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勇者ラブラ伝説~私って実はちょっと凄いんだよ?~  作者: 黒羽冥


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68/122

シーン68対速水。

私を庇うように前に立つドライアードちゃんとウンディーネちゃん。

その行為が私の心をチクチクと刺してくる。

皆がこの目の前の強敵の圧倒的な力を感じ絶望を感じたに違いない。

私の目に見える二人は震えていた。

すると。

ドライアードちゃんが口を開く。


『私達精霊を襲い……そしてそんな私達を助けてくれた小さな勇者様……彼女を敵となし攻撃しようとする貴方の好きにはさせません!!』

『うんうんっ!ゆうしゃあ!ともだちい。』


ウンディーネちゃんもそう言いながら私を庇ってくれたんだ。


『ほお……精霊であるお前達もこの僕の邪魔をしてくるというのか?』

『当然です……この方は私達精霊からしても………とても大切な存在……この方への暴挙は決して許さない。』

『ふうぅ………確かに君たちがこの勇者とやらを庇う理由は分かる……だが………これは僕にとっては『依頼』であり……『仕事』なのだ……だからここは僕はぜがひにでも行わなければならない…………ここまで君たちが邪魔をしてくるのは分かっていた……だからこそ………僕は邪魔をしてくる君たちを全員消してやろうと決めたのだ……だからね……………』


速水がそういった瞬間。


ドーーーーーーーーーーーーーンッと音を立て水龍と化したウンディーネちゃん!!!

そして………パーーーーーーーーーーッと光を纏い風が吹き荒れ現れたのは緑の天使が舞い降りてくる。


『ほお?それは…………………………………』


見上げる速水がそう言葉にする。


『風の天使……シルフィード………………か。』


ウンディーネちゃんの水龍とドライアードちゃんの風の天使が彼女達に成り代わり姿を現す。

すると口を開くエルフィーナ。


『あれは……凄い………純粋な精霊様による本来の力の解放………あれならあの男でも簡単には破れないはず。』

『確かにここまでの力を持つ精霊達の力……彼女達もラブラを本気で助けようとしてくれていると言う事だな。』


すると皆の視線はその攻防に向けられる。


『ほお………ここまでとはな……ならば。』


そういった速水は魔神具を振り回す。

ザンッと魔神具を突き立て叫ぶ速水。


『魔神………韋駄天……出てよ。』


ドーーーンッと現れた魔神韋駄天。

吹き荒れる風は激しい突風を撒き散らしていた。

すると手招くように立ち尽くしていた速水。


『さあ……きなよ…世界的殺し屋のこの僕が少しだけ遊んであげるよ。』


そう言い放つ速水。

そして口を開くドライアード。


『さあ……お前達………行くぞ。』


その瞬間……どーーーーーんっと速水の周囲に突風が巻き起こり吹き荒れる。

するとそこにいたはずの速水の姿はなかった。


『『消えた!!???』』


二人の精霊の声。

すると辺りを見回す二人の背後からふっと姿を現した速水。


『んあっ!?』

『早いっ!?』

『クククッ……おそい…………………。』


速水がそういった瞬間。

ドガガガッ!!っと激しい音が聞こえた。

するとぐらりと巨大な身体を歪める水龍と巨大な風の天使。


『んあっ!!!!?』

『うぐっ!!???』


二人の精霊は人間であろう速水の攻撃をくらいその身体を歪ませていたんだ。


『二人とも!!???』


私は叫んでいた。


『クククッ…馬鹿め…この僕はただの殺し屋じゃあないんだぜえ。』


すると速水はその魔神具を構える。


『さあ……じゃあお前達精霊も倒れちゃえよ。』


そう言い放った速水。


『くっ!?くらいなさい!!???』

『ゆうしゃはともだちなんだあああ』


風の天使と水龍はグググと持ち直し速水に再び襲いかかる。


『ほお?まだやるか!?』

『うああああーーーーーーーーーーーっ!?』

『負けないんだから!!!』


水龍のウンディーネちゃん。

そして風の天使のドライアードちゃんが速水に叫ぶ。

すると速水の背後に現れる魔神韋駄天。

その目がキラリと光る。

そして。


『韋駄天…………『疾風しっぷう』』


ドーーーーーーーーーーーーッと吹き飛ばされる水龍と風の天使の二人。

ドガガガッっと地に倒れる元に戻った二人。

そこへ見下ろすように立ち尽くす速水。


『フン………だから言っただろう?僕は世界的殺し屋だぞ……それはヒューマンはもちろん……獣人だろうが精霊だろうがこの僕の敵じゃあないんだよ?……分かったなら…………』

『待ちなよ…………………………………』


私は二人を庇うように立ち尽くしていた。


『ゆうしゃ………いたい……いたい……なっちゃだめだよお』

『ゆ………ゆうしゃ…………さま………力及ばず…………すみま……せん…………………。』


私はかがみ……………二人の手を握る。


『大丈夫………皆……本当に……本当にありがとう……………私。』


私はスっと立つ。

そして振り返り速水を見据える。


『私は……君を倒す!!!!!』

お読みくださりありがとうございました。



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