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デスゲームの正しい攻略法  作者: エタナン
第五章:成長(ビルド)編

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172頁:ダンジョンは難易度を考えて作りましょう

 今回はかなりえげつない行為がいとも容易く行われていますが……どうか、マリーさんを嫌いにならないであげてください。

 本人に悪気は(あんまり)ないので。

 マリー=ゴールドの暗示は、その姿や声を認識したときにはもうかかり始めている。


 それは、彼女が無意識に行う動作や声の波長すらもが他人の心に干渉する『パターン』が組み込まれているから。彼女自身が無意識にその法則を理解し、出力し続けているとも言える。


 しかし、マリー=ゴールドの『能力』の本質はそんなことではない。

 催眠術や暗示など、学べば誰でもできる。精度に違いはあれ、その程度では『人類の頂点(支配者)』などとは呼べない。目の前にいる数十人を操れた程度では、『人類』など相手にはできない。


 彼女の本質は……その『創作物(デザイン)』に宿る。

 絵画、香水、衣服、音楽、料理……視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚、それらに働きかける彼女の『感性(デザイン)』こそが、その『黄金律』こそが彼女の本質。


 言葉一つにしても、彼女が未来を望めば伝聞だろうと皆が『そうなってくれる』。

 言葉以前の感覚で人心を理解する彼女が『そう望んで』織れば、布切れは人の目を遠ざけ、看板に描かれた絵はそこにある物体として認識される。

 マリーが想いを込め、呪いをかけて創った物は、迷信以上の力を持つ『呪具』や『宝具』、そして彼女が万が一死んだとしても力を持ち続ける『聖遺物』になる。


 そして、それは触ったり見たりしなければ良いというような手頃な物品に限られた話ではない。


 『デザイン』は『環境』さえも形作る。


 目に見える景色から自然に身体に入ってくる空気の匂いや味、足裏の地面を踏みしめる感触、建物の間を吹き抜ける風の音、自分の意思で自由に選択できると思いこまされている分かれ道……『環境』をデザインするとは、そこに入り込んだ者の受信する『情報』の全てを支配するということでもある。


 現在、麻薬畑である『荘園』の周辺はマリー=ゴールドの『デザイン』が隙間なく支配している……ある種の『迷宮(ダンジョン)』に近い空間になっている。

 地面の足跡、壁のシミ、転がる小石、曲がり角の影、壁の隙間を抜ける風音、地に生える花、意識しないような窪み、微妙に色の違う壁の塗装、見かけの上だけ組み換えられた建物の配置……違和感を持たれないような些細な部分だろうと、意識や行動に働きかけられるものはいくらでもある。マリー=ゴールドなら、それらだけでも十分『ピラミッドのファラオの(のろ)い』にも匹敵する『(まじな)い』をその空間に刻むことができる。無敵で完璧な迷宮など、彼女の手にかかれば机上の空論ではなくなるだろう。


 しかし、『迷宮製作者(ダンジョンメイカー)』……彼女をそう呼ぶ者はいない。

 何故なら、ダンジョンとは本来攻略されるために造られるものであり、攻略できるように創らなければならないものだ。

 完璧過ぎて誰も攻略できない迷宮など、もはや『ダンジョン』とは呼べない……それはただの、『処刑場』である。










《現在 DBO》


 ある男は、『それ』を茫然と見ていた。

 『麻薬(クスリ)』で緩んでる頭のことを差し引いても意味が分からない光景。

 広場のド真ん中に立つブロンドの女プレイヤー一人に五十人近いプレイヤーが次々に攻撃を加えているのに、まるで空間がねじ曲がってでもいるかのように全ての攻撃が避けられもしていないのに外れ、空振り、時に他のプレイヤーに間違って当たる。

 そして、女はそれをさも当然だとでも言うように、優雅に微笑みながら、よく通る澄んだ声で言うのだ。


「あらあら、皆さん私に剣先をちゃんと向けられていますか? 全部、的外れな方へ行ってますよ。ほらほら、当たらないからってそんなに力んで振ると『剣が手から抜けて仲間に当たってしまう』かもしれませんよ?」


 彼女がそう言った直後、本当に何人かの剣がほぼ同時に持ち主の手から抜け、仲間達の元へと飛んでいく。そして、その中でも変わらず無傷なブロンドの女は、ニッコリと笑ってみせる。


「あらあら、困難に立ち向かう姿勢はご立派ですが、立ち向かうべき壁をちゃんと見ていないと、物事はうまくは立ちゆかないものです。そうそう、もしかしたら錯乱して私がちゃんと見えていないのかもしれませんね。いいでしょう、一度はっきりとわかりやすく見せてあげましょう……あなた方の立ち向かう壁の大きさを」


