シーン95ラブラの前世。
これは俺の記憶だ………俺様の過去を見てくれ。
雷武の声が私達にそう告げる。
『これは雷武ちゃんの過去。』
すると目の前に見える彼の記憶が動き出す。
◇
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◇
魔物を斬り裂いた雷武。
すると彼は口を開く。
『ふうぅぅぅ……これで我が里もとりあえずは大丈夫だ。』
『お兄ちゃん!?』
村へと戻った雷武……そして現れたのは雷武と同じような衣服を着た一人の女性だった。
『ルキ……………か?』
『何その嫌そうな顔は!?』
『そうか!?俺はいつもと何一つ変わらんぞ?』
『もお……放っておくと、すぐに戦いを始めるんだもの……私が嫁いだらお兄ちゃんは本当にどうするつもりなのよ?』
『なあルキ?本当にあの男…………竜天と一緒になるつもりなのか!?』
『当たり前でしょ?彼は私の幼なじみだしお兄ちゃんだって彼の事をよく知っているじゃない!?』
『………………………………。』
(俺様にはこんな妹がいた……そしてそんな妹には想いを寄せる一人の男がいた………それが若きこの村の守り手である『竜天』まあ、この俺様ほどまでとは言わぬが戦闘の才能も有りゆくゆくはこの俺様の立場を譲ろうとさえ考えていた程の男だった。)
『雷武ちゃん……』
『フン……さあ……ここからだ…………勇者ラブラよ……今ここにその竜天が現れる……その男になにか感じるものがないか……そう考えながら続きを見るが良い。』
雷武ちゃんは私に不思議な話をする。
『なにか………ね?分かった。』
私はそう返した時。
一人の男が雷武の前に現れたんだ。
◇
◇
◇
『ルキ!?ルキはこちらか!?』
そう叫び入ってきたのは一人の男だった。
すると振り返り笑顔を向けるルキ。
そこへ息をきらしながら入ってきた一人の男。
私はその男を見たその時。
不思議な感覚を覚える。
なんとその瞬間。
私をその男から感じた瞬間だった。
『えっ!?これって………雷武ちゃん……どういう事!?』
私はまるで自分を見ているような不思議な感覚。
それはある事を示していたんだ。
すると口を開く雷武。
『ああ………そこに立っているのは………そう……もう分かったであろう……お前……ラブラの転生前の姿がその男の正体……そう………後に俺様の義理の弟になった男……………それがラブラ……お前の魂の過去だ。』
『えええっ!?』
◇
私はその現実を今知る事になったんだ。
すると突然空間は開けていく。
そして私達は我に返る。
雷武が口を開く。
『皆の者にも今の事柄が見えたであろう。』
『それで!?それで私……いや、竜天はどうなったの!?』
『ああ……その後前世のお前と我が妹……ルキは一緒になった………しかも子までもうけてな……だがそんな幸せをお前達は送った……まあ俺様は素直にならず……ほとぼりが冷めるまで村を離れていたのだ……だが今思えば…この時素直になれば良かったのかもしれん………俺様が村を去っていたそれを知ったかのように……我が村を魔王達は突然の襲撃に出た…………。』
私はそんな恐るべき話を聞く。
一瞬の出来事だったのだろう………俺様は村に違和感を感じ、そのまま村へと様子を身に向かったのだ。
すると村は………業火に包まれていた。
俺は皆を呼び叫ぶ。
『ルキ!!!???』
『竜天!?どこだ!?』
『みんなーーーーーーーーーーーーっ!?』
俺様は村中を探し回り生き残りを探しまわった。
この業火の中、生きてるものを探しまわった。
すっかり業火で焼き払われているような情景。
これでは生きている者を探す方が大変なくらいだ。
そして目の前の瓦礫が炎で崩れ落ちる。
するとそこには瀕死の竜天が起き上がり瓦礫を除ける。
そしてそのまま倒れる竜天。
その下にはなんと我が妹……そして小さな赤子の姪がかろうじて生きていたのだ。
俺は妹事抱き抱える。
『ルキ!?今助けてやるからな!?』
俺の呼びかけにルキは微かな声を絞り出す。
『お……にい………ちゃん……私達はもう長くはないみたい…………この子を………よろしく………お願い……します。』
『ルキ!?しっかりしろ!?』
『うぅぅぅ…………………………』
その時……声を上げたのは竜天だった……。
『竜天!?』
『に………にいさん………僕達は短かったけど幸せでした……僕はルキと天に向かう事になりました……ですが……『竜の意思』はきっとどこかに受け継がれる事でしょう……その時は……きっといつか僕の生まれ変わりが……きっと…ルキの仇を…あの魔王を。』
そう言ったルテンは動かなくなった。
そして妹のルキもまた。
◇
◇
◇
その時。
私の中に何かが宿ったかのような感覚。
『雷武……私分かったよ…………私は魔王と戦う理由があったんだ。』
『ああ……我が調べではお前達の知るあのザイアックという男……魔王がしばらく大人しく動きを見せなかったのは奴とのなにかの関係があると俺様は考える……つまり。』
『私達が目指すのはザイアックのいる場所だね!?』
『ああ……その通りだ。』
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