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闇と光ー壱の理ー  作者: ハイロリ
第0エリア
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第84話 ハイロリの闘い6

今日は86話まで更新予定です

「さぁもちろんハイロリが向かっていく先はアマゾネスだ!彼女達もまた怯えている。紳士的に対応していた相手に対して今度はどのように戦いを繰り広げるのだろうか?目が離せない展開だぁぁぁ」


「ジャンヌちゃん。そんな怯えなくていいんだよ?・・・ってさっきからうるせぇな。なんだこのやかましい悲鳴のようなBGMは!誰だよこんなもんかけたやつ!?雰囲気ってもんが台無しだよまったく・・・」


「「「「「あなたです・・・」」」」」


「今会場全体がひとつになれた気がする。そう思うのは僕だけだろうか。いいや。僕は君達と一体になれて嬉しいよ。もっと合体しよう」


「そんな旋律のメロディーは芸術じゃない。芸術は破壊・・・そして消滅だ。1番の芸術は目の前にいるようなお姉さん達だがな・・・オレとお姉さんの時間を邪魔する者は何人と足りとも許さない」


「「「「「えぇ・・・」」」」」


「響き渡る轟音。音を奏でていたレコード達はすべて爆破され光となって消えた。会場全体の気持ちはひとつ。誰もが突っ込みたいだろう。だけど彼には逆らえない。天真爛漫・・・しかしその正体は極悪非道。この言葉が良く似合う。そう彼の名はハイロリ。このフィールド上の支配者だ」


「さて静かになったな。ジャンヌちゃんそんなに怯えないでくれ」


「アマゾネスリーダーの元へ近づいていくハイロリ。ハイロリが進むに連れてメンバーの者達が道を空ける。ジャンヌは怯えている。でも逃げられない。それはリーダーだからだ。仲間を置いて逃げるようなものはリーダーとは呼べない。素晴らしき心持ちである。そんなジャンヌをみんなで称賛しようではないか!」


「そんな顔を見せないでくれ。君にはもっと笑顔が似合うよ。可愛い笑顔をオレに見せてくれ」


「おおっとぉぉぉぉ!頭ぽんぽんだぁぁぁぁ!さらに続けて撫でていくぅぅぅぅ!愛情こもったその撫で方。愛が満ち溢れているぞ。絶妙な力加減でジャンヌの頭が撫でられている。見ているだけでうっとりしてしまいそうだ!手つきがやけに手馴れている気がするぞ。この男は魔術師なのか!?


さらに優しそうな笑顔を浮かべてその言葉を放っていくぅ!さっきまでの行為が嘘のようだ。本当に同一人物なのだろうか?二重人格を疑いたくなるその言動。しかし彼は素直な気持ちを伝えているだけなのだ。多重人格レベルのギャップ!今度は彼の魅力がこのフィールドを支配しているぞぉぉぉぉ!」


「あ・・・」


「・・・君に謝らなければならないことがある。オレは君に鎧は似合わないと言ってしまった。訂正させてくれ。戦場でこそ君の姿は美しい。ドレスなどより似合っている。戦場に突然天から舞い降りた天使のようだ。君は戦場に輝く一輪の花。オレにはそう見えている。


ほら?やっぱり君に見惚れてオレは闘いに集中できなくなってしまった。オレはその花を愛でたい・・・オレは君のような女性と争いたくないんだ。ここは引いてくれないか?オレは君に剣を向けることなんてできない」


「いつのまにか怯えた表情が消え去っていたジャンヌにさらなるハイロリの魔の手がせまる。ハイロリはジャンヌの額を唇で撫でた。この表現以外ないだろう。確かに触れている。だが触れていないと錯覚されるかのような優しい口づけ。触れた・・・それはハイロリとジャンヌしか知らない。2人だけの事実。


