シーン94雷武。
私は今……どうやらラムネの話では死の淵にいるらしい。
でも、これは私にとって初めての事なのである。
そして私は皆に呼ばれていたんだ。
『『ラブラ!?』』
『『ラブラちゃん!!???』』
『『帰ってこい!!???』』
『『帰ってきて!!???』』
そして私は……………………………………。
いつしか微笑んでいた。
『皆…………ただいま。』
次の瞬間。
どうーーーーーーーーーーーーっと私の内部から溢れ出す眩いほどの光。
『おお………遂にやったか……娘よ。』
『えっ!?おじいちゃん………ラブラちゃんは!?』
聖獣様はニヤリと微笑む。
『ああ……あの娘は………とうとうワシの行……『魔精霊』を乗り越え……神の領域に一歩近づけたであろう。』
『『おおおーーーーーーーー。』』
皆の驚きの声。
私は一人立ち尽くしていた。
『これは……この力は…………凄い…………………。』
いつしか私は自分の手のひらを見つめながら自分の中から溢れだしてくる力を感じていた。
すると。
『ラブラちゃんっ!?』
『えっ!?ヘキサちゃん!?』
ヘキサちゃんが私に抱きつき涙を溢れさせていた。
『ラブラちゃん!?ラブラちゃんっ!?本当に良かったーーーーーーーーーーーーーっ!!』
『あはは……もう大丈夫だよ………私の傍にいてくれてありがとう。』
『ううん!私何もしてあげれないのが本当に辛かったけど……本当に頑張ったね!そしておめでとう!!』
私達は抱き合い、微笑みあっていた。
するとそこへ。
『ラブラ……よく……耐え……頑張ったな………よくやった。』
『ドワフロス…ありがとう!!』
そしてドワフロスの隣に立つロイズ。
『ラブラ……本当に君は僕達の光だよ…ヒューマンとしても本当に…よく頑張った……ありがとう。』
『うん………ロイズもありがとう。』
私は皆の祝福をうける。
すると麒麟ちゃんがにこりと笑みを浮かべる。
『ラブラ………強くなった……あにいも喜んでた。』
『えっ!?雷武ちゃんが!?』
その時。
空が急変する。
それは晴天だったはずの空に突然暗雲が立ち込め……そしてそこからは稲妻がバチバチと激しい轟音をたてる。
まるで何者かが出現するような雰囲気を空に感じる私達。
すると。
バチバチッ!!ドドーーーーーーーーーーんっと激しい轟音を立て落ちる稲妻。
それは私達の目の前に落ちたのだ。
『うわっ!?』
『きゃっ!?今のは一体なんなの!?』
そう声を上げたのはロイズとエルフィーナだった。
そして稲妻から現れたのは深紅の炎の様な髪を靡かせ立ち尽くしていた一人の男だったんだ。
『貴方は!?』
エルフィーナの声。
すると………男の前にいたのはドライアードちゃんだった。
『雷武様………よくぞここまで来てくださいました………。』
『ふむ……ドライアード……我が任務をよくぞここまで遂行してきてくれた……感謝するぞ。』
『いえ……私は雷武様の忠実な部下……そのお言葉が身に染みております。』
そういったドライアードちゃんは心から雷武の事を慕っているのだろう。
すると雷武は私に目を向け………口を開く。
『勇者ラブラ……ここまでの成長……初めて会った頃とは比べ物にならないほどだ……よくぞここまで成長したな。』
『雷武……ちゃん………私だってあの時本当に悔しくてさ…皆と頑張ってここまで来れたんだ。』
『雷武……………………………………』
『ちゃんんんーーーーーー!?』
皆が私に驚きの声を上げる。
するとドライアードちゃんはぷるぷる震えながら口を開く。
『あ、あの勇者様!?雷武様に向かってその言葉は失礼かなと思うのですが…………』
『ドライアード……まあよい………これから勇者には我が歴史を話し、そして俺との繋がりを話し聞かせようではないか………さすればものの言いようも少しは知れるであろうよ。』
そう言いきった雷武は続ける。
『皆の者に告よう……いい機会だ………この竜人族の最後の末裔であるこの俺が打倒魔王ゼルドリスを掲げた……その理由………そしてこの俺と、ここにいる勇者ラブラとの関係を。』
『私と雷武ちゃんの関係!?』
『ああ…………お前にも関わる話だ………心してきくが良い。』
私と雷武ちゃんとの関係。
その話を私達は聞くことになったんだ。
◇
◇
◇
私達はいつしかどこかの村の中にいた。
だけど…ここでは意識だけがあるのだろうか……動けずにいる私達。
するとそこには…あの雷武が現れたんだ。
『ふうぅぅぅ…………なんとか追い返したがこのままでは持たぬかもしれん。』
雷武がそういうと。
ざざっと彼の目の前に現れたのは無数の魔物だった。
『グギギ……雷武…………』
『死にさらせえええーーーーーーーーー!?』
次の瞬間。
ザンッという激しい斬撃。
それは雷武が魔物を一刀両断した瞬間だったんだ。
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