 スキルでも戦闘技術でもない何かに護られたブロンド女は、自身を捉えようと振るわれる凶刃の中、ゆったりとした動きで人差し指を真上に向け……そして、初めての『反撃』の技の名を唱えながら、空中の仮想タッチパネルをスライドさせるような気軽さで指を真下に振り下ろした。



「救世スキル……『サテライトソドム』、投下します」



 数秒間、変化は何も起きなかったように見えた。

 仲間達も困惑しながら攻撃の手を止める……それだけだった。

 しかし、比較的落ち着いていた彼は、誰よりも早く『それ』に気がついた。


「影が……俺達の影が、真下に来てる……いや、空が真上から明るくなって……なんだ、あれは……」


 見上げたときにはもう遅かった。

 空から『落ちて』来ているのは、目の眩むような眩い光の柱。まるで、SF映画で描かれる人工衛星からのレーザー光線のような、回避のしようがない圧倒的な『制裁』。


「さあ、降参はいつでも受け入れますよ。もう、遅いかもしれませんが」


 視界が真っ白に染まった。




 男の意識はほどなくして覚醒する。

 うつ伏せに倒れていた自分を認識し、そのまま『自分の『状態』をチェックする。『HP保護圏内』だったためか、死んではいないが装備はボロボロで喉は焼け付くように熱く、全身に抜けきっていない『高熱』の感触の名残が残っているが……動けないことはない。


