シーン56消えたマグラディアス。
突然、マグラディアスは固まっていく。
そして燃え上がり黒く炭へと変化していた。
『やった……のか?』
ロイズの炎で燃え上がり黒い炭へと変わったかのようなマグラディアス。
私達は安堵の表情を浮かべる。
『ここまで炭になってしまえば流石のマグラディアスでも動けないのでは?』
エルフィーナの言葉。
『いや……まだ分かるまいて……不完全な今……奴へのトドメを刺さなければ……』
そう告げたドワフロスは大剣を握り構える。
『さあ………古代の異物よ……もう二度と世界に戻る事がないよう……ここで仕留める。』
力を奪われたドワフロスは残る力をこめ……ダンっと飛び出しマグラディアスに斬りかかっていく。
『うおおおおーーーーーーーーーーーっ!?』
ズシャーーーーーーーーーーーーーーーーッと斬りつけるドワフロスの大剣。
するとその時。
ガキイイイーーーーーンと何かに弾かれたような音を立てるドワフロスの大剣。
『なっ!?なにっ!?』
驚きの声を上げるドワフロス。
その出来事に見ていた私達も焦りの表情を浮かべてしまう。
『まさか………炎もきかないのか!?』
驚きのロイズとドワフロス。
『くっ!!さすがにこの程度では………甘かったか……ならば!!???』
ドワフロスはそういうと大剣を構え直す。
『ロイズ!!俺の剣に炎を撃ってくれ!!』
『お……ヨシ!!僕達の力を見せてやろう!!』
大剣を構え走るドワフロス……。
『じゃあ特大の炎でいきましょう!!!私達三人の攻撃なら!!』
そう声を上げるエルフィーナ…確かに三人の攻撃ならば。
私達は誰もがそう思った。
『炎の精霊サラマンダー………その力を私に力をお貸しください………ファイアーボール!!』
ボンボンボンっと現れた数個の大きな炎の玉。
すると、それを目にしたロイズも叫ぶ。
『ヨシ!!じゃあ僕もいくよ!!』
ガチャりとロイズは赤い銃弾を塡装する。
そして走るドワフロスに向け二人の炎は放たれる。
『『ファイアーーーーーーーーズ…ベルツ!!』
『うおおおおーーーーーーーーーーーーっ!!』
ドワフロスは二人の巨大な炎を大剣に纏わせる。
『さあ……化け物……これならどうだ。』
轟々という音を立てドワフロスの大剣は完全に炎の剣と化している。
次の瞬間……炎を巻き込んだ大剣が黒い炭のマグラディアスの身体に届こうとしたその時。
パリパリパリっと奴の身体の黒い炭が音を立てて割れていく。
そして。
中から恐るべき何かが這い出してくる。
それは軟体動物のような身体だった。
透明なその身体はとてつもなく怪しく見える。
次の瞬間。
パーーーーーーーーーーーーーーーンッと破裂するマグラディアス。
『えっ!?』
『なにっ!?』
すると。
ポチャポチャっと奴の身体だった水滴はあたりの水の中に飛び落ちてしまう。
『これは!!???』
すると焦るロイズが叫ぶ。
『奴がどこに行ったのか分からなくなってしまった!!???』
『『なにーーーーーーーーーーーーっ!?』』
こうして私達の目の前の恐るべき怪物は川の水と混ざり合い………もの凄い勢いでその場から消えてしまったんだ。
◇
◇
◇
ここで私達の前で、まさかの事態が起こってしまったんだ。
あの怪物は炎から逃れたと思いきや………。
私達の目の前から一瞬で消えてしまったんだ。
私達はこの出来事に不安が止まらなかった……。
◇
◇
◇
『ヤツめ………追い込まれたと思ったら川の水に紛れて逃げた……だと!?』
『どうやらそのようだね……しかもある程度の知能まで持ち合わせているとは……これは厄介だね。』
そう言ったロイズとドワフロスの会話に問いかけるエルフィーナ。
『でもどうするの!?まさか水に紛れるだなんて………このままでは下流域にまでアイツの被害が出そうよ?』
『確かに……このままではまずいな……まずはこのすぐ下流下の街へ行ってみようか。』
ロイズのその言葉に私達は納得し頷き……そして下流へとその足を向けたんだ。
◇
◇
◇
ここはその下流にある街の一つギリーシア。
歴史感漂う過去の建築物が建ち並び……そして街の中央には有名となっていた『アティネの泉』と呼ばれる誰しもが愛する憩いの噴水公園があったんだ。
人々はいつもの日常の様にここへ集まり……それは幸せな表情を浮かべていた。
そしてまさか……この場が恐ろしい悲劇の舞台になってしまう事はこの時……誰も知る由もなかったんだ。
◇
この日も。
一人の女性はこの泉でベンチに腰掛け恋人を待っていた。
『ふぅ…………遅いなあ……まあでも……こうしてこの泉の前で彼を待つっていうのも悪くはないわね。』
彼氏とのデートを目前に幸せそうな笑みを浮かべる一人の女性。
すると女性は背後に誰かの気配を感じる。
そして笑顔で振り返った彼女。
だけど次の瞬間。
彼女の笑顔は凍りつく。
『えっ………………………………………………。』
彼女が見たものは……水の身体の何かによって……全身が血だるまになって半身を食われた彼氏の姿だったのだ。
『きゃあああーーーーーーーーーーーーっ。』
そして彼女もまた。
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




