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挑戦
その提案は僕にとっては最高のチャンスだった。
当時の僕は、"危ないから"というだけの理由の為に、厨房へと近づく事さえも禁止されていたから。
でもこの料理面接の為ならば、僕にだって料理を作る権利はある。
というか、当時はそこまで難しく考えてはいなかったけどね。
普通に僕も料理を作っていいんだって事が嬉しかったくらいかな?
「では料理人の皆さんは、好きなように料理を作ってきて下さい。私が美味しいとさえ思えば、それで合格なのですから」
「ったく、しゃーねぇからその挑発に乗ってやるよ」




