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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
魔王になった

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魔王からの提案

エルフのハーパティから受けた相談で話がまとまった時広場から男達の叫び声が聞こえた。

おれとハーパティは急いで広場へ向かう。


「もう我慢できねぇ」


「お前たち武器を持て!戦うぞー!」


ドワーフ達が各々武器を掲げて今にもかちこみに行きそうな雰囲気である。

それをドワーフのおじいちゃんとハーパティが止めようとするが力づくで突破されそうだ。


「待て!!」


おれは大きな声を出して注目を集めた。

騒がしい間に召喚しておいたアステリオとビテスが、おれを挟むように仁王立ちしている。


「このままダイダロのところにかちこんでくれても構わない。ただ行きたいならこいつ達を倒してから進め。挑戦者が全滅した場合は、ここを魔族領とする。挑戦者が1人もいない場合は何もなかったということで現状維持だ。」


いかにも強そうで、威圧感も半端ないアステリオとビテスだが、ドワーフ達はもろともせず攻撃を仕掛けてきた。

(丑さん、辰さん、やっておしまい。)


おれは念話で2人にGoサインを出すと、あっという間に決着がついた。


「今からここは魔族領とする!」


ダイダロは69のメンバー。この程度でよく挑もうと思ったものだ。

おれは声高らかに宣言するがエルフ達は急展開で状況をまだ理解できておらず、ドワーフ達は地面に突っ伏していて何も言えない状態だった。

1人の若いドワーフが恐る恐る質問をしてきた。


「本当に魔族領になるんですか?他の街からどういう扱いをされるのか。命の保証はされるのか…これからおれ達はどうなるんですか?」


圧倒的な力を見た後で怯えている中、不安を口にする。


「今まで通り魔石の採掘をしろ。そして今まで通り人族の街に卸してくれればいい。これから変わるのは、ダイダロに納品していたものを魔族領に送ってもらうだけだ。転送できるシステムはこちらで準備する。魔王の領民となったからには、たっぷり働いてもらうぞ」


風格を漂わせながら少し声を低くしてみると、先ほどの従魔のおかげもあってか、裸の赤ちゃん相手でもそれぞれが敬意を表しこうべを垂れた。

こうして魔王となって初めて、多種族の領土を獲得した。


次はドワーフとエルフとの約束通りダイダロを倒しに行く。

魔石を運ぶダイダロ行きのトロッコに乗っていよいよ現場へ向かう。

この洞窟街に従魔達を召喚しておいて、肩にスーリとジェミニ、腰にクテクを巻いて、太牙君とトロッコに乗った。



魔神の神器で防具の準備を整えながらトロッコで揺られること数十分。ようやく止まった。

トロッコからゆっくり顔を出すと、広い部屋になっており、山積みになった魔石と複数のロボット達がいた。


「魔石の倉庫みたいだな」


太牙君の見たまんまの感想を無視して、おれはトロッコから降りた。

後からついてくるように降りてきた太牙君に乗って、静かにダイダロを探す。

物陰に隠れながら進むとロボットたちの作業が見えた。

大きな穴に次から次へと魔石を入れ、それを機械で砕き溶かしてきれいな四角いブロックにして積み上げている。


「魔石の加工場だな」


またも太牙君が見たままの感想を口にする。

再び無視して先に進むと人の話し声が聞こえた。


「あいつ信じて大丈夫なのか?魔王の方が興味深いんだけど」


「さあな!だがおれの筋肉はこう言ってる。『あいつはダメだぜ』ってな!はっはー!!」


聞いたことある女の人の声と、筋肉に渋い声を当てて喋らせる陽気な男の会話が聞こえた。

人神の神器であるヘアピンを使って、スーリから隠密のスキルを借りて声が聞こえる場所と人数を確認しに1人で移動する。

人は先ほど声が聞こえた2人だけのようだが、作業しているロボットとそれを見張るロボットという不思議な光景が気になって太牙君のところへ戻った。


「人間は2人。片方は見覚えがある、たしかシックスナインの1人だったはず。ただそれ以前に、作業中のロボットと監視ロボットが多すぎて、簡単には抜けれないかも。」


「それなら強行突破で行くか」


太牙君はぶっ飛んだ提案をしてきたが、今回は賛同した。

シュバルを召喚して、派手な雷魔法をかましてもらい、ロボットや機械を停止させる。

敵さんの2人がこちらに気づいた時には、シュバルと太牙君がもう接近していて、それぞれが攻撃を受け止めて対応した。

それをスーリの隠密とジェミニ支援で隠れていたおれが、上空から2本の剣で斬りかかった。


「つかさじゃ~ん!!」


「知り合いか?キャサリンの興奮が半端じゃないぜ~」


変な男の方が腕の筋肉に向かって話しながら、おれの剣を筋肉がめり込むようにして止めた。

おれは筋肉にめり込んだ片方の剣に引っ張られるようにバランスを崩して、そのまま筋肉男に殴られて床に叩きつけられた。


「つかさ!何しに来たんだ?」


「ダイダロを倒しに来ただけなんだが…」


話しかけてきた女の人は思い出した。爆炎のお姉さんだ。

おれはお腹を押さえながら立ち上がる。


「ダイダロならいねえぞ。変な獣人と獣人領に向かった。目的は分からんがヨツヤの姉ちゃんを連れて行ってたな。おれ達はここの留守番を任されてるってわけだ。」


面倒くさいことになってしまった。

ダイダロがいなければこんなとこに用事はないが、69の2人が帰してくれるか…


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