身分証がねぇだと? 冒険者ギルドで作ってこいっ!
異世界転移しちゃったパターンの定番ですが、初めて入る町でお金を払って入った後に冒険者ギルドへ行くやつね。
冒険者ギルドってのが、何かの記事によれば嘘かホントかロードス島戦記で使われたのが最初だとか。
その時には既に英語で Adventure ってのが D&D で使われてて、それを冒険者と翻訳したの始まりでは?
D&D はプレイしたことないし、ルールブックも買わなかったから冒険者ギルドがあるのかどうかは知らないけどね。
で、問題になるのは、そもそも冒険者って職業じゃないと思うんだけどってこと。
ファンタジー世界版のフリーターじゃない? 冒険者ギルドはハロワか職業訓練センター的な機関だね。
そもそもギルドのスタートは業種ごとに作られた組合みたいなもので、それには参加資格がある筈。
入れば徒弟制度があって職人を育てたり良い面もあるけど、同業主が潰し合わないようにするので色々不都合な面が出てくるのは仕方ない。上下関係とか滅茶気にしないといけなかったんじゃない?
本物のハロワなら、ふらっと来た新人外国人にはここに来る前に行政手続き済ませて来いよってことで簡単には登録させないけど、問題の異世界ハロワはノー審査。
いかにも人を殺したことがありますよって人でも受け入れてしまう懐の広さ。
もし、住所不定、家族も何も分からない人が自分が管理している職場に来たらどう思います?
どう考えてもトラブルの芽にしか見えないんですよ。雇いたくないでしょ?
でも、そうは言っても町から少し出ていけばスライム、一角ウサギ、ゴブリンなんかに出くわす世界だと事情が違ってくる。
町民は町の中で普段のお仕事をするだけで手が一杯。農家さんも魔物を相手にするより野菜を相手にしなきゃいけない。
じゃあ、誰がその辺に湧いて出てくる魔物を相手にするわけよ? となるから、取り敢えず素性が分からない人でも遊ばせとくよりマシだから魔物の相手をやってもらおうってところで落ち着くって話。
「地域の自治会が無いからドブの清掃もやらないし、危険な作業をしてもらわなきゃいけないけど大事な職人を当てる訳にはいかないし……よし、あの人相も頭も悪いフリーターにやらせよう、怪我しても自己責任だと言って誤魔化しておけば良い、アッハッハーっ」
「そう言えば、あの人相の悪いニーチャンに頼むのに、どこ行きゃいいんだ?」
「探すのも大変だな、よし、アイツらを一ヶ所に纏めて管理させる組合を作ろうじゃないか!」
「おー、ナイスアイディアっ! パチパチパチっ!」
こうして晴れて人相の悪いニーチャン達を管理する半グレ管理ギルドが出来たのであります。
「薬草採取に行きたいけど、ゴブリンが出るから怖くて行けないの。半グレでもいいから行かせたいのよ」
「前にちょっと感じの良かったお兄さんが来てくれたんけど、名前を覚えてないの。また彼に来てもらいたいんだけど」
「それなら名前の分かる物でも持たせるか」
「なら身分証を持たせてやるか。けど、それだと半グレ管理ギルドのグレタローとか書いた身分証になるか」
「いつまでも半グレ管理ギルド(仮)なんて呼ぶ訳にもいかんだろ」
「ですよね。半グレ管理ギルドの代わりになる名前、何個かあげてけ」
「雑用ギルド」「お手伝いギルド」「お助けマンギルド」「魔物ハンターギルドだと狩り専門だわね」
「こないだ遺跡に入って何か宝物を持って帰ったニーチャンがいたから、探検家的な要素も入れたい」
「でもその人、大怪我して帰ってきたし」
「危険な仕事も喜んでやってもらわないといけないから、危険な仕事も出しますギルド(高額報酬)」
「遺跡なら探検家ギルドですけど、探検以外に危険なこともあるニュアンスで、且つ馬鹿な人が喜びそうな名前が良いですよね」
「うーん、危険、危険予知、危険回避、危険な仕事、危険を冒してでもやる仕事」
「それだっ! 危険を冒す探検家、冒険家っ!」
「冒険家だとちょっとまともな人みたいで半グレには勿体ねぇし。とりま冒険者って言葉でも作って流行語大賞でも狙うベ」
てなことがあって、冒険者と言う呼称が生まれ、半グレ管理ギルド改めて冒険者ギルドが産まれたのです。
なお上記は全てフィクションでございます。
なぜ冒険家でなく冒険者にしたのか、ロードス島戦記関係者に聞かないと分かりませんね。語感で決めたのではないかと思うのですけどね。
報酬は何処から出る? の回でギルドが冒険者に支払う報酬を考察したけど、報酬を支払ってでも人を殺してそうなニーチャンに町の中で飲み食いさせて、野盗とかにならないよう管理するってのが冒険者ギルドの大事なお仕事。
そう言う怖そうな身元不明の不振人物は、まともなギルドだと登録させたくないですよね。そう言う意味で冒険者ギルドはハロワ以上に優れたセーフティーネットなのですよ。
note .com の 剣と魔法と冒険者ギルドの「異世界」はどこから来て、どう広がったのか のところに安田均氏のコメントが乗ってた。
ソード・ワールド作る時に冒険者ギルドを作ったって。




