魔道具の肝
コンロの回で少しだけ触れましたが、魔道具には魔石が使われています。
この魔石は乾電池や燃料のような物なので、これだけでは魔道具にはなりません。魔道具側でしっかりとした仕組みが必要なのです。
魔法を使うのとは違って、イメージでは魔道具は動かないからです。
家電には光る、動かす、熱する、冷やすなど様々な機能がそれぞれの製品に付与されています。
コミックでは一部例外を除くと回路的な物は魔道具の本体には書かれていません。つまり、電気基板の代わりとなるものが魔道具にはあるのです。
魔道具のドライヤーは、モーター、ファンが無くても空気を送り、電熱線が無くても温風になります。
作品によっては風を出す魔石、熱を発する魔石があるのでドライヤーは作れそうですが、そうでない作品で本当にドライヤーが作れるのでしょうか?
回路など書かなくても魔石に魔力を込めるだけで風を出せるお手軽な設定は、魔石(=電池)に制御装置の役割まで持たせているのと同じことなので、実現可能性は無いでしょう。
抵抗、コンデンサ、ダイオード、トランジスタ、インダクタ、トランス、etc. 家電の基板には様々な電子パーツの中の幾つかがハンダ付けされています。
魔道具にもこの基板と同じような機能を持たせた物を付ける必要があります。
魔法であれば魔法陣に該当する物ですが、基板に該当する物があるコミックは少数です。基本的に魔石に何かして装着するのが大半です。
魔道具にとってバッテリーとなる魔石以上に大事な制御部分なのですが、大抵はブラックボックス化……ではなく詳細に書かれることはほぼ無いです。
例外として回路的な物を溶かしたミスリル銀を型に流して作る設定の作品があった気がしますが、それだと大きな物になりそうでハンドドライヤーには使えないと思います。
それに魔法陣も回路も一筆書きではなく、短絡させてはいけない箇所がある筈なので型に流して作るって言うのは現実的ではありません。
やはり集積回路に該当する何かに回路を書いたり配線して基板を作り、そこに魔石からの魔力を流してモーターを回したりヒーターを加熱するのが自然な作りだと思います。
そもそも魔石と回路だけで魔道具が作れると言うのなら、ぶっちゃけ全ての魔道具は立方体でも円板でも成立します。単に風の吐き出し口など、目的に応じた物をそれらしく付随させるだけで良いのですから。
よく見るマッドサイエンティストの実験室の装置も、怪しげな形にする必要はないのですよ。
ビジュアル的にそれっぽく作ってある、なんてことは無いでしょう。無駄ですからね。
でも実験室の魔道具が全部箱の形だとしたら……作画の手抜き言われるかも知れませんね。
外形はともかく、やはり魔道具も家電と同じように様々な電子パーツ的な物を組み合わせて作るべきではないでしょうか。
IC、LSI、CPUとかは難しいかも知れませんが、抵抗やダイオード、コンデンサは出来そうです。
後は魔力を流す為のケーブルですが、ショートさせないように魔力を完全に絶縁する材料で被覆する必要があります。
他にはモーターが欲しいです。欲を言えばステッピングモーターですね。
魔道具に理論付けするのは難しいですが、アンドロイドみたいなものも出てきたり、メカメカしい絵や記載が書いてあると嬉しいものです。




