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勇者ラブラ伝説~私って実はちょっと凄いんだよ?~  作者: 黒羽冥


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70/122

シーン70雷武再び。

消えていった速水という男。

私達は恐ろしい敵を退ける事が出来た。

そして。

『ふううぅぅ食べたあ!!』


私はウンディーネちゃんとドライアードちゃんに食べ物を沢山貰い食べまくっていたの。

ここはウンディーネちゃんが暮らす村。

辺りには家々が数棟立ち……そしてきっとマグラディアスに襲われる前にはここには沢山の仲間達も暮らしていた事だろう。

私達はウンディーネちゃんの案内で泉に飛び込むと……不思議な事に、この村まで転移してきたの。

そこでウンディーネちゃんに沢山のおもてなしを受けていたんだ。

するとウンディーネちゃんはニコニコしながら口を開く。


『んんっ……ゆうしゃあちゃんっ!もおお腹いっぱいぃ!?』

『うんっ!!沢山食べたよ!ありがとうウンディーネちゃん!!!』

『んはあ!良かったあ………。』


私の声に満面の笑みで答えるウンディーネちゃん。

そして私は村の様子を見回してしまう。


『そっか……もうウンディーネちゃんは一人なんだ。』


私がそう呟くと私に声をかけてきたのはエルフィーナだった。


『なによ?ラブラちゃん?沢山食べたみたいだけどそんな顔して?』

『えっ?だってウンディーネちゃんが……一人になっちゃったからさ……私。』

『ああ…………そういう事なのね?でも安心していいわよ?』

『えっ!?どういう事?』


私はエルフィーナに問いかける。

するとそこへ会話に加わってきたのはドライアードちゃんだったんだ。


『ラブラ様………そこはエルフィーナ様に代わり私が説明いたしましょう。』


笑顔でそう語るドライアードちゃん。


『いいですか?見ていてください。』


そういうと魔力でも集めているのだろうか…ドライアードちゃんが光り出す。

すると……彼女の隣りにはなんともう一人のドライアードちゃんを形どった光が現れる。

そして徐々にその光はもう一人のドライアードちゃんへと変化していく。


『おおっ!?おおおーーーーー!!凄い。』


私の前にはいつしか二人のドライアードちゃんが立っていたんだ。

すると彼女は口を開く。


『私達精霊は本来沢山の個数対が存在します……そして豊かで大きな自然を創り出しているのです……だから……あ!ほら見てください。』


私はその声に同じく光り出したウンディーネちゃんに目を向ける。

すると目の前でポヨンっと分裂するウンディーネちゃんの姿があったんだ。


『おおおーーーーーっ!?凄いよウンディーネちゃん!?』


私は叫んでいた。

するとウンディーネちゃんはなんと次々と分裂していく。


『おおっ!?ウンディーネちゃんが沢山増えちゃってる!?』

『あはは……そうよラブラちゃん……これは水が綺麗になった証拠よ?』

『エルフィーナ!?』


彼女は微笑み答える。


『水が綺麗になればその聖なる力でウンディーネ達は沢山増えてその力は倍増するの………これでもう……このヨーロディアの平和は約束されたようなものね。』

『うんっ!!』


私は沢山に増えて沢山の笑顔のウンディーネちゃん達を見て……嬉しかったんだ。

すると私の中に何か不可思議な感覚があったんだ。


(あれ!?私……何か……………えっ!?)


そう……私にはこの時……ラムネの気配が私の中に全く感じられなくなっていたんだ。

私の中に急激な不安に襲われる。


『ラブラちゃん!?』

『ラブラ!?どうした!?』


エルフィーナとロイズの声。

すると私は急激な脱力感を感じその場にへたり込む。

皆が私に声をかけてくる。

その時……そこに突然馴染みの力のゲートが現れたんだ。

空間に、ズズズと黒い渦が現れる。


『あれは!?』

『『竜王……ドラゴン……………雷武か!???』』


すると渦の中から姿を見せていくドラゴン。

そしてドラゴンは私に目を向け口を開く。


『急激な力の解放…………それが今の勇者ラブラには早かったのか。』

『えっ!?どういう事なんですか!?雷武様!!???』


ドライアードちゃんが叫ぶ。


『ああ……先の戦いでアイツはその半身である精霊ラムネの力をかなり消耗したようだな。』

『そんな!?ラブラ様は!?どうしたら。』


ドライアードの声に雷武は口を開く。


『分かった……ならば皆の者よ………我のゲートをこれよりアフリエイトという土地に繋げる……そこで聖獣を探し会うがいい。』

『聖獣!?』

『ああ……アイツ………聖獣『アルビダイヤ』………アイツならば……きっとラブラ達の為にその力を貸してくれようぞ。』

『聖獣………アルビダイヤ…………』

『ああ…アフリエイトはこの世界の原点と呼ばれる場所…………さあゆけ………勇者ラブラと…………愉快な仲間たち…………』

『な!?』

『なにっ!?』

『だ………誰が愉快な仲間たちですか!?』


最後のドライアードの叫ぶ声。

ズズズと私達を飲み込むかのように黒い渦に飲み込まれていく私達。

そして。


『さあゆけ……』


雷武の声が聞こえたかと思った瞬間。

お読みくださりありがとうございました。

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