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勇者ラブラ伝説~私って実はちょっと凄いんだよ?~  作者: 黒羽冥


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シーン98聖獣様と雷武。

私達は決戦前にエルフィーナ……そしてドワフロスの故郷であり魔王城までもが存在するというブラズールの地へと向かう事になった。

この私達が現在いる地……邪馬国の真裏に位置すると言われるその地までいく為の主な交通手段などはないこの世界………歩いていける場所ではなく何かしらの『転移』的なものがなければ行ける状態ではなかった。

どうしようかと考える中……聖獣様が口を開く。


『ワシがお主達を転移させようではないか。』

『えっ!?』

『ええっ!?』

『『えええーーーーーーーーっ!!???』』


するとフラフラと聖獣様の元へ近づいていくヘキサちゃん。


『おじいちゃん……転移できるなら初めからしてよおおお……私大変だったんだからーーー!!』


するとジロリとヘキサちゃんに目を向ける聖獣様。


『はわわっ!冗談!冗談だってば、おじいちゃん!?』

『ふむ……ヘキサ………やはりまだまだお前は修行が必要じゃな。』

『うううぅぅぅ………』


小さくなるヘキサちゃんを他所に聖獣様は語る。


『世界の聖獣とは聖なる生き物全ての始祖じゃ………よって世界の全てに目を向け、知らねばならぬのじゃ………ヘキサ………お主はまだまだ世界を知らねばならぬ………世界を知らねば例え『転地』を使えようがお主が行ったことのない知らぬ場所には転移もできぬのじゃ…故にお主の『転地』はまだまだなのじゃ。』

『ほへぇ……………………そうだったんだ。』

『うむ……お主はまだまだこの小さな勇者と共に旅にゆくのだ……そして…………』


聖獣様はにこりと微笑む。


『そこの小さな勇者の手助けをしてやれ……それがワシのしてやれる勇者達への『礼』じゃ。』


私をじっと見ている聖獣様。


『聖獣様!ありがとうございます!』

『うむ………まあ、そうは言っても………ここから転地を使いブラズールの地へと向かうが、そこから先は、あの魔族の棲む国なのじゃ………勇者と、その仲間達よ………そんな恐るべき世界へと行く覚悟はできたかのお?』

『ああ、僕はいつでもオーケーだ!エルフィーナとドワフロスには僕も変え難い恩、そして助けられたんだ……今度は僕の番さ。』


そう語ったロイズ。

私だって今まで二人には沢山の愛情をもらったんだ……行かない訳はないんだ。


『私だってそうだよ……今まで沢山助けて貰って……今では本当の家族だもん……今度は私が二人の故郷を救うんだ。』

『よおし……ならばここからはこのワシがお主達をブラズールの地へ送り届ける事にしようではないか。』

『聖獣様!!よろしくお願いいたします!』

『ああ……皆の者………いくぞ。』


聖獣光だし私達は光に包まれていく。


『転地』

ここはブラズール。

エルフの神樹と呼ばれる巨大な木が天までそびえ立っていた。

だが、その様子はかつてのものとは程遠いものであった。

木々の所々は枯れ、そして腐食し、虫なども寄せつけなかった程の大樹には今では樹皮を食む虫なども大樹を食うことに精を出していた。

その内部では……………。

『エルフィーナ様は、まだお戻りにはならないのでしょうか?』


一人の女性エルフはそう思いを口にする。


『フェリシモ……そう焦ってはいけません………今にエルフィーナ様はこの神樹にお帰りになるハズです……さすればまたこの神樹も救われる事でしょう。』

『ですが……このままでは私達も長くは持ちません………今もあの魔族共が……………』


ドドーーーーーーーーーーーんっと激しい音と共に神樹は揺れ動く。


『きゃあああーーーーーーーーーーーっ!?』


叫び転がるフェリシモ。


『フェリシモ!?今は耐えるのです……きっと我ら女王エルフィーナ様がお戻りになるはずです……それまで私達がこの神樹を守るのです!!』

『シャルロット様…………分かりました………』


フェリシモはシャルロットと共にエルフの騎士の武具である槍をその手に携える。

そしてエルフ筆頭の戦士である二人も魔族の猛攻にその力を振るう。


『くっ!?魔族がこんなにも……………………』

『シャルロット様!?くっ!?この数の魔物……魔族は本気のようですね。』

『ああ…………だけれど私達も負ける訳にはいかないのです………はあああーーーーーーーっ!?』

『私だって負けないんだから!!たあああーーーーーーーーーっ!?』


二人が次々と迫り来る魔物を倒していく。

するとその時。

巨大な影が二人の前に立ち尽くす。

それは恐るべき巨大でとてつもない威圧感を持つ何者か。

まるで魔族の王ではないか?

そう思わせる程のその風貌。


『だ、誰なの!?』

『貴方はもしかして……魔王!!???』

『クククッ…………俺が魔王!?まあそうも見えなくもないやも知れん……だが残念ながら俺は我が王の足元にも及ばぬ……俺は魔将軍……『エレッソ』魔王様に絶対的な忠誠を誓う…………者だ…………。』

お読みくださりありがとうございました。





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