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異世界と12の召喚獣  作者: ドンサン
魔族領の生活
12/71

新しい召喚獣

2話投稿の後半です


新しい仲間を召喚できるみたいなので、シュバルも呼んで召喚の儀を行う。


「旦那、楽しみですな」


え?シュバルが喋った?

進化して喋れるようになったんか!?

馬の姿は変わらんし、大きくなったわけでもないけど。


「シュバルもしんかしたの?」


「モー。ありがとうございやす。見ててくださいや」


そう言うと、シュバルが白く光った。

光が落ち着くと1台のバイクがある。

白いSSフルカウルで10cmほど浮いている。


「めっちゃかっこいい…」


「進化に伴い、雷魔法を使えるようになりまして、浮いているのは電磁浮遊です。シュバルの自走とつかさ様の操縦を切り替えることができます。」


ラパンが説明をしてくれると、シュバルは馬の姿に戻った。

短くまとめたけど、すごくない?馬とバイクを切り替えれる上に、魔法も使えるようになったんかよ~。

主のおれは魔法のセンス皆無なのによ。


いいよ、今から新しい仲間を召喚するもん。

1匹は決めてるんだけど、3匹契約できるらしいんだよね。

とりあえず1匹目いきますか。


「さもん、さる」


魔方陣から猿が出てきた。

ラパンやシュバルと同じで、毛は白色、目は赤色。なんか理由があるんかとも考えさせれる。


おれと同じぐらいの大きさの猿は、なにかに怯えるように震えている。

髪型でいいのかは今は置いとくけど、頭にうんこを乗せたような髪型をしている。


「なまえは もんきち」


我ながら猿っぽくかわいい良い名前をつけたと思い、次の動物のことを考えていると


「旦那、さすがにそりゃないですぜ」


「つかさ様、それは彼女に対して失礼ですよ」


彼女?

この出てきてくれた猿、女の子だったのか。

それはたしかに悪いことしたな。なにも考えてなかった。


「つかさー!おまえ男女の区別もできないのか?」


「魔力の色で判断できるでしょ」


無視していたマモンとトモンにも言われてしまった。

色ってなんだよ。魔力って可視化できるものなのか。

今はいい。とりあえずお猿のケアをしなければ。


「なまえ、サージュ。こんなあるじでごめんな」


うんちの先っぽが少し上を向いた気がした。レディの頭にうんちなんて失礼だよな。それにしか見えなくなってしまったんだが。

とりあえず名前は問題なさそうなのでこれでいこう。


あと2匹。

この感じでいくとおそらく召喚獣は、おれと同じぐらいの大きさで、白い体に赤い目をしているんだろうな。

決めた!


「さもん! とり」


魔王のように空を飛ぼう!

魔方陣から白い羽毛、赤い目をした1羽のにわとりが出てきた。

飛べない鳥だった。そして今回はさすがのおれでも分かる、女の子だ。


「なまえは、モンシュー」


にわとりは声を発することなくこちらに近づき、おれのお腹に強烈なつつきをかましてきた。おれのお腹から噴水の様に出血したので、慌てて本から回復液を取り出して治した。

出血なんて指輪以外ないぞ、攻撃力高すぎないか。


「新しい仲間に向かって失礼だぞ!」


「魔力の波長でがっかり感が伝わる」


また、2人の領主に注意された。

魔族や魔物の魔力感知能力ハンパないって。

名前は気に入ってくれたみたいだから次いこうか。


3匹目。

やっぱり純粋な戦闘力もいるかな。

今のモンシューのつつき攻撃もハンパなかったけど、やっぱり戦闘能力といえばこれでしょ。


「さもん! たつ」


龍種はどのファンタジーでも最強種だもんな。最近負けてばっかだからこいつには頼りまくりかな。

そう考えるとにやけが止まらない。


魔方陣が消えた。

龍の姿はおろか、なにか生物が出てきた気配すらなかった。

失敗とかあるのか、そんなことが頭によぎったが、サージュが卵を持ってきた。もしかして…


「あるじさま、これ」


サージュから渡され卵を受けとる。一瞬落としそうになるぐらい重たい。


「どうやら、卵のようですね。孵化するまで肌身離さず持っていてください。」


ラパンはそう言うと近くの海草で、おれの体にくくりつけた。

このべたべたな海草は後でちゃんとしたヒモにしてもらうとして、召喚はこれで一旦終わりだな。



塩に戻ろう。

召喚獣達はとりあえずこのままにして、トモンとマモンに相談してみる。


「うみのみずをここにいれるほうほうないかな?」


このお皿に海水を入れて天日塩を精製するつもりなんだけど、できるかは挑戦してからのお楽しみ。


「おれがやろう。」


トモンが手を上げてくれた。

マモンが背中を叩いて応援すると、トモンの背筋が少し伸びた。

少し遠くから見ていた領民が声援を送ると、少し血色が良くなった。

おれが「たのむぞ」、ラパンが「お願いします」、と2人で声をかけると肌色が褐色になった。


「スーパーーハイ!テン!ション!!」


トモンの見た目と雰囲気が変わった。

すごくやる気に満ち溢れ、オーラまで纏っている。


「アンチグラヴィティ!!」


トモンが魔法を唱えると、見るからに容量以上の海水が宙を浮いて容器とおれたちに降り注いだ。


「完!璧!! 仕事に戻るぜ、またな!」


トモンは逃げるように走っていった。

マモンも付いていくようにどこかへ行った。

取り残された、おれと召喚獣達。

猿のサージュはいなくなっている。

水が苦手だったのかもしれない。


とりあえずこのまま放置して一旦帰ろう。シュバルに乗って、卵は背負って、他の召喚獣には帰ってもらって、帰ろ。

おれは静かに街を出た。



街を出てしばらく馬だったシュバルをバイクモードにしてみたが、裸でヘルメットも無しだとバイクなんて乗れるわけがなかった。

ただ、馬モードならそれっぽく乗れるようになった。

日が傾いてきたので、鬼村に寄って泊めてもらうことにする。


ペッシュとアカリに挨拶をしに行くと、館の一室を借りれることになったので今日はそこで寝る。

明日には城に着けるだろうな。

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