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三日月

†三日月†


「ねぇ、タクト…」

 大切な人であるアヤの近くを通った時、突然彼女が声をかけてきた。

「なに?」

「空…」

 僕はアヤが見つめている方向に目を向けた。

「きれいだね」

 そこには、まだ半分にもなっていない月があった。「うん、三日月」

「満月より、三日月の方が好きなの?」

 返ってくる答えはなんとなく判っていたが、尋ねてみた。

「うん」

 すると、やっぱり予想した通りの答えが返ってきた。

「そうなんだ。僕も、三日月の方が好きかな」

「……うん」

 そして、僕はしばらくアヤと月を眺めていた。



旧ブログのお題:三日月


初出:H23 5/23


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