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勇者ラブラ伝説~私って実はちょっと凄いんだよ?~  作者: 黒羽冥


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99/122

シーン99シャルロット。

ブラズール。


そこには神樹と呼ばれる古の老木が存在する。

そこは神の力が宿り……エルフ達の住処になっていた。

そしてエルフ達はその神樹と共にこの世界を見てきた存在なのである。

その平穏な日々は…………。


突然……こわされた。

『ぐおおおおおーーーーーーーーーーっ!?』

『なっ!?なにこのデタラメな力は!?』

『これが本当に獣人とはいえ人間の力なのですか?シャルロット様!?』


それはあのザイアックの配下であるエレッソのものだった。


『吹き飛んでしまえ……非力なエルフ達よ……』


象の獣人エレッソの巨大な鼻が激しく振り回される!!

そして。

ドゴーーーーーーーーーーーーーーーンっと激しく鞭打つかのようなしなやか……かつ、激しい攻撃、それはエルフの女子の二人を容易に跳ね飛ばしてしまう。


『きゃあああーーーーーーーーーーーっ!?』

『うああああーーーーーーーーーーーっ!?』


ドサリと音を立て地に叩き落とされた二人。

それは彼女達を容易に戦闘不能にしてしまう。


『ううっ……………………くっ。』

『フェリ………シモ…………………。』


すると二人の元にズシンズシンっと巨大な足音を立て近づいていくエレッソ。

そして倒れた二人の前に立ち尽くしたエレッソ。


『クククッ………勇者の倒れた、この世界……今ではこの俺、エレッソの右に出る者はいないであろう……そんな俺に目をつけられた事がお前達エルフ族の悪運とでも思うが良い。』


そう言い放つエレッソ。

その姿はまさに悪鬼そのもの。

二人のエルフは倒されながらも全身が震え出す。

かつてこんな恐怖に晒された事があっただろうか………。

魔王が謀略の限りを尽くし………攻め込まれた時以来だろうか……そんな二人は今……死を覚悟していた。


『エルフィーナ様……本当に………すみません。』


このエルフ族の騎士長でもあるシャルロットは掠れた声でそう呟く。

フェリシモはもう……声も出せずにいた。

目元からスーッと流れ落ちる温かな涙……それは彼女の中の深い悲しみを物語っていたんだ。


(………エルフィーナ………………………様………………。)


シャルロットの脳裏に浮かんできたのは幼い頃のエルフィーナと自分だった。

王族に生まれたエルフィーナと一般階級に生まれた自分であった。

そんな身分も離れていた二人だったのだが、ある時森の泉で偶然二人は出会ったのだ。

私が綺麗な泉で水浴びをしていると突然声をかけられた。


『綺麗………………………………』


そんな透き通るような美しい声が私にその方の存在を気づかせたの。


『誰ですか!?』


私は真っ赤になりながらも泉の深場に首まで身体を沈める。


『あ、ごめんなさい…でも貴女がとても綺麗でつい見とれてしまって………』


そう申し訳なさそうにそう言ったのは美しいエルフ……それは私も一度拝見した事があった我々エルフの幼い女王様だった。


『エルフィーナ様……ですか?』

『はい……あ、でも私がここにいる事は誰にも内緒で。』


ハニカミ…そう照れながら言ったエルフィーナ様。


『私…ちょっとお城から抜け出して来ちゃって、どうしてもここの泉で水浴びをしてみたくて。』


幼い私達にとって仲良くなるのに時間はかからなかった。

それからエルフィーナ様はお城の兵士に見つかり連れていかれちゃったけど。


『貴女の名前はなんていうの?』

『私はシャルロットです……エルフィーナ様…』

『様はいらないってばシャルロット!エルフィーナでいいよ!』

『えっ!?でも……………………』

『皆何も変わらないじゃない!美味しいご飯を食べれば皆幸せだし恋だって楽しい事だって痛い事だって皆が同じ様に感じるの……だから私達はもうお友達なんだよ?』


私はそんな飾らないエルフィーナ様を心から大好きになった……だから私は彼女の為ならば。

私は全身に漲る力を感じる。

辺りにいる微精霊が力を貸してくれてるみいたい。

私はフラフラになりながらも足に力を込め立ち上がる。


『私は……エルフィーナ様の為にこの神樹を守る!!!』


するとニヤリと笑みを浮かべるエレッソ。


『面白い……………この俺がザイアック様を慕う事と同じか?ならばお互いの主の為に……剣を交えるか?』


エレッソの手には巨大な槍である魔神具を手に構えている。


『それは…………』

『ああ………俺の力は、先程見せていた獣人の力だけではないのだよ?俺の真の力はここから見せてやろう………絶望と共に我が魔神具の力の元に消え去ってゆくがよい。』


するとエレッソの背後には象の魔神ガネーシャがその巨大な姿を現していく。


『Ooooo…………………………………………n。』


まさに悪鬼を目の前にしたエルフ達。


(ああ………エルフィーナ様………エルフィーナ……私……貴女が最後まで大好きだったよ。)


シャルロットの潤んだ目からは涙が一粒零れた。

そして、シャルロットは覚悟を決める。

お読みくださりありがとうございました。

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