シーン78聖獣ヘキサ。
『じゃじゃーん!!僕が聖獣アルビダイヤ様だ!!!』
そう叫んだのはワオキツネザルの獣人だった。
すると女王『アディア』は口を開く。
『ヘキサ様お久しぶりです。』
そういい頭を下げる女王アディア。
『へっ!?あ……アディア!?』
『『えっ!?えっ!?ええっ!?』』
女王様のその言葉にヘキサという獣人は動きを止める……よほど驚いたみたいだ。
そこで声を上げたのはロイズだった。
『どういう事だ?聖獣様というのは確か……アルビダイヤ様という名前だった気がしたんだけど………これはどういう事なんだ?』
ロイズの言葉にヘキサという獣人は焦り出す。
『ちょっ!!こらあ!!アディア!?ちょっと空気をよんでよね!私の事をバラそうとするなんて本当にダメなんだから!!』
『はあ……ヘキサ様……この者達に嘘はいけません!またアルビダイヤ様に怒られますよ?』
女王様は呆れ、ため息混じりに言葉にする。
『うううぅぅ……ちょっとだけならいいじゃあああんっ!?聖獣様!!なんて呼ばれたら気持ちよくてさあ……ちょーーーっとだけそう呼ばれたかったんだもん!』
『ダメですよ……それにこんな事がアルビダイヤ様に知られたらまた怒られますよ?』
『ひっ!?おじいちゃんに?』
『そうです……聖獣アルビダイヤ様に。』
するとガッカリと肩を落とすヘキサ様。
『うううぅぅ………………………………………』
『聖獣ヘキサちゃん!?私は勇者ラブラ!!私はこの世界…そしておじいちゃんを助けたいんだ……だから私に力を貸してください!!』
私の言葉にヘキサちゃんは驚きの表情へと変わる。
『ぼ、僕が聖獣!?僕に頼って…くれるの?』
『うん!!もちろんだよ!』
私は笑顔で返事を返す。
すると目を潤ませ私を見ているヘキサちゃん。
『勇者ラブラちゃん!?あなたはいい子だああーーーーーーーーーーーーーー!!好きになっちゃった!!!』
『うわっ!?』
私に抱きつき擦り寄ってくるヘキサちゃん。
『勇者ちゃあああんっ!?』
『ヘキサちゃん!!苦しいよう!』
私たちがじゃれていると女王様が声をかけてくる。
『ヘキサ様?申し訳ございませんが……私どもは今…少しばかり急ぎの用がありまして…………。』
『ほえ!?』
そして私達はヘキサ様にこれまでの事を話したんだ。
◇
◇
◇
『うんうん……なるほどねえ………じゃあおじいちゃんの所に悪い人達が向かってるって事なのかな?』
『ええ……しかも軍勢の人間はかなりの数です……そしてその中には力が秀でているものも混じっているようです。』
『ふむふむ……でもおじいちゃんは強いよー!?』
『それは分かっていますが……万が一という事もあります……我々が聖獣様の元へすぐにでも駆けつけられる事とは限りません…ですので、我々は聖獣様の安否の確保もしたいと考えるのですがどうでしょうか!?』
するとヘキサちゃんは少々考える様子を見せる。
そして意を決して口を開くヘキサちゃん。
『じゃあ………………………………………。』
ヘキサちゃんは深く息を吸い込んでいく。
『麒麟ちゃあああーーーーーーーーーーーん!!』
なんとここでヘキサちゃんは麒麟ちゃんの名前を呼ぶ。
いつの間にかどこかに消えていた麒麟ちゃん。
すると。
ぎゅんっと飛んでくる麒麟ちゃんは私達の前で急停止する。
『んんんーーーーーーーーーーーーっ!?』
にこにこっと笑顔でここまで飛んできてくれた麒麟ちゃん。
その笑顔には癒されそうなほどだった。
『おおっ!?ラブラもここにいたかあ?』
『うん!!いたよ!麒麟ちゃんどこへ行ってたの?』
『うーーーん…僕はあれから………あ!聖獣のとこへ行ってきたんだ!!それで…………これ。』
そう言った麒麟ちゃんがヘキサちゃんに差し出したなにかの葉っぱのようなもの。
それは何かの赤い葉っぱだった。
すると手にした真っ赤な葉を見たヘキサちゃんが震えだし驚きの声を上げたんだ。
『うわわっ!?おじいちゃん!?』
『ヘキサちゃん!?どうしたの!?』
そんな私の声にヘキサちゃんは焦りながら声を上げたんだ。
『おじいちゃんが!?おじいちゃんが!?』
真っ青な顔をしてそう言葉を繰り返すヘキサちゃん。
『おじいちゃんがどうしたの!?』
私はそうヘキサちゃんに問いかけると彼女は恐る恐る口を開く。
『おじいちゃんの所に近づいてる何者かがいるって事と………僕が修行の時間に遅れて……こうしてフラフラといつまで遊び歩いてるんだ!?って怒ってるんだよおおおーーーーーーーーーーーーーーーっ!?』
頭を抱え震えながらそう叫んだヘキサちゃん。
私は彼女の肩に手を添える。
『じゃあ皆で行こう!!一緒に謝ってあげるよ!!』
私の言葉に目を潤ませるヘキサちゃん。
『ありがとうーーーーーーー!!』
そう抱きつくヘキサちゃんに私は微笑んだんだ。
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