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スノーフレーク  作者: 猫人鳥
episode4 オークション編

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暴露

ケヴィン視点です。

 オークションの放送は、イヤリング落札の緊急生放送に変わった。

 俺の出したイヤリングが1億ドル……

 俺の1億ドル……

 ははっ! 1億ドル! 1億ドルが俺の物!


「ミス桜野が当オークションにて、1億ドルでイヤリングを落札されました! そしてこちらに、ミス桜野に来ていただいております!」


 テレビ画面にかなりアップでイヤリングを落札した、桜野奏海という女が映される。

 結構美人だな……でも何か若過ぎないか?

 まだ学生……10代位のガキに見えるんだが……


 まぁ、何でもいい!

 ありがとうな! ミス桜野!

 お前がそのイヤリングを気に入ってくれたお陰で、1億ドルが俺の物に……

 1億ドルだぞ、1億ドル……


「各国が生放送で全世界にお届けしておりますよ! どうですか? 今の心境は?」

「そうですね。こういった経験は初めてですので、とても緊張しています」


 何だろうな……

 この女のこの感じ……

 何でか、桜野奏海がテレビに映ってるだけなのに、やけに目が合うような気がする……

 まぁ単にカメラ目線なだけだろうが、この女のこの目は、背筋が凍りつくような冷たい感じがしてしょうがない。


「やっぱり可愛いよな、桜野奏海」

「おいっ!」

「緊張してるんだってさ」

「いや、絶対嘘だろ!」


 外にはまだ男達がいるみたいだ。

 窓が空いているので会話が聞こえる。


「ははっ、では早速ですが、こちらがミス桜野が1億ドルで落札したイヤリングです」


 今度はテレビにアップでイヤリングが映された。

 間違いない! 俺が出品した、あのイヤリングだ。


「おおぉぉぉぉぉおおっ!」


 会見の会場から凄い歓声があがっている。


「おぉ! すげぇな! これがあれか!」

「おい、語彙力なくなってるぞ。確かに凄いけど」


 外の男達も興奮している。

 あれの価値を知っている俺からすると、あのイヤリングはそこまで凄いもんでもない。

 俺は5万ドルいけばいい方だと思ってたんだ。

 まさかこんなことになるとはな……


 それもこれも、あの女がこのイヤリングを欲しがったお陰だ。

 大した物でなくとも、有名人が欲しがれば凄い物になるんだな。

 いい勉強になった、今後も覚えておこう!

 何せ俺はこれから、VIPの仲間入りをするんだからな!


「それにしてもミス桜野、あなたは何故このイヤリングを落札されたのですか?」


 生放送の司会者が、落札理由を尋ねた。


「お、いよいよ買った理由を言うみたいだぞ」

「俺は、匿名の出品者と裏で何か繋がってる説に1票だな」

「仮にそうだとしても言わんだろ」

「そりゃそうか」


 匿名の出品者とは何も関係ねぇよ、バーカって、外の男達に言いたい……

 誰もがイヤリングを買った理由に注目しているみたいだが、そりゃデザインが気に入ったからだろ?

 俺と繋がってないんだから、それしかない筈だ。


 だがこんな生放送にまでなって、そんなこと言えるのか?

と、俺が思っていると、


「実はこのイヤリング、私の友人の物なんです」


という、俺の予想とはかけ離れた言葉を発した……

 友人の物? 友人……友人ってまさか、この女とあのガキが知り合いだってのか!?


 なんだよ、あのガキ……

 だったらそう言えよ。

 それなら俺もオークションに出すとかしないで、直でこの女と交渉に行けてたのに……

 その方が直接この、桜野奏海と知り合いになれて、これからVIPになる俺にはいい繋がりが……


 いやいや、まてまて!

 最初にこんな金持ちの女が来て、イヤリングを10万ドルでって言われたら、あの時の俺なら渡してたぞ!

 やっぱりオークションに出して大正解だったんだ!


 あの時はオークションとか出してみたかったとしか思ってなかったが、流石は俺様! 冴えてるぜ!

 でもあのガキも返して欲しいばかりじゃなくて、お礼にどれだけ出すって話を何でしなかったんだろうな?

 そういう話もなしに、ただ返して欲しいとだけ喚くガキだったから、てっきり金がないんだと思ったのにな……


 俺が自画自賛しながら考えていると、


「おい、聞いたか! △△の◇◇だってよ! ここじゃねぇか!」

「凄い偶然だな!」


という、外の男達の声が聞こえた。

 急に何の話だ?

 あの男達は俺と同じ生放送を見てるはず……

 あの女が何か言ったのか?


「その落としたイヤリングは◇◇の近くに住んでいらっしゃる、ケヴィン・グリーンという方が拾って下さったそうなのですが……」


って、おいおい、おいおいっ!

 俺の名前、出してんじゃねぇかっ!


「ス、ストップ、ミス桜野。生放送中ですので、あまり名前とかは……」

「あっ! すみません……こういった事に慣れていないもので……」

「いえ、次からお気をつけ下さいね。続きをどうぞ」


 いや、次からじゃねぇーよ。

 俺が匿名で出品した意味、考えろよ!


「その……えっと、イヤリングを拾って下さった方に友人が、そのイヤリングは自分の物だから返して欲しいと頼んだのですが、聞いてもらえなくて……」


 当たり前だろーがっ!

 折角拾った高そうなイヤリングだぞ。

 何であんなガキにくれてやらないといけないんだっ!


 あっ! まさかコイツ……

 この女があのガキの知り合いだってんなら、今俺の名前を言ったのはわざとか?

 俺がイヤリングを渡さなかったからって、嫌がらせをしてきてるんだな……

 全く、ふざけたガキ共だ。


読んでいただきありがとうございます(*^^*)

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