ジャンヌの顔は徐々に赤みを帯びていく。そこにハイロリの追撃が放たれる。ジャンヌはハイロリの言葉を1文字1文字噛み締めさせられている。次第にジャンヌの顔は乙女になっていく。最終的なジャンヌの表情は恋する乙女。そう表現せずにはいられないぃぃ!」


「エカチェリーナの無表情はじめて見たよ・・・私その目を覗きこんだら帰ってこれない気がする」


「テイラー様が・・・以前死地に突入した時のお顔になられている・・・」


「まずい・・・ボスの雰囲気が。敵対した巨大組織をひとりで壊滅させた時に匹敵するぞこれは」


「ねぇ・・・アリス。唯」


「ダーリンにはあとでたっぷりとね」


「・・・」


「慶太?」


「先輩がずっとノールックで高速作業している・・・でもそれ以上に怖い。先輩ってこんな怖かったんだ・・・先輩が優しくてよかった・・・」


「どうやら僕の予言が的中してしまったようだ。ジーザス・・・僕は心から外れることを願っていたのに。ハイロリの表情は変わらない。だが彼の背中には大量の冷や汗が流れているに違いない。今後の展開が見逃せないぞぉぉぉぉ」


「・・・わかりました。私達は引かせていただきます」


「「「「「ジャンヌだけずるいよ!私達にも!」」」」」


「おっと!ハイロリにとって死の宣告に等しい待ったがかかる。さぁどうするんだ?命をとるか・・・アマゾネスをとるか究極の選択が強いられているぞハイロリぃぃぃぃ!」


「ジャンヌ・・・よくわからないがたぶん気のせいなんだろう。うん。気のせいだと思う。でも・・・オレに危険が迫っている気がなんとなくする。頭ぽんぽんか頭撫で撫でだけでも大丈夫かな?」


「ハイロリが出した答え。それは2択かと思われた答えに待ったをかけていく。ハイロリは第3の選択肢を選択した。気づいているけどどうにか気づかないフリをしておねだりのランクを下げる奇跡の一手。ただ僕から見てもそれは理解できる。このような演技力でこの選択・・・正しく愚行。彼は命など惜しくないのかもしれない。それが強さの秘訣なのかぁぁぁぁ!?」


「ほらみんな並んでっ!頭ぽんぽんか頭撫で撫で好きな方をしてくれるってぇ!!ふふっ・・・もちろん言葉付きでね」


「ジャンヌが鋭いカウンターを決めていくぅぅぅぅ!この試合はじめての被弾。ハイロリにそれを与えたものの名はジャンヌぅぅぅぅ!」


「私の心という部屋に無断で入った罰よ。それとこれは私の気持ち・・・恋しちゃった。でも・・・たぶん叶わない恋・・・そんな気がする。でも機会あったら私を捕まえてね」


「ジャンヌがハイロリの心臓に迫るさらなる追撃を仕掛けていく!唇のすぐ横に彼女の唇が触れた。だがしかしスロー再生でもわからない。2人の唇は触れ合ったのだろうか?真の2人のみが知る2人だけの事実がここに出来上がってしまったぁぁぁ!


彼女は可愛いひと言とともに光に包まれ消えていった。取り残されたハイロリ。目の前には整列して待っている女の子達。ハイロリはどうするのが正解なんだぁぁぁ!?


ハイロリはゆっくりと整列している彼女達の目の前に向かっていく。僕の第7感が言っている。どこかに7匹の鬼神の如き恐ろしいものが誕生したと告げている。7人の女・・・彼女達が揃ってしまうと僕は恐怖のあまりなんでも願いを叶えてしまいそうだ。


だけど僕にはハイロリの心の中を確かめる術もない。ハイロリは表情を崩さず止まらない。みんな彼の背中を見ておけ。これが死への道を進んでいく漢の背中だ。


しかし長くなりそうなのでここらでトイレ休憩を挟もうかと思う。好きに行ってきてくれて構わない。ただ僕は見ている。漢の行く末を見守るために。そのうち再開すると思うからみんなちょっと待ってね。その間は僕と雑談でもしようじゃないか」


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