を所有しているという話を案内がてらライテが話してくれた。ちなみに、昨日訪れた研究棟は『夜天光』の持ち物という扱いになっているが、実際はオグン個人の所有物らしかった。

「これで地下の案内は全て終わりましたので、最後は1階にある食堂に案内致します。長い間歩きっぱなしでお腹も空かれたでしょうから、休憩がてらそこで食事も摂っていってください」

 風呂場の案内を終えたライテは、そのまま地上へと続く階段へと向かおうとする。

「わざわざギルドハウスの案内までしていただいて、そのうえ食事までなんて――」

 他人からの好意に慣れていないモナルカは、そこまでの厚意に甘えるのも心苦しいと、断ろうと思ったのだが、

「どうぞ食事もなさっていってください……ね?」

 振り返ったライテのその言葉で、モナルカは話の腰を折られてしまう。最後の“ね”は極上の笑顔とともに、かわいらしく小首を傾げての言葉だった。その有無を言わせぬ雰囲気に、

「わ、分かりました。楽しみにしています」

 ぎこちない笑顔でそう答えるモナルカであった。


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