シーン59勇者ラブラの力。
マグラディアスは私の力に呼応するかのように目の前で合体を始めたんだ。
『ラブラちゃん!?』
『『ラブラ!!???』』
その時……今まで感じた事のない何かを私の中に感じる。
それは言うなれば……なにかの覚醒かのような
ものだろうか。
私の中の精霊ラムネが今何かを初めようとしていたんだ。
すると分裂化していたマグラディアスは一体化し終えていた。
しかも奴はエネルギーである力の吸収を完了したのだろうか……初めとは比べ物にならない程、凄まじい魔力を秘めているような力を感じる。
『これは!!???』
『これが…………古代の遺物…………世界を破滅へと追いやろうとした魔物……マグラディアスなのか…………。』
ロイズの言葉にガクッと膝を落とすドワフロスはそう返す。
するとエルフィーナ、ドライアードそしてウンディーネの叫び声が聞こえる。
『『いやあああーーーーーーーーーっ!?』』
私が目を向けた先には囚われの三人がいたんだ。
『皆っ!?』
マグラディアスの力の倍加により私も含めた精霊属である者達のエネルギーがあっという間に吸い取られていく。
そしてエネルギーを溜め込んだマグラディアスの力は更なる力へと自身のものとしてしまったんだ。
恐るべき能力とも言えようこの怪物。
そしてその怪物とは精霊の力を得ている私達は相性が悪すぎたんだ。
私達は戦って実感する。
でも………いくら敵が強すぎたとしても……ここで終わるわけには………いかないんだ。
皆が囚われ……そしてどうにもならないこの状況。
その時。
ロイズの声が聞こえる。
『くそっ…………化け物め………こうなったら。』
ロイズが銃を構え立ち上がる。
囚われの三人がいる中の動きは制限されているようなものだった。
下手に動けば一瞬で三人は殺されてしまうかもしれない。
そしてロイズが皆の様子…この戦況を見ている。
そう……この状況で一人動け……作戦を立てることができるのは、この男なのである。
『いくぞ!!!』
ダっと飛び出すロイズ。
私も飛び出そうとしたその時。
『ラブラ…止まれーーーーーーーーーーっ!!』
ハッと我に返り私は動きを止める。
『ここは僕がこの戦況を変えてやる……いかに過去の恐るべき破壊者とはいえ………きっと何かしらの弱点が見えるはずだ……僕の戦いを見て閃かせるんだ……いいかラブラ?』
『うん……わかった。』
私の声に頷くロイズ。
そして彼は再び銃を構えると……飛び出す。
(前の戦いでロイズの色んな属性が効かなかった……あの原因が私に分かれば…見ていればきっとどの攻撃がききやすいのがわかるかも……私はそれに合わせて……ヨシ!!)
私は気合いを込め足に力をいれ立ち上がっていく。
『うっ…………くっ………こんなの…………』
その時…ロイズの攻撃が開始される!!
彼の初手は以前奴を焦がした炎だった。
『いくぜ!!また黒焦げになるんだ!!』
ドウっという銃声が上がるとマグラディアスを炎が包み込む。
だがやはりマグラディアスの身体が水蒸気で吹き上がり炎が消える。
『なにっ!?……奴には炎がダメだとなり水は無意味……となると……これか!?』
焦るロイズ……やはりあいつは成長し学習したんだ…するとロイズは次の手を撃つ。
銃声と共に発した風が舞い奴の身体を切り裂こうと渦巻く風!!
そしてロイズが叫ぶ。
『吹き飛びはてろ!?』
ところが……。
『うぐっ!?がはっ!?』
奴の数本の巨大な根がロイズの両手両足を突き刺し捕らえたんだ。
『グギヴィ…………ガシャあああ。』
してやったり……そんな表情でロイズを串刺しにしニヤつくマグラディアス。
その瞬間。
絶望の私は。
気が遠のいたんだ。
すると私の中のラムネだろうか……。
私の身体に何かのスイッチが入る。
次の瞬間。
私の身体は魔神具を手にしていた。
『((仮))魔神ラムネ……討伐モード……オン』
私の身体は自動的に動く。
私の手には聖剣が握られている。
そして。
ダンっと地を蹴り飛び出す私。
この手には聖剣が握られている。
『はあああああーーーーーーーーーーっ!?』
ぐあああーーーーっと叫んだマグラディアスの数本の根が私に襲いかかる!!
身体が勝手に動き奴の根を斬り裂いていく私。
そして捕らえられていたエルフィーナ達の身体が地に崩れ落ちる。
『グギギっ!!?』
次の瞬間奴は新たに数本の根を再び生やすマグラディアス。
そして私に無数の根の攻撃をしようと構える。
『マグラディアス……君がまだ……産まれたばかりで良かったよ…………君の敗因は………私とラムネを本気で怒らせた事だよ。』
『グシャアアアアアーーーーーーーーーーッ』
叫び総攻撃を放ってくるマグラディアス。
私は。
『精霊魔神ラムネ……『エレメンタルブレイク』』
ズババババっという激しい斬撃を与えた私。
『聖なる勇者の力だよ……悪しき魂を全て浄化するんだ。』
そして。
マグラディアスの全ての細胞は……シューっと音を立て…そして…浄化され消えていったんだ。
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