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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
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はじめての島

朝早く、サージュにお店を留守にすることを伝えに行った。


「こちらはお任せください」


サージュは簡単に挨拶を済ませ仕事に戻った。

戦闘は不向きかもしれないが、他の部分でのサポートはすごく頼りにしている。

おれも街の門に向かった。



パトラ達が門に来たが、何も言うことなく黒馬を召喚し、アモーラを乗せて馬を走らせた。

おれは慌てて召喚したシュバルをバイクモードにして追いかけた。

パトラが全てを無視して着いた場所は祠だった。


「いくぞ」


やっと話したかと思えば、それだけ言って祠の中に消えていった。

おれたちも後を追うように祠に触れた。



久しぶりにバッコと会ったおれは、バインフーを召喚してやった。

今回はバッコの子供とも話していた。

他愛もない話だが、一応家族だし懐かしさとどこか寂しさを感じた。


後から聞いた話だが、もう一匹いたバッコの子供はバインフーの兄でホラミーというらしい。


おれとパトラとアモーラは、がいこつカロンの舟に乗って今回の旅の目的地である、精霊の島に向かう。


無事舟から降りると、炎を纏った赤く大きな鳥がいた。


「魔王と、魔族と…人ならざる人族か。精霊達に何か用事か?」


人ならざるって。

そんなに異端児ですかね?人をやめた覚えはありませんけど。

そんなおれの気持ちには誰も触れず、パトラが自己紹介をした。


「おれが魔王のパトラだ。今回は精霊の力を借りるためにきた。神器をもらえるとありがたいのだが」


パトラはそう説明しながら、おれとアモーラの背中を押した。

おれも察して自己紹介をする。


「おれはつかさ。てんせいしゃだけど、ひとをやめたつもりはない」


「私はインプのアモーラよ。つかさと違ってまだ神器をもらったことないわ」


神器がないことを強調しながらアモーラは名乗ると、赤い鳥も軽く自己紹介をした。


「私はシュザック。アモーラと言ったか。残念だが、私は四神獣と呼ばれる番人のような存在で神器を授けることはできないのだ。精霊の島に渡って精霊王に頼んでみるといい」


シュザックと名乗った鳥は、おれ達を精霊の島へ繋がる祠へ通してくれた。

そのまま祠を使って精霊の島へ足を踏み入れた。




「すっげぇ」


思わず声に出てしまう程の絶景。

自然が豊かで建造物が一切なく、生き物も見える範囲では昆虫類しか見つけれない。

みんなで景色に見とれていると、30cmぐらいはある大きなトンボが飛んできた。


「異国のお客様方ですね。ようこそ精霊の島、プーカへ。私が精霊王メディターでございます。まずはみなさま手のひらを上に向けてください」


おれ達は言われるがまま、手のひらを上にし、体の前に出すと、光の玉がゆっくりと手の上に落ちた。

光が弾けて、おれ達の手の上にはアクセサリーがある。


「それは私が異国からの来訪者に送る宝具、精霊石のピアスでございます。島を探索されるもよし、お国に帰られるもよし。私はこれにて失礼致しますので、どうぞご自由に。それでは、精霊神の加護があらんことを」


精霊王を名乗るトンボはどこかへ飛んでいった。

あっさり神器が手に入ってしまって拍子抜けな部分と、使い方が分からず固まってしまう。


「どうしたい?」


パトラが聞いてきたが、そんなの決まっている。


「しまをたんさくする」


「まぁそうなるわよね。つかさ、バインフーちゃん貸して」


図々しいやつだと思いながら、アモーラにバインフーをつけてあげて、スーリは1人につき1匹つけた。

おれはシュバルを召喚し、パトラも自分の黒馬を召喚した。


「何かあったらスーリを使って報告。まずは各々探索をしてみるか」


ひとまず精霊王からもらったピアスをみんな装備して、探索を開始した。

ピアスを装備しても今はなんの変化も見られない。



シュバルとスーリと花畑を抜けて森に入った。

今のところ見た生き物は全て虫。

ラパンを召喚して少し聞いてみた。


「ここプーカでは精霊達しか存在しておりません。そのピアスを装備していれば契約することができます。ただし1個体としか契約できないのでご注意ください」


精霊王はそんな説明してくれなかったぞ。

黒蝶 舞も蝶を精霊として使役していたのを思い出した。

今回の探索の目的は、仲間にする精霊探しということになる。

探索せずに帰っていたらピアスはただのお飾りになっていたのだろうか。

なんにせよ、ラパンから有益な情報を得たので、今後の方針が決まった。


(探すのはカブトムシとかクワガタかな)


強そうだし、かっこいいからね。

まさかどこかの星のように、同じ大きさにした時の設定で、蛾とか蟻が強いなんてことはないよな…


ラパンを送還して、シュバル達と仲間を探す探索を続けた。

選択を間違えないよう、慎重に仲間候補を考えながら進む。

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