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スノーフレーク  作者: 猫人鳥
episode6 対人関係における偏見編
139/424

話し方

陽日視点です。

 急に帰ってきて、今日のお祭りは一緒に行けなくなったと言ってきたお兄ちゃん。

 私もたまには友達と行きたかったし、残念に思ったけど、乃々香ちゃんが代わり行ってくれるみたいだ。

 お兄ちゃんも乃々香ちゃんに任せるって行ってくれたし、これで私は友達といく事ができる!

 乃々香ちゃんに感謝だ。

 でも、本当によかったんだろうか?


「乃々香ちゃん、本当によかったんだよね?」

「うん。大丈夫だよ。あ、陽日ちゃんも私の事、信用出来ない?」

「ううん、信用してるよ」

「ありがとーう」


 乃々香ちゃんは、ちゃんとしっかりした人だと思うし、光と照もかなり懐いてるみたいだから、大丈夫だと思う。

 問題は、晃人だ。


「あのね、乃々香ちゃん。光と照の上に、もう1人弟がいるんだけど」

「あぁ、晃人君?」

「あ、それも名前見たんだね」

「うん。その晃人君がどうかした?」

「晃人は今10歳なんだけど、本当に凄くやんちゃなの。見張ってないとすぐに何処かに行っちゃうし、一番要注意なの!」


 光と照もあまり落ち着きはないけど、ちゃんと言うことを聞いてくれる。

 でも晃人は反抗期もあるのか、ずっと自分勝手だ。

 今日だって、いきなりお友達の家に遊びに行くーって出て行っちゃったし……


「そうなんだね! 元気でいいね!」

「だからお祭りの付き添い、結構大変だと思うけど……」

「大丈夫! 人探しとか見張りとかには慣れてるから」

「え?」

「晃人君を迷子にさせたりなんて絶対にしないから、安心してね!」


 乃々香ちゃんは笑ってそう言ってくれた。

 本当に任せて大丈夫だという安心感もあるし、その点はあまり心配していないんだけど、何で見張りなんて慣れてるんだろう?

 やっぱりちょっと変わってるな……


「あ……あぁ、ののかちゃん……」

「あ、光ちゃん! 起きたんだね! おはよー」

「よかった……ののかちゃん、まだかえってなかった!」

「うん」


 昼寝をしていた光が起きてきた。

 起きて一番に、乃々香ちゃんを探していたみたいだ。

 やっぱり寝てる間に、乃々香ちゃん帰ってもらわなくてよかった。


「光ちゃん、今日ね、一輝お兄ちゃんは一緒にお祭り行けないんだって。だから、私と一緒にいこ!」

「え? かずにぃちゃん、いけないの?」

「うん。私でごめんね」

「そっか……でも、ののかちゃんがいっしょなのもうれしいよ」

「私も光ちゃんと一緒で嬉しいよ! 1人でお祭りに行くのは寂しかったからね!」


 乃々香ちゃんが光に話してくれた。

 光はお兄ちゃんと行けない事が少し残念そうではあったけど、ちゃんと分かってくれた。

 乃々香ちゃんの話し方が上手いからかな?


「光ちゃんは、お祭りで何を食べたい?」

「え? うーん? たこやき?」

「あ、乃々香ちゃん。その、あんまりお金ないから、できるだけ皆で分けれるような奴を買ってね」

「ん? そうなの? それなら私が買うよ。光ちゃんも照君も、食べたいものを言ってね」

「ううん。そういうのはダメだから……」

「乃々香ちゃん、そんなの悪いから……晃人、光、照の3人で2千円くらいでおさめてくれればいいから……」


 多分乃々香ちゃんは、知らない人にも簡単に奢ったりしちゃうタイプのお姉さんだ。

 でもそれに甘えてちゃダメだし、自分達の生活は自分達で補っていかないといけない。

 光もちゃんと断れてるので、成長したなぁと思えた。


「そっか……分かった。2千円におさめるよ!」

「晃人はちょっと我が儘なところがあるから、何を買うか纏めるのは難しいと思うけど……」

「大丈夫! 私に策があるから!」

「策?」

「ちゃんと皆の希望を聞けるようにするね!」

「う、うん。よろしくね」


 乃々香ちゃんの策ってなんだろう?

 少し気になるけど、多分大丈夫だよね?


読んでいただきありがとうございます(*^^*)

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