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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
魔王になった

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反省会

崩壊した村を静かに眺めながら、おれ達は次の計画を立てるため、会議を始めようとしていた。


「おまえ何してんだよ!だからおれは反対したんだよ」


集まっているおれ達の中心に現れたのは人神だった。


「おれが気を利かせて、幸い死人はいないが、国1つ滅ぼすなんて何してくれてるんだよ!」


「おれが潰したのは村1つだし、あの忍者が仕掛けてきた。あんな龍や魔法されたら腹が立つだろ」


おれは素直に反論した。

事実、溶岩龍だけの対応ならまだしも、魔法で妨害されてあんなめんどくさいこと腹が立つに決まってる。


「ここヨツヤは、国に唯一ある村だから、村破壊=国破壊なんだよ!おまえは魔王であることを自覚しろ。国1つ壊すことは造作もない。だが、そのために神達がおまえを復活させたわけではないはずだ。保有する神器を全部解放してやるから、少し話を聞け」


人神がおれに向けて両手を伸ばすと、保有する神器が一瞬光った。

そして話を続ける。


「本来死んだ者は生き返らない。例外で、全ての神が認めた場合可能だが、前例があるわけではない。おまえを復活させたのも、神器を全て集めていたことと、異世界者だからという異例中の異例だ。それなのに復活して早々これはおかしいとは思わないのか? も

う1つおまえを復活させたのには理由がある。異界の神の討伐だ。おまえ達の世界の神がここで、でしゃばっているようなんだ。おれ達では存在が確認できないから、どんな姿かも分からない。そ・の・た・め・の復活だったんだ。ちゃんと働けよ」


話が終わったようだ。

冷静になり、少し反省する。それでも、こっちだって必死だったわけで、その辺りは理解してほしいものだ。


「善処する。さっきみたいなバケモノが出たら多少の被害は考慮してほしい」


「さっきの龍は魔法で作られたやつだから、術者を倒せば攻略できたんだよ!無関係な人間を殺すな。それだけでいい。毎回こんなことはしてやれんからな! とりあえず姿不明の異界の神の討伐が七神からの依頼だ。頼んだぞ」


人神は言いたいことを言いきってどこかへ消えた。

自分達でも難題だとは理解しているようで、今回のことは水に流してくれた。


だが人族の間では、別の場所に飛ばされた忍達が魔王により一国を滅ぼされたとうわさし、瞬く間に知れ渡ることとなった。



召喚獣達に、人神からの話をまとめて今後の意向を伝えた。

必要以上に人族を殺めないというルールをかかげ、異界の神という姿不明の存在を討伐することとが当面の目的である。

人神から神器を解放してもらったおかげで、ジェミニとも意志が通うようになった。


バインフーと太牙君、クテクとスーリとジェミニ。

こっち側に来たときのメンバーを残して、残りを送還した。

目下目指す先は、おれをここに連れてきたダイダロがいるという『ミツモリ』へ向かう。


ラパンから北の国とは聞いてあるから、とりあえずバインフーに乗って進む。

その国のどこにいるかは、着いてから考えればいい。


いくつかの村を通りすぎ、少し大きめの街に到着した。

街に入るとき、太牙君とバインフーとクテクが獣人の姿に変身した。

太牙君の獣人姿を初めてみるが、結構好青年という感じだ。

それでも街中では、たくさんの注目を浴びてしまう。


角の生えた裸の子どもと3人の獣人。客観的に見て目立たないわけがない。

ミツモリやダイダロについて情報収集をするため、飲食店に入る。

腹ごしらえもあるが、情報は食事処に集まると相場が決まっている。

少し大きめの食事処に入ってみたが、入店早々にお客と従業員全員から視線を向けられた。

気づいてないフリをして、空いているテーブル席に座る。


「いらっしゃいませ。ご利用は初めてでしょうか」


きれいなウエイトレスさんに声をかけられた。

おれはもちろん「はい」と答える。


「当店では初回の方のみ金貨1枚のテーブル代を頂いておりますのと、お召し物のない方にはご利用をお断りしております。」


ぼったくりバーかよ!

そもそも服は確かに忘れていたが、いつぞやの人族領に拉致されたときの布を本から取り出し、上手いこと誤魔化した。


「お召し物の方はよろしいでしょう。金貨をお支払いただけますでしょうか。」


おれは金貨1枚分を本から取り出した。カードから変えるとややこしくなるので、燃費は悪いが魔力を使って本から直接出した。


「ありがとうございます。それではメニューをお持ち致します。」


ウエイトレスさんが立ち去ると、入れ替りで1人の見覚えのある女性が椅子を持って来た。


「あんたあの時の子供でしょ?あたしのこと忘れてないよね?」


記憶をフル回転させて思い出す。

出てきた答えは


「もちろん。勇者アニサさんですよね?」


おれがこの世界で大金を獲得できた戦いで、一緒に戦った人だ。


「つかさだっけ?あんた奴隷商人のボンボン息子だと思われてるわよ。獣人連れてなにしてんの?」


獣人を護衛につけたボンボンか。服着てないボンボンってなんだよ。

1人で突っ込んでしまうほどおかしい解釈だが、一番落ち着きやすい落とし所なのだろう。


「『ミツモリ』という場所にいる、ダイダロという人を探しているんですよ」


するとアニサは見るからに目を輝かせた。


「ミツモリか!あそこは温泉が有名だぞ。ダイダロってのは、シックスナインの1人のクリエイターのことだろう。条件を満たせばこの世に無いものでも作ることができるらしいが、嫌われると、装備一式を素材に変えられるらしいぞ」


かなり有益な情報が手に入ったと同時にメニュー表が置かれた。

パスタセット、パン付きというものにしてみた。

現地のパンを頂くのは初めてだから楽しみだ。

それぞれが注文したが、アニサもついでに注文して、こちらにウインクしてきた。

今回は情報代ということで、奢る流れになった。

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