ミスプリント
以前登場人物紹介に使っていた枠ですが、改訂した際古い方の消し方がわからなかったため、枠が残ってしまいました。別に内容は読まなくても問題ありません。
デスゲームの世界。
そこに一人の老人がいた。
子供のような雰囲気をした老人だった。
彼は、街から街へ歩き、人から人へと伝わる噂話を蒐集する。
そこにあるのは、デスゲームらしい悲劇譚。
仲間を失い、友を失い、大切なものを失った人々の嘆き。
老人は、それを集め、筆を執る。
そして、同時に彼は別の物も探している。
それは、新たな悲劇譚の種。
「おや? これはまた……面白い物を拾ったな」
彼がある日手にしたのは、『時計の街』の西南西……8時をいくらか過ぎた辺りの場所に隠されていた古ぼけた『時計』。焼けこげ、時間の止まった『時計』。
他の者がそれを見ても興味を示さないかもしれないが……彼は、その隠された意味を理解し、手に取った。
「これはいい……クライマックスにはふさわしいだろうな」
『時計』は彼に持ち去られる。
これが……『時計』を先に見つけたのがライトではなくこの老人だったことが遠い未来で悲劇につながることを……この時点では誰も知らない。
時系列を完全に無視した伏線みたいなことしてごめんなさい。




