火の魔法が飛ぶのは何故?
たーまやーっ! かーぎやーっ!
今のご時世、花火大会でそんな掛け声は時代遅れもよいとこ過ぎます。
さて、そんな綺麗な花火は金属粉と火薬で出来ています。
花火の玉の中には「星」と呼ばれる空中でキラキラと輝く火薬と、「割薬」と呼ばれる「星」を飛ばせる為の二種類の火薬が使われています。
これを純粋に魔力や魔素やマナで再現するのは初心者に無理そうなので、単なる火の玉を飛ばす理論を妄想しましょう。
火を燃やすには燃焼の三要素が必要なのは魔道具のコンロの話で書いていますが、魔力が可燃物に相当するものになります。
魔力で火が燃えることについては普通になるほどと思うのですが、作り出した火の玉を手から離して前方向に飛ばすのはどうやっているのでしょう?
その前に仮に指先から炎を出したとすれば、ずっと指先で燃え続けて火傷するので、初心者は気を付けて下さいね。
では本題。火、炎、焔、その物には推進力はありません。そこにある可燃物を燃焼するのが燃えると言う現象であり、人魂のように移動する能力を有している物を燃やさないと火の玉にならないのです。
火の玉に推進力を与える為に、ピッチャーのように物理的に投げているファンタジー小説の主人公にはほとんど居ないので、炎の玉が自力で飛んで行っている訳です。
ライターのように指先から火が生えて燃え続けている状態は、指から魔力が継続的に補給されているので何も難しくはありません。
ですが、その火を指から切り離すと可燃物である魔力の補給が断たれて火は消えてしまいます。
ですから、火の玉の中には燃焼を維持するための魔力が必要となります。
更に言うと、燃焼速度を一定に保つ為に遠隔操作で燃焼の制御を行う、又は制御する為に魔力にプログラムを組み込む必要がありそうです。
ですが、それだけでは火の玉を飛ばせるエネルギーがありません。
「割薬」と同じように推進力を与える為の魔力を別に溜めるなり何らかの手段が必要となります。
その推進に使用する魔力も、きちんと燃焼制御をしないと打ち上げ失敗したロケットのように爆発してしまいます。
火の魔法でもっともポピュラーな人魂サイズの火の玉でさえ、これだけ難しい制御を複数同時にしなければならないのです。
誰でも簡単に使えるような物ではないと、ご理解戴けたでしょう。
ちなみに一番大事な何故飛ぶのかについては、推進力とする魔力を蜘蛛のヒーローのように魔力を糸状にすることで連続的に供給することが可能です。
これならヨーヨーのように上下させたり、グルグルと回したり出来るので、宴会芸に使いたい人は是非練習してみてください。
それ以外に火の玉の中に推進用魔力を予め注入しておく方法があります。
このやり方のメリットは、飛距離が少なければ推進用魔力の残量が多くなるので余った魔力が攻撃にも使われるのでダメージアップに繋がることです。
攻撃魔法は飛距離が延びる程に火力が減ると言われるのは、これが原因でしょう。
それと他の人と同じように火の玉を撃ったのにダメージが桁違いの人は、ステータスの回の知力が高いか、この推進用魔力を込める量が多すぎるのが原因ですね。
燃焼効率が良いからでは? いえ、それだと効率を変えていることになるので、全く同じ火の玉の魔法ではなく改良版と呼ぶべきなのです。人はそれを個性と呼ぶかも知れませんね。




