シーン76女王アディア。
『『おおお………………………………………………』』
大勢の兵士達の声。
そして私はバットスパイダーを封印していたんだ。
バットスパイダーはそのまま小さくなっていく……そしてコンパクトになると聖剣の中に光となり吸い込まれていったんだ。
『よし!!これでこの子も大人しくなってくれるよ。』
『やったわね……さすがラブラちゃん!?』
エルフィーナとそんな会話をしていた私。
すると兵士長『コフィ』が口を開く。
『ゆ………勇者様………流石です………あのバットスパイダーは時折姿を現し……この地に被害をもたらしていた魔物…………この地でもその被害は天災の一つとしての認識ではいなかったのです……そんなバットスパイダーをあんなに簡単に捕らえてしまうとは………………これなら…………この地に希望が………。』
『コフィ?』
するとコフィが口を開く。
『ええ…………我々の国にもあの『ザイアック』の手が……彼はこの世界では英雄と語られる存在にまで登りつめたのですが………実は裏では恐るべき力を働かせています……影での噂ですが現在では裏で数々の驚異的な魔導具開発……それに伴い軍事部門の強化………そして世界にもとんでもない影響を与えた彼ですが……ここに来て彼はその邪悪の鱗片を見せ始めました………』
私達はその話をじっと聞いている。
『世界では今現在………彼の国を認めそしてザイアック王国を構える為に動き出した世界……ですが実際その事を受け入れない国もあったのです……その一つが僕達獣人国家のアフリエイト……そしてその中心となったのが女王アディア様が統治するこのケニージアなのです。』
すると声を挟んできたのはロイズだった。
『なるほど………ですがあのザイアックの国を認めないという国はケニージアだけではなさそうですがそこはどうなったのですか?』
『はい……僕が国での話を直接聞いている訳ではないのですが……ほとんどの国々で裏では金の力でその話を納得させているとか……ですがケニージアの女王『アディア』様はザイアックに何かしら嫌な気配を感じ取っていたらしく……そのお話を蹴ったと聞きました………ですが小国などを始め……英雄としてザイアックを持ち上げている国々が多くなった今………大国もその選択を迫られ……そして次々とザイアックを認めていったのです……そんなザイアックに敵対するように立ち上がった我が国ケニージアの女王アディア様は今まさに世界から孤立した存在となりかけています……そしてザイアックに敵対する国に強行するかのようにこの地に現れたあの兵士達……そしてこの地には聖獣様も存在します………はるか昔からこの世界の聖獣様の力を得られたら…世界をも支配できる程の力を得れるとの伝説がありました……そして我々の国は獣人国家です……お金の力だけでは決して動く事はない事を誇りとしている我々はそんなザイアックを認めないのです。』
『なるほど……………』
そう言ったロイズは口を開くと続ける。
『そして、その結果……孤立仕掛けているこのケニージアへの協力をどの国もしないのでしょうね………例えこんな軍事攻撃が開始されようとしているのに……………だ。』
ロイズの言葉に私達は衝撃を隠せなかったんだ。
『本当はこの話も女王から直接聞いていただきたかったのですが……今は時間が無い………』
そう語ったコフィ。
すると。
突然私達の真上……上空に大きめの綺麗な鳥の姿が見えたんだ。
バサッとここまで聞こえそうなその美しい鳥。
私達はそれに気づき上空を見上げる。
するこの口を開くコフィ。
『ん!?あれは!!!???』
『どうしたの!?』
私が彼に問いかけると。
飛んでいた鳥はこちらに向かい舞い降りはじめたんだ。
『えっ!?飛んでいたあの鳥がこちらに向かってくる!!???』
エルフィーナの叫ぶ声。
するとパッと目の前で背中に羽根を生やした女性が姿を現したんだ。
そして神々しく輝きを見せる女性は地へとその足をつけ着地したんだ。
『なっ!?アディア様っ!!????』
驚きの声を上げるコフィ。
そして女王アディア様はニコリと微笑んだんだ。
『皆様初めまして……私はこの国を統治させていただいています……女王である『アディア』と申します……よろしくお願いいたします。』
彼女は神々しくとても美しかった………もしかしたらあのザイアックも女王様の事も狙っているのかもしれない……私もそう感じてしまっていたんだ。
すると私の目の前にやってきた女王アディア。
『あなたが………………勇者様………なのですね?』
『えっ!?』
私は説明しなくても自分の事を分かったかのように語ったこの女性に驚きを隠せなかったんだ。
すると女王は口を開く。
『実は私は昔から人の心の真実が見える力を持って生まれてきたのです…そして今この地には邪悪な意思を持ちこの地を蹂躙しようとする意思を持つ者が沢山溢れているのです……この国と私の話はコフィから聞いたかとは思います……そして勇者様……あなたにお願いいたします……。』
震えながらそう語った女王アディア様。
『このアフリエイト……そしてケニージアをどうか……お救いくださいませっ!?』
深々と頭を下げそう語った女王アディア。
私は。
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