 男は内心で笑う。

 突然の反撃には驚いたし、威力も半端ではなかった……しかし、所詮はゲームの技だ。相手は女、こんなものに頼らなければ脅しもできない、そう考えると逆に冷静になれた。

 勝てる……攻撃が当たらないのも全てはトリック、小細工だ。ならば、それを全て出し尽くすまで攻め続けてやれば、あっちは打つ手がなくなって好き放題にできる。


 そう思い、顔を上げてブロンド女を探そうとした……その瞬間だった。



 首を掴まれ、持ち上げられた……探そうとしていた、あのブロンド女に。



「あらあら、まだ生き残っている人がいましたか。しょうがありませんね」


 男は掴まれた首を手から外そうともがくが、全く外れない。

 ブロンド女は、左手で男を持ち上げながら、右手を手刀の形にして唱える。


「『セイバーズハンド』」


 右手に光の粒子が集まり、光でできた剣のように研ぎ澄まされる。しかも、そこからは間近にいるだけで灼けてしまいそうな熱を感じる。


「安心してください、他の人たちと同じように一瞬で首チョンしてあげますから。痛くないですよ?」


「他の人たち……一体、何言って……!!」


 男は見た。

 ブロンド女の背後に積み上げられた、『死体』の山。そして、ディスプレイされるように台に陳列された、何十という『首』を。


「あれは……」


「皆さん、クスリ、クスリってうるさいんですもの。悪いお薬に頼るなんて良くないでしょ? だからああして、もうお薬なんて必要なくしてあげたんです」


 怖ろしい……男はもがくが、前線級のはずの筋力でもがいてもビクともしない。光の剣が首に迫って来て……


「ぐああああ!! 『デス・ブーメラン』!!」


 男は、必死に自身のレベル100固有技のブーメランを放つ。高威力追尾機能付きのブーメランは、公転と回転を伴ってブロンド女の腕を切り落と……


「『人に向けた悪意は必ず自身に舞い戻るもの』、そう、まるでブーメランのように」


 意味不明な現象だった。

 確かにブロンド女を視線でターゲットしたはずのブーメランが、不可解な動きをして女を避け……男の首へ迫る。


「ち、ちがう! うわ、やめろおおおお!!」


 それは、一瞬の出来事。

 認識したのは、首が胴から離れて視界がひっくり返った後、ブロンド女の声を聞いてからだった。


「クスクス、自分で首を落としてしまうとは、面白い方ですね。」




「ろおおおお!! ……ハッ、俺は一体……」


「おい、何叫んでるんだよ? それより見ろよ、この『クスリ』の山をよ!」


 声のする方を見ると、そこには一緒に『荘園』へ攻め込んだ仲間の顔。首と胴がちゃんと繋がっている。


「お、おい! 無事だったのか? お前首切られて……」


「クビ? 何のことだ? 俺は元気だぜ、興奮のあまり変な夢でも見たんじゃねえか? まあでも、それも仕方ねえ! なにせ、こんだけの『クスリ』を手に入れたんだからな」


「そ……そうだよな。夢……だったんだよな……」


 『思い出して』きた。

 男達はなんとかブロンド女を突破し、とうとう『クスリ』の倉庫までたどり着いたのだ。

 目の前には錠剤のように加工された『クスリ』が、何袋も積まれている。


 やっとここまで辿り着いた。

 ここに来るまで、それこそ一度だけ経験したエリアボス攻略にも匹敵するような苦戦を強いられたのだ。しかし、自分達はそれを乗り越え、ここまで辿り着いた。


 『クスリ』という報酬のためではあるが、それ以前の達成感が心を満たしている。

 そして……


「おい、こんだけありゃ少しくらいガメてもバレねえぜ。どうだ? 祝勝の一杯の代わりに一つ」


「おお、いいな。もらうぜ」


 その達成感に幸福感を重ねるように、『クスリ』の錠剤を一粒口に……




「……ハッ、ここは……」


 男は気がつくと、ジメジメとした地面に倒れていた。

 状況が呑み込めずに顔を上げると……


「あらあら。生け贄さん、目覚めましたか? ではそろそろ、儀式を始めましょうか」


 蠢く巨大な影。

 這いよる混沌とした何か。

 ネチャネチャと音を立てて滴る粘液。


 軟体動物に似た、しかし目にしたことのない『名状しがたい何か』。


 その『名状しがたい何か』の眼前で足を組んで王座に腰掛けるブロンドの女。


「千の顕現を持つ邪神。私の古くてながーいお友達。でも残念ながら、彼女はこの星では人の狂気(あたま)の中にしか存在できない可哀相な神様なんです」


「な……あ、ありえねえ……こんなの、げ、幻覚だ……」


「はい、幻覚ですよ? でも、実体がないからって力がないとは言えませんよ? ほら、彼女の姿、こんなにリアルでしょう? そもそも、このゲームの世界の現実世界と見分けのつかないような仮想現実(VR)の技術だって、元々は……」


 『私の能力の研究が元になってるんですよ?』そう言って、ブロンドの女は微笑む。


 幻覚と意識していても、まるでそこに実在するかのような存在感を放つ異形の邪神。

 その触手が伸び、男に触れるとその粘液の質感や弾力まで伝わってくる。


「彼女は人の正気を食べることで存在感を得て、この世界に居座ることができるのです。でも、よくやりすぎて拠り所となる人の心を壊してしまうことがあるそうなので……頑張って抵抗(レジスト)してくださいね? これは幻覚だと念じ続けてないとあっさり壊れてしまいますよ?」


 触手達が殺到する。

 男はそれに呑み込まれ、意識を繋ぎ止められなくなっていく。


 そんな中、ブロンドの女は微笑みながら手を出す。そこにあるのは、色の違う二つの十面体ダイス。


「では、SAN値チェックのお時間でーす」


 ダイスがその手から落ちる。

 そして、転がって足下で止まったその目は……。


「あらあら、残念でしたね」 


「ぎゃぁあああ!!」




「ぎゃぁあああ!! ……ハッ、ここは……」

「あなた!」

「お父さん!」


 気が付くと、男はベッドの上から悲鳴を上げて飛び起きた所だった。


 そして、目の前には自分を心配そうに見つめる、現実世界に残してきた妻子の顔。

 そして、彼は『思い出す』。


「そうか……デスゲームは……あの世界はもう、終わったんだ……」


 デスゲームが終わって数ヶ月。

 時折ゲームの中での辛い思い出がフラッシュバックしてしまうが、彼は家族の元に戻り、政府の手厚い保障のおかげで会社にも復帰し、平和な日常を取り戻していた。

 少し大きくなった娘と、空白になってしまった時間を埋めるために以前以上に大事な時間を共にし、妻も自分を心配して気遣ってくれている。


 もう死の危険に脅かされない幸せな日常……それを彼は、手に入れていた。


 久しぶりで社会の様々なことが変わったことを告げる新聞を読みながら、会社に行く前に妻と娘と朝食を摂る。そんな、当たり前の日常こそが至上の幸福だと気付かされる。


 もうこれ以上、望むものなんて……


「……ん? これは……」


 そんな『日常』の一幕の中、彼は朝食の並ぶテーブルの上に、一つの錠剤のようなものを見つける。

 されは、彼がかつて何をおいてでも欲しかったもの……彼を、明日も生きられるか不安なデスゲームの世界で『幸せ』にしてくれたもの。


 彼は、それを無意識に口へ……




「……ハッ! ここは……」


「被告人に判決を言い渡す! デスゲーム世界において犯罪組織に荷担し、間接的に数多の人々の命を奪ったことは特殊な環境下といえども許し難い! よって、被告を『極刑』に処す!」


 目の前には裁判官のような人物……そして、男は『思い出す』。デスゲームを最後まで生き延びた彼……しかし、目覚めた世界では仮想世界で犯した罪を咎める手錠と裁判所が待っていた。

