いっぱい食べる君が好き!(200文字小説)
夜中に呼び出されて僕は出掛けた。
それなのに心が躍る。
彼女はすぐにやって来た。
「ねえ、聞いて!」
席に着くなり嵐の様に愚痴をこぼす。
「ねえ、これ頼んでいい?」
「いいよ」
僕は頷く。
「ねえ、もう一杯いい?」
「いいよ」
それから話は僕のことに変わる。
「だからあなたはバカなのよ」
「そうだね」
「これも頼んでいい?」
「どうぞ」
一口食べる毎に幸せそうな彼女。
ほとんど彼女が一人で食べた。
いっぱい食べる君が僕は好きだよ。