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夜間勤務  作者: CGF
1/9

シフト1







きっと、今もここにいるんだわ……そんな気がします。










─────────



(最近夜勤が続くわね……)



疲れが溜まっているのか、身体が重く感じる。


西の空、夕陽を受けた雲が赤く染まっていた。



(綺麗……)



通用口の扉に手を当てながら、私は赤から紫へ変わりゆく空のグラデーションを見上げた。




「おはようございます」


「よっ、エッちゃん。なんだ、また夜勤か?」


「康一郎センセイだってまた夜勤じゃないですか」



通用口からナースセンターまでの廊下で、センセイに出くわし、他愛の無いお喋りを交わす。


康一郎センセイはこの病院の跡取り息子。人員不足を補う為、夜勤を続けている。



「たまにはお休み取った方がよくないですか?」


「……休み、かぁ。オヤジと会わないんだよな~最近。勝手に休むワケにいかないし」



それよりエッちゃんこそ身体大丈夫か?若センセイは私の顔を覗く。顔色良くないぞ、と。



「大丈夫ですよ~、じゃあまた」



康一郎センセイと別れてナースセンターへ。


ナースセンターには婦長と葉子さんが居た。いつもの夜勤メンバー。





……あれ?





今、何かを……





もやもやした感覚が胸にあった。



何か忘れている様な。


何かを思い出しそうで思い出せない、そんな感じ。






なんだったろう?






「若林さん、どうしました?」



婦長の声にハッと我に返った。



「あ、すみませんぼーっとしちゃって」


「皆夜勤続きだもんね~」



葉子さんが首を揉みながら生欠伸をする。



「さぁさ、二人とも気合いいれて頂戴。今夜も頑張りましょう」




ナースセンターを出て廊下に出る。



窓の外は既に暗くなっていた。







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