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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
魔族領の生活
13/71

帰城

夏休みは頑張って、今週も2話同時投稿です。

ひとり旅 6日目


早朝からペッシュの所に向かった。

近くの鬼に聞いたら朝は基本的に闘技場にいるらしい。

そんなわけで来たのだが、思えば刀もらった時もここにいたな。

ペッシュが瞑想している姿を見て思い出す。


「もう出るのか」


「そのまえに、たたかいかたをおしえてほしい。」


このひとり旅でおれが自力で倒せたのはカエルぐらいだ。

蝶すらシュバルがいなければ勝てなかっただろう。他は言うまでもない。


ペッシュは一息ついておれに言った。


「刀を上から振り下ろしてみろ」


おれは言われた通り刀を抜いて、思うように振ってみた。


「まず、今のつかさに教えることはない。ただ、毎日素振りを朝夕100回ずつ、それと1時間心を落ち着かせろ。これを1ヶ月続けてからまた来い」


それからペッシュはおれに握り方、振り方、腰の使い方など刀を振る動きを教えてくれた。


まずは基本姿勢を自主練。

帰ったらさっそく始めてみよう。

そしておれは城に戻ることにした。


でも、そうは鬼教官が許さない。


「朝夕100回ずつって言ったよな?」


朝の100回をやってから帰れってことね。。

今やってしまえば悪いところを修正したり、注意してくれたりするだろう。

そう気持ちを前向きにして取り組むことにした。



(無理。)


普通に100回とか無理だ。

30回ほどで、もう握ってられん。


「出直してこい」


仕方ないと言えばそうなんだけど、そんな簡単な言葉で終わらせたくもない。


(必ず見返してやる)


おれはそう心に誓って、今は一旦帰ることにする。


村を出る前にアンポンタンと遭遇したので少しお話をして、村を出発した。



前回手早く突っ切った森を、今回はゆっくり進んでもらう。

一番最初に遭遇したのは、立派な角を持った鹿だった。 全力で逃げた。


次に遭遇したのは、図体が大きい体毛の青い熊だった。 全力で逃げた。


そして次に遭遇したのは猪。逃げた。


その次は…遭遇する前に逃げた。

森から全力で逃げた。


サイズ感や威圧感からして、今のおれがやり合える相手ではないので今回は逃げに徹した。


カエルで経験を積もう。


密林の手前で一夜を過ごすことにする。

みんなを召喚して、交代で見張りをお願いした。



ひとり旅 7日目

今日が約束の帰宅日。


「キュル、キュルキュルキュル」


訳の分からんどでかいエンジン音で目が覚める。

シュバルかと思ったが、モンシューの鳴き声だったらしい。


カエルと戦う前に朝の素振りをする。

さっそく昨日の夕方は忘れていた。

だがしかし、忘れたのではなく朝稽古の影響で刀が握れなかったのだ。ということにしておく。


今日の朝も30回。

丈夫な体にも筋肉痛は残るらしい。

朝稽古の影響で本日のカエル狩りは急遽延期とし、魔王城目指して一直線に帰った。



街の門が見えてきた。

まずはパトラに帰宅の報告をしに向かう。その後には、みんなにも挨拶周りに行かないとな。


パトラに会いに来たがプチもいたのでちょうどよく、まとめて帰城報告をさせてもらった。

簡単に済ませて次に行く。


メリアスは書庫にいればラッキー、ぐらいの気持ちで向かったが、道中で遭遇できたのでこのまま今帰ったことを伝える。


「まほうがなくなった。またこんどおねがい」


「次は魔力弾じゃなくてちゃんと魔法にしようかね」


メリアスはうれしそうに去っていった。

前のは魔法とは言わないんだな。

そして、次回はどんな事になるのか…今は一旦忘れて次はアイラの研究所へ行った。



「ただいま。ゆびわがかわった」


「ほう。それは興味深いな」


アイラには他と違って報告とお願いがあった。

まずは報告。指輪の形や本のデザインが変わって、仕様は今のところ変化がないことを報告した。

お願いの方ってのが、


「このせかいにパンってある? こむぎからつくるやわらかいたべもの。」


今回の旅で採取した小麦を粉に製粉したいわけなんだけど、パンが分からないと道具も説明が難しくなってしまう。


「人族の国でならあるんじゃないか?それがどうした」


「どうぐをつくって」


とりあえずパンを作るために、いくつかの道具を説明して製作をお願いして次の場所へ向かう。


最後は旅先でもお世話になったモーモー達のところに行く。


「トラリア、ただいま」


「あらあらつかさじゃない。おかえり~」


トラリアには召喚獣が増えた報告をするため、みんなを召喚した。


「シュバルとラパンは大きくなったねぇ。新しい子達はモンシューちゃんとサージュちゃんね。よろしく~」


サージュはトラリアと挨拶を済ますとすぐに戻ってしまった。照れ屋さんなのかな。

モンシューは残りたそうだから好きにさせてあげる。

おれはシュバルとラパンと部屋に戻って、ミルクを飲んでお昼寝タイムにした。



夕方、目が覚めて気づく。魔王城ではまともな食事がないんだった。

仕方がないので城のグラウンドで素振りをすることにする。

自主練前にみんなを召喚するつもりで声をかけてみたけど、一緒に来たシュバルとラパン以外には断られた。


安定の30回をこなしてミルクを飲んでベッドに戻った。

魔王城に帰ってきたのはいいけど、素振り→ミルク→寝る この他にやることがない。

明日にでも魔神から神器をもらいに行こう。パトラに聞けば会い方が分かるかもしれない。

明日からの予定を決めたし、ひとまず今日は眠りについた。

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