夏の白い吐息
「よう、ハル。なんて顔してんだよ」
代わり映えのしない、ある夏の日。
おぎゃあと泣く甥っ子から逃げるようにして出た玄関先で。
「フユは、えっと……何してるの?」
「何って、見りゃ分かるだろ。煙草吸ってんだよ」
彼は煙草を吸っていた。
始まりは、たったそれだけのことだった。
幼馴染で、親友で、弟みたいな存在で……。
気付かぬうちに紡いでしまった、それは恋の物語。
代わり映えのしない、ある夏の日。
おぎゃあと泣く甥っ子から逃げるようにして出た玄関先で。
「フユは、えっと……何してるの?」
「何って、見りゃ分かるだろ。煙草吸ってんだよ」
彼は煙草を吸っていた。
始まりは、たったそれだけのことだった。
幼馴染で、親友で、弟みたいな存在で……。
気付かぬうちに紡いでしまった、それは恋の物語。