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 今のは日向隊員はどう見てもバケモノなんですよ! 明石悠は逃げて当然なんです!

 メガヒューマノイドの日向隊員の足は速く、すぐに明石悠に追いつきました。日向隊員の左手が明石悠の肩を掴みました。

「待ってよーっ!」

 すると明石悠はバランスを失い、うつ伏せに転倒。

「きゃーっ!」

 その状態で振り返ると、そこには日向隊員の頭部が。どアップです。明石悠は再び悲鳴を上げます。

「や、やめてーっ!」

 怒る日向隊員。

「なんでよ!? あなた、私がメガヒューマノイドだって知ってるんでしょ!?

 いい!? メガヒューマノイドて身体中が機械化されていて、首が自由にはずれる仕組みになってんのよ、みんな!」

 この発言はウソ。日向隊員は「みんな」と言ってましたが、この時点でメガヒューマノイドは(日向隊員が知ってる限りでは)2人しかいません。そう、日向隊員と黒部すみれです。

 しかも黒部すみれは、首をはずすことはできません。日向隊員しか首をはずすことができないのです。

 けど、明石悠は納得したようです。

「ご、ごめんなさい・・・」

 日向隊員は安心顔。

「ふ、やっとわかってくれたようね」

 日向隊員は自分の首を両手で挟むように持ち、顔面を1時半の方向へ向け、首の切断面を身体のその部分にピタッと合わせます。そして12時の方向へ回転。カチッ! 首が据わりました。安心したのか、日向隊員はため息。

「ふーっ・・・」

 が、次の瞬間、左側頭部から鮮血がピシューッと吹き出しました。慌てる日向隊員。

「えーっ!?」

 明石悠も慌てます。

「日向さん!?」

 日向隊員は思い出しました。アスファルトに自分の首か落下した瞬間を。

「あのときだ・・・」

 そう、アスファルトに首が落ちた瞬間、側頭部に大きな擦過傷を負ってしまったのです。

 首だけになったときは必要最小限の生命維持装置が作動していたので出血はありませんでしたが、人工心肺のある胴体とつなげたので、血圧が一気に上昇し、大出血となってしまったのです。

 さらにひどい頭痛が日向隊員を襲いました。日向隊員は両手で両側頭部を押さえます。

「いったー!・・・」

 明石悠はすぐにスマホを取り出しました。

「す、すぐに救急車を!」

 が、

「待って!」

 日向隊員もスマホを取り出します。

「呼んじゃダメ、救急車は! 私の身体は特別なんだよ。ばれたら大問題になっちゃうよ! テレストリアルガードに連絡しないと!」

 が、日向隊員は頭痛がひどく、指か震えてしまい、スマホの画面にうまく触れることができません。

「くっ・・・ 指が、指が震える・・・」

 明石悠はそれを見て、日向隊員の手からスマホを取ります。

「私がかけるよ、電話!」

 日向隊員は慌てて明石悠の手からスマホを奪い返します。

「だめ! そのスマホは私じゃないと操作できないの!」

 そう、日向隊員の両腕は義手。日向隊員のスマホは、その指じゃないと操作できない仕組みになってるのです。けど、日向隊員の指の震えはなかなか収束しません。これでは電話をかけることができません。

「く・・・」

 明石悠は途方にくれます。

「私、どうすればいいの?・・・」

 と、アスファルトを駆ける足音が聞こえてきました。日向隊員はその方向を見ました。

「こ、こんなときに誰!?」

 隊長です。テレストリアルガードの隊員服姿の隊長がこっちに向かって駆けて来るところでした。

「おーい、日向ーっ!」

 日向隊員は安心顔。

「ああ、隊長・・・」

 明石悠もほっとしてます。

「よかった・・・」

 日向隊員の元に隊長が到着しました。

「大丈夫か?」

「あは、ちょっとムリかもしれません」

「そっか・・・」

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