 そして、彼は家族に会う暇さえ与えられず、略式裁判で即刻判決を下されることになり……


「ま、待ってくれ! 俺は死ぬ気であの世界を生き抜いて帰ってきたんだ! それなのにこんな仕打ちなんて、せ、せめて家族に一言だけでも……」


「異議は認めん! さあ、首に縄をかけろ!」


 無理やり連行される処刑台。

 抵抗虚しく、彼の身体は持ち上げられ、床の開く台の上で首に縄をかけられる。


「待ってくれ! こんなのあんまりだろ! 弁護士は、人権は、俺の尊厳はどうなってんだよ! 俺は幸せになる権利があるはずだ! 家族と一緒に朝食を食べるような当たり前の幸せが……」


「執行しろ」


 無情な指示で、床が開き……一瞬だけ遅れて、身体が落ち始め……


「うわぁぁああああ!!」





「うわぁぁああああ!!」

「ぎゃぁあああ」

「うえっ、おがっ」

「ゴボゴボゴボゴボ!!」

「ヘラヘラ……アハハ……」


 悲鳴と絶叫に満ちる阿鼻叫喚の中、ただ一人……マリー=ゴールドは微笑み続ける。


「人生は山あり谷あり、辛いことがあるから幸福を感じることができ、幸福な時があるから苦痛や絶望も感じることができる。誰かが言い……そして、誰もが一度は口にする、当たり前のことです。まあ、ライトくん辺りはどうか知りませんけどね」


 彼女の周りに倒れる、この『荘園』に攻め込んできた戦闘職達。しかし、彼らはただ倒れているのではなく……様々な感情を示し、それらを悲鳴や緩んだ笑顔、時には笑い声として隠すことなく露わにしている。

 そんな中、マリー=ゴールドは誰に言うともなく語る。


「しかし、『麻薬』というのはよくありません。そんなもので無理矢理に多幸感を引き出していては、本当に大切なものもわからなくなってしまいます。だからこそ、あなた達は思い出さなければなりません。自分が本当に幸せを感じるのはどんな時なのか、本当に自分が望むものはなんだったのか、思い出さなければなりません。そして、至高の幸福を知るためには、それに見合う絶望を知らなければなりません」


 悲鳴を上げ、それが最高潮に達すると今度は穏やかな笑みを浮かべる人々。彼らは幻想の中で、幸福と絶望を繰り返す。


「荒治療になりますが、あなた方にはあなた方自身の想像する幸福と絶望を交互に体験していただきましょう。麻薬などでは得られない、『本物』を嫌になるほど経験していただきましょう。登り坂と下り坂があり、山があって谷があり、不幸があり幸運があり、絶望があるから幸福がある……ああ、人生とは素晴らしいですね」


 そう言う彼女の横顔は、どこまでも深い慈愛に満ちていた。







「どうなっている! 何故誰も戻ってこないのだ! こうなれば、行け! こら、お前も行け! もう隊列とか考えるな! 人海戦術で片っ端からひっくり返せ! 何だろうと構わない、誰か一人でも、何か一つでも持ち帰れ!」


 痺れをきらした『荘園』攻略プレイヤー達のリーダー格ゴコクは、『ハーブ』の生産に関わる犯罪組織の者や自身の腹心など数十人だけを残して、残りの捨て駒にできると判断した二百人近くを一気に村に突入させる。

 たとえ前線級のプレイヤー達を押しとどめる戦力がいようとも、その間に他のルートから『荘園』奥深くに入り込んで『ハーブ』の苗や製法を入手できればそれでいい。そう思ったのだ。


 確かに、マリーの誘導の暗示も、別れ道全てで人員を割くローラー作戦のような戦術なら突破は不可能ではない。マリー=ゴールドが直接無力化できる人数にも限りはある。トラップのように置かれた暗示も、通れるルートを総当たりすれば抜け道を見つけられる可能性はある。


 しかし、マリー=ゴールドの能力は敵を無力化できるだけではない。その『創作物(デザイン)』は、味方の士気や能力までも増幅させることができる。

 そして、今回マリー=ゴールドが選りすぐった『味方』は、この二人……



「いっぱい来たよ! わたしたちの出番かな?」


「最初の方では『別にあの人だけで良くないですか?』……って思ってましたけど、あの人夢中になるとあんなエグい性格になっちゃうんだ……ライトさんがあの人を戦わせたくないのがわかった気がするし、早くこっちで捕まえてあげた方が良さそうですね」


 子供サイズに仕立てられた『黒い軍服』を着た咲と、花の咲いた木をそのまま削って作り出したような『椅子』に座る椿。

 どちらも、マリー=ゴールドが二人の能力に合わせて創作(デザイン)した『増幅器』だ。


 マリー=ゴールドの加護を受けた女子供の二人の戦力は、もはや常識を越える。











 同刻。


 『黒いもの達』は淘汰される。

 煩雑な種は淘汰され、最も新しく強い種だけが繁栄する。


 その数は、この時点で千を超えようとしていた。

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