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スノーフレーク  作者: 猫人鳥
episode1 赤い羊捕獲編
4/415

4 1-4 九条麻里奈

会社員視点です。

 翌日、体調が悪いからと会社は半休にしてもらい、○○高校に来た。

 授業は終わり、部活動が始まっている頃だろう。

 部活をしていない子達がどんどん帰宅して行く。


 ○○高校の制服は、学年によってリボンやネクタイの色が変わる。

 娘のリボンの色は赤だ。

 同封されていた九条麻里奈さんの写真は、リボンが青だった。

 娘は部活動中のはずだから会わないだろうが、赤いリボンの子達は娘の知り合いの可能性もある。

 できるだけ赤いリボンの子の近くには行かないように、青いリボンの子を探す。


 校門から少し離れたところで様子を伺っていると、丁度青いリボンの2人組が出てきた。

 しかも彼女達の近くに赤いリボンの生徒はいない。

 とりあえず、あの子達に話を聞いてみるか……


「すみません、九条麻里奈さんをご存知ですか?」

「は? おじさん誰?」

「あっ! もしかして、麻里奈ちゃんの親御さんのお知り合いの方ですか?」


 声をかけてすぐ、1人は警戒心を見せてきたが、もう1人は気さくに笑ってくれた。

 しかも勘違いをしてくれているみたいだ。

 ここは話を合わせておく。


「そうなんです。麻里奈さんのお父さんの友人で……」

「あ~、やっぱり! 大事な娘を1人で海外に送り出したら、そりゃ心配ですよね。いくら出身の日本だとは言っても、麻里奈ちゃんはほぼイギリス育ちですからね」


 この子、さらっと色々話してしまっているんだが……

 もう少し人を疑った方がいいと、本当は言いたい。


「それで? おじさんは麻里奈の父親に頼まれて、学校での様子を聞きに来たって事?」

「はい、そんな感じです。可能な限りで構いませんので、教えてもらえますか?」


 彼女達から九条麻里奈さんについてを教えてもらう事に成功した。

 私はその後も父親の知り合いだと嘘をつき、他の子にも聞いたりして、九条麻里奈さんについてを知ることができた。

 そして指示された通りに、赤い羊へ情報を送った。


 私が情報を送った麻里奈さんはどうなったのだろうか?

 もしニュースであの子が死んだと報じられたら……

 私のせいだ……すまない、本当にすまない……

 だが私にはああする外なかったんだ……


 私は以降、新聞、テレビ等、すべてのニュースを見るのをやめた。

 

読んでいただきありがとうございます(*^^*)

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