ギルドカードのチャリーン機能について
現在社会において、カードはなくてはならない便利アイテムですよね。
最近はスマホアプリに統合されて、少しずつカード枚数が減っていますがそれでもゼロにはなりません。
そんな各種カード機能を持つのが、冒険者ギルドが発行しているカードです。
しかも初回は発行料がほぼ無料っ! 凄いです! パネェっす!
もうこれって語彙力がどうこう言っていられるレベルじゃないですからね。
さて、このギルドカードについて冷静に考えてみましょうか。
ポクポクポク……チーン……はい、ムリでしたっ!
まず、無条件でギルドカードシステムで可能と思われることから挙げてみます。
・氏名の記載(ただし偽名も可能)
・発行ギルドの記載
次に、鑑定スキルに相当するシステムがギルドに存在する場合のみ可能なことは、
・偽名ではない氏名
・ステータスの記載
でしょうか。
最後に不可能なことを挙げてみます。
・キャッシュカード機能
・依頼達成の記録
・モンスター討伐数の自動記録
まずキャッシュカード機能が不可能な理由から。
依頼達成や魔物素材売却等で多額の現金の遣り取りが発生するかも知れません。
そこで大量の現金の受け取りは不便なのでカードでチャリーンと行きたいところですが、ファンタジー世界にはネットワークもオンラインシステムもホストコンピューターも何もありません。
魔道具、魔導具、魔具などと呼ばれる便利グッズでホストコンピューターに相当するものがあるとすれば、ネットワークの構築は不可能ではないでしょう。
しかし、敢えてホストコンピューターは存在しないと断言します。
何故なら、もしホスコンがあるなら情報伝達に利用する筈です。そうなると、有事の際に早馬などで情報伝達をする必要など全く無いのです。
緊急時に馬で手紙を送るファンタジー世界にはホストコンピューターもネットワークも存在しないのです。
いやいや、ホストコンピューターなんて使う必要無いだろ? 端末とカードの間の遣り取りだけで完結するじゃん、と言うご意見も出てくるでしょう。
ですが、それはあり得ません。
仮にギルドカードに記憶媒体となる機能があると仮定します。
そして冒険者Aがドラゴンを狩り、ギルドに1千万円で販売したと仮定します。
1千万円相当の硬貨を持つのは面倒なので、硬貨は受け取らずにカードに1千万円をギルドが支払ったとしましょう。
冒険者Aは1千万円を手に入れました。
しかし冒険者ギルドは1円も動かしていません。
つまり、1千万円が何処からともなく湧いて出たことになるのです。明らかにおかしいですよね。
冒険者Aに1千万円の硬貨を手渡したのなら納得出来ますが、金銭の移動は全く無いのですから架空取り引きと言えるのではないでしょうか?
と言う訳で、ギルドカードのキャッシュカード機能は有り得ないと言う妄想が真実っぽく思えたのではないでしょうか? 夢が有りませんね……。
依頼達成の記録やモンスター討伐数の自動記録も、似たような理由で不可能となります。
ですが、敢えて言います……ラノベの世界にキャッシュカード機能があって何が悪いっ!と……。