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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
世界危機

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振り回される魔王

祠までは問題なくすぐ着いたのだが、複数の男達が占領していた。


「裸のガキは帰れ。そこの魔物たちも通れねぇぞ。69の御二方は見せてもらってもいいですか?」


1人の男に言われておれは少し頭にきた。

アロンソンとナサニエルは後ろを向いてそれぞれの69のロゴを見せた。


「それじゃないんすよね。御二方もお通しできません。決まったアイテムを持った人間以外は通すな、とダイダロ様から言われてますんで、お帰りください」


アロンソン達も知らないようだった。

みんなで目を合わせてすぐに今後の方針が決まる。


強行突破だ


「お兄さん達祠に行かせてくれないんだよね?」


「そうだな。帰れ帰れ」


おれがゆっくり近づきながら聞いたが、男達は笑いながら手で追い払うだけだったので、その腕を切り落とした。

それをきっかけにして、後ろからバインフーとシュバルが魔法で援護する。

祠の前にいた4人の男達は一瞬で倒したが、後ろの簡易テントから他の人間が出てこようとした時、アロンソンがテント前に大爆発を起こして無力化させた。


「行こうか」


おれはスーリとジェミニ以外を送還して、太牙君と69の2人と一緒に祠に触れて先に進んだ。


転送された先ではセイロンがとぐろを巻いて眠っている。


「獣人領だろ。早く行くといい。」


目を開けることもなくそれだけ言って再び眠りについたようだった。

おれ達はカロンに乗って獣人領に向かう。


道中何事もなく着いたのだが、獣人領の守護獣であるガンブーの姿が見えない。その上、前来た時と比べてなんか空間が狭くなっているように感じた。

一旦違和感は無視して祠に触れ、獣人領に入った。


相変わらず森の中で進む先も分かりやしない。

ビテスとモンシューを召喚して空から近くの村に行こうとしたが、ビテスしか召喚に応じなかった。

モンシューがメリアス達を送迎中なのを忘れていた。

仕方ないので、おれとアロンソンがビテスに乗って空から、ナサニエルが太牙君に乗って地上から村を探すことになった。


「おっも」


ナサニエルを乗せた瞬間の太牙君の声は気づかなかったふりをした。

空を飛び始めて間もなく、村ではなく飛行する生物を視認した。

街への案内を求めてその生物に向かったのだが、そこが街の入り口だった。

街の入り口を飛行していた生き物はおれ達の接近に気づき逃げてしまう。


目的の街であるロベルバルを見つけたので、ビテスと太牙君は人の姿になってからみんなで門をくぐる。

街の中は獣人の1人も見つからないほど、不思議な静けさに包まれていた。

そんな中、通りの真ん中を通ってこちらへ来る1人の男が見えた。目を凝らすと鬼族なのが分かった。

だが、分かった直後その男を見失ってしまう。次気づいた時におれは、ビテスに守られている状態だった。

攻撃してきたのはもちろんその鬼。


「その刀は飾りか?お手伝いさんの方が仕事をしてくれているぞ」


おれは達は急いで身構える。


「いくつか質問をするから答えろ。まず一つ。人族を連れて獣人領に何しに来た」


「ダイダロっていう人族を倒すため、追ってここまで来た」


おれはの回答を無視するように次の質問が飛んでくる。


「今の獣人領についてどこまで知っている」


質問の意味が分からないが来たばかりのおれは正直に、「なにも」と答える。

それを聞いた鬼は刀を収めてその場で話し始めた。


「獣神兼獣王であるドマンが人族に襲撃された。立場上そう簡単に消滅はしないが、王としての力は失ってしまった。他のノアティガ達は殺されてしまって、残っているのは神器によって守られている王の娘と、そこの異端児だけとなってしまった。」


「異端児って言うなよ」


太牙君は見るからに傷ついたようだ。

襲撃されたというのが気になる。

パトラの時も暗殺だったことを考えると、状況的にもダイダロが関係しているだろう。


「王を失って領民達は統率が乱れつつある。まだ見つかってない主犯を狩ろうとする者達や、人族領に行って人間を奴隷しようとする組織ができ始めていて、秩序が乱れつつある。そこで異端児、ここ獣人領の王にならないか?」


話が飛躍しすぎて理解に少し時間がかかった。

異端児って呼んでるくせにそれでいいのか、そもそも獣人ではないこの男に決める権利があるのか。

疑問はたくさんあるが、そもそもそんなに来たこともない太牙君が急に王って言われて受け入れられるのか。

太牙君を見ると、口角が上がっていた。

自分の不安は杞憂だったようだ。まんざらでもなさそうな顔をしている。


「つかさ。おれやってみるよ。魔王としてサポートしてくれるかな?」


それは愚問だった。

おれは魔王としてあまり仕事をしている自覚はないが、できる限りの支援はするつもりである。


「まだ問題の人族が見つかってない。祠を警備する者達からも連絡がないから、まだこの領内にはいるはずなんだがな」


「おれ達が祠から出てきた時は誰も見なかったよ?」


おれの言葉に鬼の形相が一変した。

祠に向かって走り出したのをおれ達も追いかける。

祠へ向かう道中、来るときは見つからなかった村を通った。

前回来た時、犬のティンバーが指揮を執る駐屯所があったところだ。

ここの村は襲われたようで、建物は壊され、獣人達が倒れている。

息がある人たちに回復液をかけるが、たくさんの用意は無いので、1つずつを分けながら使わせてもらった。


なんとか話せる状態の人達から聞いた情報によると、人族から襲われたらしいが、何人か獣人も混ざっていたらしい。

奴隷のように隷属状態にあるのかは現在不明だが、鬼から激しい憤りを感じる。


「おいチビ。おまえは弱いが、現状おれはここの領地を離れることができない。もう1つ言うなら、そこのノアティガもここに残ってもらう。故におまえに任せることしかできない。まさかだが、負けて帰ってきたら殺すからな」


鬼は刀に手をかけながら脅してきた。

負けるつもりは毛頭ないが、逃がしてすらならない明確な理由ができてしまった。

目的地は不明だが、とりあえずダイダロを追うしかない。


「魔王つかさの名に懸けて、必ず討伐してくる。」


「おまえが新しい魔王だったか。おれは鬼族の頭ペッシュの息子、アブリコだ。この怒りをつかさに当てなくて済むように報告を待っている」


鬼族の自分では追えないもどかしさを感じながら、太牙君を置いて、69の2人と祠へ急いだ。

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